概要
日本でのみ使われているカテゴリーであり(英語の「グランパス」や「Black Fish」に比較的近いが)、その区分はかなり曖昧である。
大別すると、コビレゴンドウとヒレナガゴンドウが当てはまるが、オキゴンドウ・カズハゴンドウ・ユメゴンドウ・ハナゴンドウ・(場合によっては)カワゴンドウが区分されることもある。
(以下はコビレゴンドウとヒレナガゴンドウのデータ)
体長3.6~6.5m、最大7.6m。体重0.6~3.2t、最大4.5t。雄の方が大きい。
雄は、体の前方に背びれが大きくなる。
喉から胸びれの間に白い錨型の模様がある。
地方差が目立ち、同じまたは近縁種でも全くサイズが異なったりする。
ヒレナガゴンドウは現在の北太平洋には生息しないとされているが、日本列島(礼文島や千葉県)やアラスカ近辺からヒレナガゴンドウの化石が発見されており、捕鯨などの影響で絶滅した可能性が挙げられている。
ヒレナガゴンドウが絶滅したニッチにコビレゴンドウが入り込んで大型・北方化したのが現在の「タッパナガ(シオゴンドウ)」と推測されており、銚子等を挟んで南に生息しているのが「マゴンドウ」と呼ばれている。
シャチに捕食されることもあるが、逆に集団でシャチの群れを追い払うこともある。シャチの鳴き声を聞かせると集団を作って突撃するらしく、コビレゴンドウやヒレナガゴンドウから逃げるシャチの群れが世界各地で観察されている。また、ゴンドウクジラが大群を作っているとその周辺からシャチが姿を消すという報告もある。