概要
- 身長:50m
- 体重:1万t
2万年前、人類文明を壊滅させたゴジラから細胞分裂して発生した個体(いわばゴジラから生まれたゴジラ)であり、2030年にゴジラが人類の前に初めて姿を現した際と同様の体格や能力を持つ。そのため地球に帰還したアラトラム号はオリジナルのゴジラと誤認しており、ゴジラがまだ生きていたと絶望することになった。
後にフツアからは「(ゴジラの)しもべ」と呼ばれており、生物学者のマーティン・ラッザリからは「ゴジラの形質を遺伝的に受け継いだ子孫」、「(セルヴァム同様ゴジラの)《亜種》」と推察された。
撃墜された無人偵察機の観測結果から、かつての山梨県・神奈川県を中心とした関東地方が回遊圏内であると推測され、元丹沢、渋谷のエリアにてハルオ・サカキら地球降下部隊と交戦する事になった。
初遭遇時には撤退中の地球降下部隊A中隊を元伊勢原市、秦野市で襲撃。「対ゴジラ戦術案」に必要な電磁パルスパターンのデータ回収の為、単独で挑んできたハルオと交戦した。
その後、エリオット・リーランドの犠牲で回収できたデータをもとにした作戦によってホバーバイク部隊に陽動され、揚陸艇からの爆撃で作られた即席通路を通過し元丹沢大関門奥に進行。
敷設トラップによる崖崩れで生き埋めにされ、集中砲火によって展開された非対称性透過シールドにノイズが生じた一瞬の隙に受けた攻撃で増幅装置である背鰭が損傷。さらにハルオの決死の行動をきっかけに始まった砲兵隊からの集中砲火を受けて残りの背鰭を全て破壊されてシールドを失い、その隙に背中から多数のEMPプローブを撃ちこまれたことで体内電磁波が暴走。その状態で熱線を放とうとしたことで上半身が爆裂し死亡した。
当初は偵察機の観測や地上の放射能濃度の逆算によりゴジラが未だに「単独の個体」であったことから、マーティン博士はゴジラが繁殖している可能性は低いと考え(また同時に「蓮の種のように数千年単位の休眠を挟んで活動していた」、「一旦繁殖した後再び絶滅しようとしているただ一頭の生き残り」という仮説も立てていた)、上記のように同一個体とも誤認されていたが、殲滅後に「新陳代謝がどれだけ緩やかでも二万年も全く同じ容姿を保っているとは限らない」ことから別個体である可能性が高まった直後、その考えを裏付けるように二万年ひたすら成長を続けたオリジナルのゴジラが現れるのだった…。
(フィリウスが第一章に登場したこの一体だけの存在だったのか、日本および世界のどこかにはまだ別の個体がいたのかなどは不明)
ちなみに「フィリウス」とはラテン語で“(神の)子供”という意味である。(また、初期設定では「ゴジラ・エンシェント」という名称だった)