概要
八丈島の民話などで伝承される、全身が瘡だらけで長い乳房を肩にかけているという女妖怪。テッジやテッチ(てっち)とも呼ばれ山姥/山女の一種だともされる。
山に入った者にいたずらしたり、神隠しにすると恐れられたが、反対に神隠しにあった子供をかくまい世話をして無事に返してくれるともいわれる。
民話によると狐狸やかわうそのように山小屋の番人が寝ていると、「ヒャッ、ヒャッ」と笑って耳や足をつねったり、可愛らしい少女に化けて牛糞をぼたもちだといって食わせようとするなどいたずらをして困らせていた。
山小屋の番人も心得ており、いたずらされるたび叱りつけたり、竹でできた手をつかんで鉈で切り落としたり(次の晩に乞われて竹の手は返却)と反撃をしていた。
しかし島で大飢饉がおきて、番人も死を待つばかりになったが、ある晩テンジが山芋や木の実を小屋に投げ入れてくれたので一命をとりとめた。
なお漢字では天子と書くといわれる。
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妖怪 女妖怪 山姥/山女(山姥さんは良く「おっぱいが長く肩へ掛けている」とされる。なお三宅島では「乳っこ担ぎ」という方が言い伝えられている)