「貴方が大人になれば…きっとわかりますよ、坊ちゃま!!」
概要
『キン肉マン』に登場する超人。魔界出身で、腕が4本生えているのが特徴だが、それ以外の外見は人間に酷似しており、褐色の肌をした屈強な男性である。
初登場は「夢の超人タッグ編」の回想シーンで、魔界のプリンス・アシュラマンに格闘技を教えた先生であることが明かされる。仲間は利用し敵は虐げるものという悪魔超人の思想は共鳴しておらず、死に損ねた超人を見て涙を流している。後に命を賭して幼かりし日のアシュラマンを激流から救い出し、散って行ったとされる。
回想シーンで魔界の超人の悪辣さに「ここの人達はどうなっているんだ?」と疑問を感じていることから、魔界出身ながら、何らかの境遇で殆ど正義超人界にいて魔界や悪魔超人の残酷さをまるで知らなかったようである。なんでこんな良い人が魔界に生まれたのだろう。しかも当時のアシュラマンには彼の思想は理解されず軽蔑されていた。
王位争奪戦編では生存が判明する。しかし、自己犠牲によって激流の中で岩々に足を打ち付け続け、次第に恐怖と後悔を植え付けられていった。しかも両脚はズタズタになって再起不能となってしまった。悲嘆にくれるサムソンに知性の神は目を付け、再起の種として寄生虫サタンクロスを植え付け、彼を新超人サタンクロスに改造する。同時に優しさの代償で自身が絶望感を味わってた事から初めて悪魔の精神に目覚めてしまった。以後はアシュラマンを逆恨みするようになった。
3か月がたち、ケンタウロス型のボディを手に入れたサタンクロスは知性の神の軍門に下る。そして知性の神が憑依したキン肉マンスーパーフェニックスの誘いに乗り、知性チームに入った。それまでは正体を隠して「サタンクロス」を名乗り、大会などに参加していたという。
王位争奪戦においては超人血盟軍先鋒のザ・ニンジャをシングルマッチなのに寄生虫と二人がかりでフルボッコにするという外道プレイで殺害し、次鋒のアシュラマン戦ではドローとなる。
決勝戦ではキン肉マンと戦うが、寄生虫サタンクロスのあまりの卑劣さに伴い次第に元の優しい心を取り戻していき、最後は身を挺し寄生虫サタンクロスの攻撃を妨害。キン肉マンにより寄生虫の方は倒され、元のサムソンとして完全復活を遂げた。
…しかしその割にはキン肉マンの帰還式や結婚式には参加していない。『2世』でも伝説超人としての登場もなく、アシュラマンとのその後の関わりも描かれていないため、現在はどのように暮らしているのか不明なままである。
新シリーズ「調和の神編」において、死んだはずの寄生虫サタンクロスと合体した状態で再び登場。おそらく寄生虫は知性の神から新たなのを授かったと思われる。