当記事にはWeb版のネタバレを含みます。閲覧にはご注意ください。
『ホホホ……』
『山を出るのは……久方ぶりだ』
概要
InfiniteDendrogramに登場するボスモンスター、UBMの一体。
ランクは神話級で、正式名称は【凍竜王 ドラグフリーズ】。
実力は神話級でも最上位で、その能力から永久凍土と呼ばれ恐れられている。
レベルは神話級とSUBMの境である100に到達しており、地竜王統ではイレギュラーの母と兄に次ぐ第三位の力を持つ。
容貌・性格
溶けない氷で作られたそれは彫刻のようであり、芸術品のような印象を見る者に与える。
蛇のような見た目だが、地竜王の第三子であり、1000歳を越える齢を重ねた由緒正しき竜。
真名はグランヴァイシア・サリオン・フォルトロンで、性別はメス。
性格は竜王らしく傲慢だが、他者の意見も柔軟に聞き入れる為政者らしい性格。
厳冬山脈でも最上位に位置し格上も身内しか居ないことからリソースに飢えており、自身を成長させてくれる強者との戦いを望んでいる。
また、自身の同族である【竜王】三体を滅ぼした『白き魔獣』の行方を追っており、母の定めた法に則って始末しようとしている。
同じく竜王である【塊竜王 ドラグランプ】はお目付け役であり、かつての師匠。
能力
"凍"竜王の名の通り、強力な冷気と氷で創ったモンスターや武器を使った戦闘を得意とする。
金属以上の強度を持つ氷を自由自在に形成・操作することで武器・盾・罠などを作成したり、氷結耐性持ち対策の耐性突破攻撃も備えているなど豊富な手札を持つ。
さらにグローリアと同様の自身より格下の存在を問答無用で凍結させる空間を展開する能力を持つため、同等の存在でなければ戦闘を行うことすらできない。
加えて長年の戦闘経験により得た熟練の技巧により、自身より10倍高いステータスの相手の攻撃に合わせて防御や攻撃を行えるクマニーサンを上回る程の先読み技術や、移動制限をかけた上での回避困難な罠など老獪な策も巡らせる。
それはスキルの扱いも同様で、自身の手足よりも早く冷気や氷塊を操作できる他、結界系スキルの操作技術「スキル圧縮」の先にある「スキル濃淡」や、使用者は世界に5体といない竜王気の最深である《竜神装》にも辿り着いている。
神話級最上位としての自らの能力を完全に掌握しており、地竜の中では最も技巧に優れた存在といえる。
なお神話級としての高いステータスも備えているがMPやSPに偏っており、どちらかといえば魔法職のようなステータスとなっている。
形態
普段見せている蛇の姿は氷で生み出したものに過ぎず、本体は胸部の黒いコアの方である。
そのため相手に合わせて蛇以外にも様々な姿に変化し、変幻自在に相手を追い詰める。
なおコア型はアンデッドやエレメンタルのような非生物に多く、実体を持つドラゴンにはそぐわない性質のはずであるが...。
氷晶蛇
普段見せている通常形態。氷で創られた美しい大蛇の彫刻のような姿。
蛇に接続した腕型ゴーレムによる近接攻撃と、氷槍による遠距離攻撃を行う。
氷晶宮
制圧形態。巨大な氷の城の姿。
内部のものを逃がさないことに特化した形態で、壁や床から氷槍を射出したりと城全体から自在に攻撃することができる。さらに内部から外部への空間系スキルすらも遮断するなど、城全体が凍竜王の身体に等しい。
なお城の形状はプリセットであり、巻き込まれ所が悪いと氷壁に埋まる。
氷晶陣
殲滅形態。本体のコアを中心に雪の結晶が円形に周回する、恒星系のような姿。
《渦静銀雅》の操作に最適な形態で、数十もの雪結晶が宙を舞う。
???
決戦形態。凍竜王の本気の姿であるが、詳細は不明。
保有スキル
- 《竜王気》:アクティブスキル
【竜王】が共通して持つスキル。
竜王が身に纏う赤いオーラで、物理・魔法問わず攻撃の威力を大幅に減衰する効果を持つ。
あらゆる攻撃を減衰させるため、消費MPに比して単一の性質に対しての減衰率は高くないが、このスキルに習熟したモノであれば状況に応じて単一の性質の減衰に特化させ、より効率的に相手の攻撃を減衰させることも可能。
- 《晶永冷瓏(ショウエイレイロウ)》:アクティブスキル
【ドラグフリーズ】の固有スキル。
金属以上の強度を誇る氷晶を生成・操作し、自由自在に形を成す。
氷の槍を大量に射出したり、氷の盾を作ったり、相手の足元にトラバサミを出したりと攻撃方法は多種多様。
ドラゴン型の氷像ゴーレムを生み出すこともできる。本人にとってはいくらでも生み出せる壁役に過ぎないが、一体一体のステータスが上位純竜級を上回るという生産職が涙目になる性能を誇る。
攻撃力特化の腕型ゴーレムや防御力特化の盾型ゴーレムなど、見た目や性能も自由に調整できる。
普段見せている蛇のような姿もこのスキルによって生み出したものに過ぎず、胸部のコアが無事な限り頭や手足を落とされようが何ら支障はない。
- 《銀施戒(ギンセカイ)》:アクティブスキル
【ドラグフリーズ】の固有スキル。
HP・MP・SP・装備補正等含むステータスの合計値が20万以下の人間範疇生物と、ステータスの合計値が200万以下のモンスターを即時凍結させる極低温の凍結空間を展開する。
また、ドラグフリーズへの与ダメージが10万以下の遠距離攻撃も凍結して無効化される。
合計値20万はティアンなら超級職でもなければ到達できない値であり、ステータス型のエンブリオ持ちでもない限り実質カンスト上級職が立ち入ることは不可能。
また、仮にステータス合計値が条件をクリアしていても極低温下での戦闘を強制させられるため、体力が徐々に削られていき、合計値が基準値を下回った時点で凍結させられる。
さらにスキルの濃淡を操り、ステータス特化の超級でも凍結する程に部分的に冷気・基準値を強めたり弱めたりすることもできる。
- 《渦静銀雅(カジョウギンガ)》:アクティブスキル
【ドラグフリーズ】の固有スキル。
《銀施戒》を圧縮して凍気を極限まで強め、絶対零度をも下回る極限の凍気を極薄の雪の結晶の形に固めて、自身の周囲に円状に展開して周回させる。
当たった部位は一瞬で凍結し、そこに回転運動が加えられるため、極薄の凍結部位がゼロコンマで砕け、結果あらゆるものが切断される。
冷気・凍気に対する耐性すらも突破するため、接触=死と同義の凶悪なスキル。
しかし恐ろしいのはこれと同時に濃淡銀施戒などの目に見えない罠を設置することで、移動制限と即死をあらゆる角度から仕掛けることにある。
- 《竜神装》黒蕾/青睡蓮:アクティブスキル
極々一部の【竜王】のみが至る《竜王気》の深奥。
竜王気を高密度に圧縮し、物質化させる。
【凍竜王】の場合は『黒蕾』と呼ばれるコアがそれであり、普段は不活性化状態で本体を守っている。
しかし本人の宣言と共に活性化すると『青睡蓮』という状態になって展開し、圧縮した《竜王気》が冷気に変換されて極大爆発を引き起した後に広範囲を凍結させる。いわば爆弾型の竜神装。
なお、自身は『青睡蓮』による爆発と凍結による影響を受けない。
来歴
Another Episode「超獣・竜王・ポメラニアン 地上最悪の決戦編」にて初登場。
厳冬山脈踏破を狙っていたパレード・W・デッドと遭遇、怯える彼に『白き魔獣』について尋ね、彼と「下手人を探すのに協力する代わりに、必要なときに戦力を供給する」という契約を結ぶ。そして、<トライ・フラッグス>にてパレードの必殺スキルでニッサ辺境伯領に降臨、スリーブ山にて同じ神話級UBM【磨刃超獣 キル・キル・バ】と熾烈な戦いを繰り広げる。
戦いの途中自然都市ニッサに潜むもう一匹の『白き魔獣』を発見、ドラグランプに始末を命じる。<デザイア>の一人であるブラッド・Oが乱入してきた際も余裕の態度を崩さず、戦いの中で疲弊したキル・キル・バを撃破、本体である妖刀の片割れを粉砕する。
単騎となったブラッド・Oを追い詰めるがここでドラグランプを撃破したロボータファミリーが到着、新スキルにより無敵化した軍団、ロボータのスキルの恩恵を受けたキル・キル・バ、切り札を切ったブラッド・Oの猛攻により追い詰められ、スリーブ山を粉砕するほどの一撃を叩きつけられる。その一撃に対抗し《竜神装》青睡蓮を発動、巨大な氷像を生成して姿を消した。
関連タグ
「……ふむ、大物と言えば大物か。体躯は矮小なれど、何とも器はありそうよな」
「【塊竜王】を倒し、――我を追い詰めたのだから」
本体
その本体は蒼い長髪に白い角を生やし、凍てついたような白い衣を纏った少女。
コアと思われていたのは竜神装で作ったカバーであり、本体はその中から操作していた。
これは人化したわけではなく、これこそが彼女本来の姿。
ドラグフリーズとは、竜と人間の間に生まれた半人半竜なのである。
【地竜王】と氷属性魔法の名家サリオン家の異端児の間に生まれた最強の亜竜。
それが【凍竜王】グランヴァイシア・サリオン・フォルトロンである。
自身を追い詰めたロボータファミリーを将来的に地竜王、天竜王にも匹敵する勢力になると認識し、ロボータを自身に婿入りさせることを視野に入れつつ彼らの動向を追うことを決めた。
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