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ビーダマン

びーだまん

タカラトミー(旧タカラ)より発売されているビー玉を発射する組み立て玩具。
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概要編集

タカラトミー(旧タカラ)より発売されている玩具。ビー玉を発射する機構で射的のように遊ぶ組み立て玩具メディアミックスとしてアニメや漫画も多数製作された。


商品展開が始まったのは1993年。書籍「タカラの山」によれば、タカラ社内でかつて「魔神英雄伝ワタル」に携わっていたスタッフが参加しており、当時の子供の流行がゲームのような競技性を持つホビーに移りつつあったことから企画されたという。2007年から2010年の間は一時休止したものの、2013年の『クロスファイト』まで長期展開された。男児向け雑誌のコロコロコミックとの強力なタイアップも功を奏し、男児向けホビーとして20年に渡る人気を博した。


ボンバーマンとの関係編集

当初は『ボンバーマン』のキャラクター玩具の1つであり、ボンバーマンの腹部からビー玉を発射可能になっているというものだった。

「ビー玉」というコンセプトも、当時ハドソンのスタッフでボンバーマンの総監督だった藤原茂樹氏の提案によるもの。「ただのキャラクター玩具では面白くない。(当時の)子供たちの親世代が親しんだビー玉やベーゴマといった遊びを今の技術でリバイバルしてはどうか」とのこと。ただし、黎明期にはボンバーマンだけでなく星のカービィドンキーコングゴジラ、(これらと比較し後ではあるが)筋肉番付に登場する金剛くんとのタイアップも行っている。


のちにボンバーマンのスピンオフ作品としての側面は『爆外伝』シリーズ、対戦・競技性は『スーパービーダマン』シリーズに枝分かれして同時展開されていった。


『スーパービーダマン』の時代まではなんとなくボンバーマンの面影を残していたが、「バトルビーダマン」以降は大きくかけ離れた独自路線を進んだ。「クロスファイト」では原点回帰したデザインとなっている。


競技とカスタマイズ編集

最初期からビーダマンを用いた遊びは「玉」繋がりで球技をモチーフにしていたものが多かったが、『スーパービーダマン』以降では競技性をより前面に押し出し、以下のような競技が主流である事が多い。


  • どれだけターゲットを強く撃つ・崩せるかのパワー系競技
  • どれだけ正確に遠くまでビー玉を飛ばせるかの狙撃系競技
  • どれだけ正確にターゲットを撃ち抜けるかの射的系競技
  • どれだけ時間内に多数のターゲットを撃ち抜く/ビー玉を発射出来るかのスピード系競技
  • 相手を直接攻撃するバトル系競技(主に『バトルビーダマン』)

イベント会場等で大掛かりなビーダマン用のセットが用意され、一般来場者がこれらの競技にチャレンジ出来る(達成者には景品が貰える)等の企画も行われていた。


こうした競技系ビーダマンではより強く・より速く・より正確にビー玉を

発射出来た方が有利であるため、様々なカスタマイズパーツが公式より発売されていた。

特に大会出場者が好んで使用していたカスタマイズは、直進安定性を高める為の

ロングバレル系のパーツ、ビーダマン自体がブレにくいように接地性を高める脚部、

片手でビー玉を補充しながら発射できる片手撃ちに適したトリガー・グリップ機構を

合わせたものである事が多く、これを公式が組み上げたのが上述の『クラッシュビーダマン』である。


なお、比較的初期からビーダマンの発射力を高めるテクニックとして「締め撃ち」という

ビー玉をホールドするパーツを指で締め付けながら発射するというものがあるが、

擬似的にこの状態にするウィング系のパーツが付属するビーダマンや本体内に組み込まれているもの多数発売されている。


コロコロコミックにはこうした公式パーツの紹介以外にも様々な改造方法について

掲載されており(初期のものはパーツを切ったりしなければいけない事もあったが)、

中でも大容量マガジンにペットボトルを取り付けた超大容量マガジン等は有名。


余談として、ビーダマンでは同サイズのビー玉であれば大体使用可能であるが、

実際にはビー玉の寸法というのは1個1個にけっこうムラがあり、市販されている物でも

大きさにかなりのばらつきがあったり、表面に段差がついてしまっているものが多い。

基本的にはそこまで正確な大きさである必要は無いが、特に誤差が大きく出ている

ビー玉を使用した場合、玉詰まり・ミスショットなどを起こす可能性がある。

そのため、公式大会などに使用されるビー玉は17mmから大きく離れていないものを

厳選した「JBA認定」ビー玉となっており、公式から商品化もされている他、

各ビーダマンに付属するビー玉もこれと同じく17mmに近いものが厳選されている。


シリーズ一覧編集

玩具編集

  1. スーパーボンバーマンシリーズ(1993年~1995年)
  2. ボンバーマンビーダマン爆外伝シリーズ(1995年~1999年)
  3. スーパービーダマン(1995年~2001年)
  4. バトルビーダマン(2002年~2005年)
  5. クラッシュビーダマン(2005年~2006年)
  6. メタルビーダマン(2007年)
  7. クロスファイトビーダマン(2010年~2013年)

漫画編集


アニメ編集


ゲーム編集

  • ボンバーマンビーダマン(ハドソン、スーパーファミコン)
  • スーパービーダマン ファイティングフェニックス(ハドソン、ゲームボーイ)
  • 爆球連発!!スーパービーダマン(ハドソン、スーパーファミコン)
  • スーパービーダマン バトルフェニックス64(ハドソン、NINTENDO64)
  • ボンバーマンビーダマン爆外伝 ~ビクトリーへのみち~(メディアファクトリー、ゲームボーイカラー)
  • ボンバーマンビーダマン爆外伝V ファイナルメガチューン(メディアファクトリー、ゲームボーイカラー)
  • 爆球連発!!スーパービーダマン 激誕!ライジングヴァルキリー!!(タカラ、ゲームボーイカラー)
  • B-伝説! バトルビーダマン ~燃えろ!ビー魂!!~(アトラス、ゲームボーイアドバンス)
  • B-伝説! バトルビーダマン ファイヤースピリッツ 炎魂(アトラス、ゲームボーイアドバンス)

この他、トレーディングカードゲームとして『ボンバーマンビーダマン爆外伝カードゲーム』が発売されている。


デザイン・コンセプトの変遷編集

スーパーボンバーマン編集

デザインはほぼボンバーマン。後のビーダマンシリーズの基礎となったシリーズで、

最初期の商品はブリスター売りされた。人形としての側面が強く、

装填できるビー玉は1発のみ(後のシリーズのように後頭部から装填できない)、

パーツが接着されており分解ができない。しろボンを筆頭とする各色の他、

『スーパーボンバーマン3』『スーパーボンバーマン4』等のキャラクターが存在。


アクセサリーパーツとして「ヨロイ」や「アーマー」の商品もあり、

連射機構の始祖はこの頃に出ていた「ボンバーアーマー」である

(ただし、ボンバーマンを介さずアーマー側で連射という形)。


ボンバーマンビーダマン爆外伝編集

上記スーパーボンバーマンから派生して登場したロボット玩具・ストーリー重視路線のシリーズ。

『ビーダマン爆外伝』~『Bビーダマン爆外伝V』の5シリーズを内包している。

クリア・ラメ入りカラーのボンバーマン+乗り物等のセットから始まり、

ビーダマンサイズのメカにBB弾を発射するミニサイズの「ビービーダマン」が乗り込む等の

商品が展開された。

4シリーズ目にあたる『Bビーダマン爆外伝』はアニメとのタイアップになっており、

各キャラクターに違う顔が付き、劇中に登場する「メタルビーダマ」が付属する商品がある。


スーパービーダマン編集

上記の爆外伝シリーズと並行して展開された競技性・カスタマイズ性重視のシリーズ。

『スーパーボンバーマン』シリーズから始まり、『OSギア』『PIビーダマン』

『PI-EXビーダマン』『Rビーダマン』『E-Unitシリーズ』と新機構・シリーズが登場した。

初期の『スーパーボンバーマン』は従来のボンバーマン型と変わらないが、

パーツの組み換えや共通カスタマイズパーツの使用が可能になり、

基本的なビーダマンで2連射が可能になった(特殊ギミックの関係で出来ないものもある)。

また、改造・カスタマイズというホビー的な遊び方が本格化したのもここからで、

人に向けて発射しないという大前提の元に発射力や連射力を強化する改造方法などがコロコロコミック等に掲載されるようになった。


『PIビーダマン』では従来のボンバーマン型から大幅にデザインが変更され、

独自機構を組み込んだものが主力製品となったため、『OSギア』までのビーダマンと違い

ボンバーマン型のビーダマンとパーツを共有する事ができなくなった。


また、コロコロコミック本誌掲載時及び当時の単行本版『爆球連発!!スーパービーダマン』では

初期にボンバーマン型のビーダマンが登場しているが、アニメ化の際に大人の事情で

ボンバーマンを使う事が出来ず、OSギアのプロトタイプ風デザインの『アニメタイプ』が使用され

商品展開もされている。

後に電子書籍化された同作では同様にボンバーマンのデザインが使用できなかったため、

序盤で登場するビーダマンは全てオリジナルデザインのものに描き直されている。


バトルビーダマン編集

コロコロコミック上で展開されていたホビー玩具のうち、ベイブレード

大ヒットとなった事を受けて対戦としての遊び方を重視したビーダマン。

お互いに撃ち合って遊び、自機のヒットポイント(機体前面)に

ビー玉を受けるとキャノピーが跳ね上がり、中にセットしているエンブレム等が

飛び出すという作りになっている。撃ち合って遊ぶという都合上、

『スーパービーダマン』世代のように際限なく発射威力を上げる事の出来る

パーツは無くなっており、締め撃ちしても威力にリミットが掛かるように作られていたり、

跳ね上がったビー玉が目や顔に当たらないように大型のシールドが取り付けられている。

各機体のギミック等は前世代に近いものがあるが、公式大会などでは改造は一切認められていない。


ボンバーマンとはかけ離れた姿の『DHBシリーズ』が主流な商品となっていたが、

後に『ゼロシリーズ』『ゼロ2シリーズ』『ゼロ2必殺球シリーズ』という二頭身の人型モデル路線に戻った。

『カートリッジシリーズ』『デジタルビーダマン』という変わり種も登場している。


クラッシュビーダマン編集

前シリーズでは直接撃ち合う方式だったのに対し、「相手のタワーを先に崩した方が勝ち」という

ルールに変更されたシリーズ。

直接対決でなくなった為に威力制限などが撤廃されており、

ピストルのようなグリップパーツやロングバレル等が装着されるかなり異色のシリーズ。

コア部分は従来通り二頭身の人型モデルになっているが、肥大化したオプションパーツにより

もはや銃ではないかというレベルの外見となっている。

『クラッシュビーダマン』『クラッシュビーダマンSWS(シンクロウェポンシステム)』の2シリーズが展開された。


今までの競技性を重視したビーダマンでは接地面積が多いもの、片手打ちがしやすいもの、

そしてロングバレル仕様の物が好まれてきた事から、それらの特徴を全部デフォルトで

組み込んだという実用性重視のシリーズで、見た目の異様さは群を抜いている。

シンクロウェポンシステムでは更にメインの発射機構以外にもゴテゴテと機体を

合体させたりサブ発射機構を付ける事ができ、最大構成にすると凄まじくかさばるのが特徴。


メタルビーダマン編集

デザイン的には『バトルビーダマン』世代に近いが、メタルビーダマを使用するシリーズ。

パーツの脱着は差し込み式ではなくマグネットで行う。

磁力によってビーダマンどうしをくっつける、ターゲットに磁力を利用したギミックがあるなど

独自の要素が導入されたが、シリーズとしては振るわず7月に開始し11月に打ち切りという

スピード終売となった。なお、『爆外伝』シリーズのようにある程度ストーリー性があった模様。


クロスファイトビーダマン編集

ビーダマン系列の最後に展開された製品。再びデザインは『バトルビーダマン』世代に近くなっている。

アーケード筐体『ガンガンシューティング B-太1号』にビーダマン本体に内蔵される

カラーコードを読み込ませるとゲーム内にビーダマンが登場するというギミックがあり、

メタルファイトベイブレード』と共通企画になっている事等からクロスオーバーとしての側面もある。

本体後部に「セーフティパック」という新たな機構が組み込まれ、本体がきちんと

設置していないとホールドパーツが広がって弱くしかビー玉が発射されないという安全性の向上が図られている

(締め撃ちする際に力が入ってビーダマンが浮いたり上を向いてしまうとビー玉が跳ねる問題を解決するためと思われる)。


上述の通り『ペンギンの問題』の木下ベッカムをモチーフにした

『ペンビーシリーズ』が初出だが、後に今までのビーダマン風の『コアチェンジシステムシリーズ』

『エンブレムチャージシリーズ』といった路線が展開された。


その他の商品編集

1990年代~2000年代にコロコロコミックが展開した玩具の中でも、

ミニ四駆ベイブレードと並んで柱となる人気商品だっただけに

ビーダマン本体やカスタマイズパーツ、フィールド等といったもの以外にも様々な商品が展開されている。


一例を紹介すると、ビー玉ではなくメダルを発射するボンバーマンの『メダルマン』、

一回り小さいボンバーマン型のキーホルダー(一回り小さいビー玉を発射可能)の『ビーダマンJr.』、

『爆外伝』のキーホルダーシリーズ(同じくビー玉を発射可能)・・・等。

ビーダマンをモデルにした釣り用のルアーという珍品までもが発売されていたあたり、当時の人気が窺える。


なお、ビーダマン人気があまりにも高かったためかパチモノ玩具も存在しており、

ビーダマンの金型を流用したのか、形とサイズは『Jr.』と同じだが色や顔シールが全く違う

『ビー玉ビーちゃん』などが国内では比較的有名(?)。

あまり玩具に詳しくない個人経営の玩具店や駄菓子屋、縁日等での目撃談が多い。

現在では中国産のパチモノも多数流通しており、『バトルビーダマン』系のものが多い模様。


後継玩具「ボトルマン」への影響編集

2020年に発表されたペットボトルのキャップを飛ばす玩具『ボトルマン』は

2013年以来途絶えていたビーダマンの系譜となっており、デザインが

『スーパービーダマン』の世代を強く意識したものとなっている。

キャンペーン景品の「プロトタイプ」及び第1弾の「コーラマル」は

デザインがこの世代の〇〇フェニックス系を強く意識したものになっており、

その名の通り時を経て現代に蘇る事となった。

そして2022年4月1日、ファイティングフェニックス生誕25周年を記念した製品「ボトルフェニックスDX」が同年4月23日に発売されることが発表された。


関連タグ編集

ボンバーマン 爆外伝 コロコロコミック タカラ ビー玉

ゲキタマン……他社発売の似た系統の商品

キャップ革命ボトルマン……後継作に当たる商品


ペンギンの問題……これとの連動企画として『クロスファイト』がスタート。アニメ化にあたり、動物をモチーフとしたオリジナルシリーズとして展開されるようになった。その為、ペンビーを除いて1号機とされるのはアクセルドラシアンとされる事が多い。


ゴジラドンキーコングミュータントタートルズ魔法陣グルグル(対決セット)、金剛くんロックマンエグゼ……最初期にタイアップ商品として発売された。

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