概要
物語の終盤から出現したチームガッツの敵。
彼らの心にあるのは敵意や勝利する快楽と欲望であり、勝利の為ならば平気で人を撃つというルール無用の恐ろしい連中。故に彼らはビーダーではないのである。
本来は組織だったものではなく、ただのルール違反のならず者であり、強力な正義のビーダーであるガーディアンの存在やビーダーの人口の多さによって表舞台にも出てこれず、一般にも知られてすらいなかった。
だがある人物が指導者として台頭した事で次第に組織化し始め、更にはJBA上層部のメンバーであるDr.迫と密かに結託し、TOPビーダー選手権の決勝戦にテロ同然で乱入した事で表舞台に出現、しかもバトル中に会場を事故に見せかけて崩壊させる騒動を起こして、宣戦布告のようにビーダーにその存在を知らしめた。
更にこの事故を利用して他の上層部メンバーを糾弾して排斥し、ダークマターの協力で事実上JBAを支配した迫により、表向きはJBA本部直属のビーダー集団となって、全国にある各研究所のトップチームを倒して掌握するなど、ビーダー殲滅を推進し始める。
上述の通り、本来ダークマターとはルールを守れないビーダーの総称であったようで、メンバーの中には「優秀なビーダーだったにも拘らず、その実力を妬まれて他のビーダーに貶められダークマターに堕ちた者」もいる。他のメンバーに関しても各々闇堕ちに至った事情を背負っている模様。
組織名が天文学にまつわるものである為か、各メンバーが所有しているビーダマンも黄道十二宮や星、天体現象にまつわるもので統一されている。
メンバー
津印
作中、初めて姿を現したダークマター。トンガリ頭と三白眼のいかにもな悪人面をした少年で、ストライカージェミニとハンマージェミニを二丁拳銃のように使いこなす。
元々はかなりの腕を持ったビーダーだったがその腕を妬んだビーダー仲間に嵌められて人を打ったとして仲間外れにされ、直後にそれが陰謀だと知って激怒し彼らを攻撃、そしてビーダーを憎悪するようになった。
全日本TOPビーダー選手権決勝戦の会場に乱入し、タマゴのコンバットフェニックスを破壊してしまった。以降もチームガッツのメンバーと度々対峙するが、その過程で風間美利とライバル関係になり、熱いビー魂を取り戻していった。
伴太
ダークマターの幹部で、目つきが悪くバンダナを巻いた少年。高い実力と冷静な性格を併せ持つが、事なかれ主義で仲間の窮地も見捨ててしまう一面を持つ。4点射(フォースバースト)発射機構を持つバーストオライオンを使用する。
銀河
ダークマターの幹部で短髪とミリタリースタイルの服装が特徴的な少年。まつ毛が整っており、オカマ口調で話すので女性軍人的なキャラクターと勘違いした読者も多いと思われる(帰国子女なのだが母と姉の影響で覚えた女性口調の日本語しか話せず、それが原因でいじめを受け、ダークマターに堕ちた過去を持つらしい)。部下を指揮しての集団戦を得意としており、大容量のマガジンと遠心力を使用した発射機構による凄まじい連射性能を持つギャラクシーフォートレスを扱う。
高原夜見
近年ダークマターのリーダーとなり、組織の勢力を伸ばしている謎の少年。シャイニングウォリアーズのメンバーと同じ高原姓を持ち、容姿も酷似している。また、ダークマターの割に正々堂々としており、悪意が全く感じられない。ガーディアンモデルと共に生み出されたというエターナルエクリプスを所持しているが、作中でその外見や性能は描写されていない。実力は非常に高く、ガンマが発砲の瞬間すら視認できない程の早撃ちを行える。
マダラ
最凶のダークマターであり、本作のラスボス。幼い少年でありながら高い身体能力を持ち、空中を跳び回って攪乱しながら変幻自在の攻撃を仕掛ける。所持しているスティンガースコーピアスは、タマゴのパワーショットにも対抗可能な威力とチームガッツほぼ全員を同時に圧倒する連射性を併せ持つうえ、射線上にカマイタチ現象を発生させる能力を持ち、相手の肉体にビー玉を当てずとも(つまりルール上は一応合法な形で)対戦相手の肉体をズタズタに傷つけて気絶させる事が可能。この能力でビーダーもダークマターも関係なく甚振り楽しむ残忍な性格の持ち主。
モヒカンのダークマター
最終決戦の会場に現れたダークマターの一般構成員。小学生と思われるが世紀末のチンピラみたいな容姿をしており、ビーダー達にブーイングを送っていた。しかし、Dr.迫が仕込んだ機材故障によって会場が水没しかけたのを察知すると……
真相
ダークマターの現指導者、そしてJBAのオーナーでもある高原夜見は、かつてガーディアンの創設者として、ルール違反者をダークマター認定し、切り捨てていた。しかし、その影響で彼らの末弟のマダラは自分より弱い者を蔑むようになり、やがて最強最悪のダークマターと化してしまう。
この出来事から夜見は、ガーディアンの苛烈な姿勢がルール違反者の更生、ビーダーとして立ち直るチャンスを奪っていたことに気づき、その償いとして自らダークマターを支配・主導し始めた。Dr.迫を利用してJBAを乗っ取らせたのも、ダークマターと言う連中を良くも悪くもビーダーと対等な存在にしようとしていたのだ。
(ガーディアンとダークマターの対立はある意味、高原家のお家騒動だったとも言える)
結果としてマダラはタマゴとの対戦を機に、失っていたビー魂を取り戻した。また、会場の水没という緊急事態に対し、ダークマターの構成員たちは誰かに促されることなく、自らの善意でビーダー、ダークマター双方を救うために救助活動に参加し始めた。夜見にとって想定外の事態も絡んだものの、これがきっかけとなってダークマターはビーダー達と和解していった。