概要
屋根のないオープンカー型の四輪車であり、児童交通公園などにある自転車同様のペダル+チェーン駆動車と、遊園地などによくあるエンジンまたはバッテリー駆動式の小型自動車に区別される。後者はレーシングカートとも呼ばれる。
運転免許を持たない児童が私有地内で運転体験を行うときによく用いられる。
基本的に一人乗りであるが、子供用に製造された個体には指導する保護者用の助手席が備え付けられているものもある。
ちなみに、条件を満たせば公道走行も可能である。
ペダル+チェーン駆動の人力モデルは、自転車と同じ軽車両と見做されるが、普通自転車ではないので歩道走行などは(自転車の歩道走行が認められている箇所であっても)不可能である。基本的には馬車同様に車道の左側を走行することとなるが、条例などで規制されている場合も多いので注意が必要である。
レーシングカートの場合は四輪の原付ミニカーであり、ナンバープレートは青ナンバーとなる。運転にはAT限定の普通自動車の運転できる免許が必要であり、原付含む各種二輪免許、小型特殊免許、大型特殊免許では運転できない。道交法に基づく灯火類などを装備しなければならず、条件を満たさないものはナンバー取得前に条件を満たすよう改造しなければならない。マリオカートを模した観光用ゴーカートに乗る外国人観光客による人身事故が相次ぎ、年々条件が厳しくなっている。特に渋谷、原宿、道玄坂辺りでアニメキャラのつなぎを着て公道でゴーカートを運転する外国からの変人達はもはや界隈の風物詩である。
ブレイズ社のネクストクルーザーのように、もっぱら公道走行を考えて作られた大人用車種もあり、中にはタケオカLaLaのようにもはや軽自動車に匹敵する装備、機能を備えた車種も存在するが、この辺りの車種をどこまでゴーカートに含めるのかは明確な基準はない。
操作
通常の自動車とは異なり、変速ギアによるシフト操作がないため、クラッチペダルがない。そのため、多くの車種は左足ブレーキ、右足アクセルである(要は大型特殊自動車と一緒)。その特殊な操作ゆえに自動車に乗り慣れた人であってもそれなりに事故のリスクがあることに自覚が必要である。
また、車種によっては相当の速度が出るため、たとえ子供用であっても一度事故を起こせば取り返しのつかない事態に至る恐れがある。コース設計者にはあらゆるリスクを悲観的に想定した万全の安全体制の構築が求められる他、運転する児童に対する指導・監督も適切に行われなければならない。
座位で運転する性質上、運転者の頭部が後輪に近づきやすく、かつその後輪が剥き出しである。そのため、適切な髪型で乗車しないと髪の毛が後輪に巻き込まれ、大怪我では済まない事態になりかねない。過去には運転者の着用するヒジャーブが風で捲れた結果、ヒジャーブの裾が後輪に巻き込まれて引っ張られて運転者の首に巻きつき、そのまま首を切断してしまったという事故も起こっている(ソース)。