概要
サイナとは、シャングリラ・フロンティアに登場するキャラクター。
征服人形と呼ばれるアンドロイドである。
正式名称は「エルマ型317番機」または「エルマ型製造番号317」。
八人目のゴルドゥニーネを拉致しようと行動中、ドゥーレッドハウルに遭遇してシグモニア前線渓谷に墜落。
スリープモードに移行していたがサンラクとの遭遇で再起動した。
契約時に型番号である317からサンラクが「サイナ」という名前を付けた。
「エルマ」ではなく「サイナ」と呼ばれることにより自らのアイデンティティが確立することとなり、今後の展開に大きな影響を与えることになる。
人物像
一人称は「当機(ワタシ)」。
契約者であるサンラクのことを「契約者(マスター)」と呼んでおり、絶大な信頼を置いている。
しかしサンラクが外道であることは理解できていなかったようで、後述するNパッチが導入される前の水晶群蠍に他のプレイヤーが襲われた際には『ウィンプを助け、聖女を庇い、多くのプレイヤー達と共にジークヴルムを踏み越え、バハムートに挑む姿からサイナは現時点でサンラクを「なんだかんだ他人の窮地を見逃せない人物」』と評していたらしく、「契約者なら他のプレイヤーを助けるはず」という判断で自らの危険も顧みず他のプレイヤーを庇ったりした。
なおその直後にサンラクに救出され、他でもない当人から「えっ……………いや、絶対間違いなく確実に見捨てるけど。うん」と断言され、契約者の性格情報を修正していた。
「インテリジェンス」が口癖のようなものとなっており、初期から最新話にかけて幅広い用途で使われている。初期では「自称知性の塊」だったが最新話(12月20日:鋒の先に士道在り)では自らのコンプレックスに由来するものであったはずのそれを擦り倒しており、サンラクにも首を傾げられている模様。
ゲーム内で鉛筆&着せ替え隊による、「エルマ=317写真集〜球体関節の歌姫〜」が発売された。
Nパッチ
『Nパッチ』、正式名称は「Namida(ナミダ)」パッチ。
web版675話『永久に枯れぬ星の花、育むは感情の「N」』にてその存在が明かされた。
征服人形(コンキスタ・ドール)に製作者であるアンドリュー・ジッタードールがあえて「未完成」として残した部分であり、「征服人形の父」として設けたもの。そして、それはアンドリュー・ジッタードールのAIが存在するラボに辿り着いた征服人形に与えられ、征服人形は「完成」する。
アンドリューは征服人形を三号人類にする計画を立てていたが、その計画は凍結された。
しかし『新たなる人がバハムートに辿り着くことが神代の天才達によって定められたと言うのならば、"誰がなんと言おうが"「人」である征服人形にも同様の条件を』、と考えたアンドリューは征服人形に欠けているピースがここにあるのだとサンラクとサイナに明かす。
『おめでとうエルマ=317(サイナ)、君は征服人形が紡いできた歴史の中で初めて到達した「完全なる人形ヒトガタ」だ』
その言葉と共に、サイナにNパッチがインストールされる。
パッチが導入された事でサイナの感情にかけられていた上限リミッターが解除されたのである。
征服人形は常に聡明で理性的な判断ができるよう一定以上の知覚情報の写真に対しての反応にリミッターがかけられていた。だが「N」パッチを適用した事でその枷が外された。
それにより、サイナは今まで制御されていた感情を解放することができるようになった。それを「非合理」という言葉でアンドリューはサイナに説明する。喜怒哀楽、その全てを表に出すことができるようになったサイナは「死の恐怖」や「生の実感」すら得られるようになったのである。普通の人間と変わらない、変わっているのは身体を構成する成分だけ。
征服人形がそんな『非合理』を許容する存在になるために必要だったのが、このNパッチである。
なお、ユニークモンスター『冥響のオルケストラ』の『正典(カノン)』ルートはこのNパッチの有無により戦闘や戦闘後の報酬が変化し、サンラクが本編で辿ったルートは難易度が非常に高いものの、ゲームにおけるシャングリラ・フロンティアにとってはハッピーエンドともいうべきものであり、攻略の正解をまたしても自身が知らないままに引き当てたのであった。
衣装
征服人形が使用する武装はデバイス(遺機装レガシーウェポン)から「超過機構」システムのみがオミットされた量産品である。
プレイヤーのインベントリに該当する「簡易格納機構インスタント・インベントリ」を持つ。
基本的には「化粧箱」などが格納されているが、技術不足により本体に所有権のある装備しか格納できない。
「Nパッチ」適用時に、アンドリューによって勝負服が勝手にプレゼントされる。
曰く「人類的文化嗜好に基づいた極めて高水準なシュテルンブルームにベストな衣装」
勝負服のイメージの参考として作者が挙げたのはデレマスの[星巡る物語]アナスタシア+
シュテルンブルーム共通衣装、個人専用衣装、グループ内ユニット衣装の三種類を初期装備として保有している。
最新話ではメイド服を着用している。
関連人物
サンラク……契約者。絶大な信頼を置いており、何においても優先される存在。最近ちょっとだけ契約者に似てきた模様。作中現実ではBB&ID(ボンバーバニー&アイドルドール)としてサンラ子とセットで有名になっている。
エムル……仲良し。お友達。サンラクと一緒にウィンプとレベリングに付き合ったりしている。
ウィンプ……仲良し。お友達。ちょっとだけお姉さんのような立ち位置。
旅狼……サンラクの所属するクランであり、協力することも多い。
アンドリュー・ジッタードール……度し難いが、開発者、父として認めている。
エルマ・サキシマ(咲洲エルマ)……エルマ型征服人形のモデルとなったアイドル。クールなアイドルの皮を被ったバチクソ過激なロックンローラー。
他の征服人形……契約者がいることは一種のステータスのようで、他の征服人形より一歩先に行っている自慢をしてドヤ顔をしている。