ジョニー・ハイケンスとは何者?
まずジョニー・ハイケンスという人物について説明せねばならない。
ジョニー・ハイケンスは1884年9月24日にオランダのフローニンゲンに生まれ、後にベルギーへ留学してヴァイオリンを学ぶ。
第二次世界大戦終結直前までドイツ国内に留まっていたが、戦争末期に祖国のオランダに帰国。彼は熱心なナチス・ドイツの支持者であり、アドルフ・ヒトラーを賛美し、ユダヤ人の強制収容を肯定していた。このためにオランダ帰国後の終戦間際に連合軍によって逮捕され、1945年6月28日にヒルフェルスムの監獄で獄中死した。
それ以降、本国では重要な音楽家としては見做されておらず、完全に忘れ去られてしまったという。
曲の概要
少なくとも第二次大戦前に作られた曲。原題はStändchen, Op.21-1
日本では1943年に日本放送協会のラジオ番組『前線へ送る夕(ゆうべ)』のテーマ曲として採用されたことで知名度を一気に上げた。戦後も音楽番組に取り上げられるたびに「戦死した家族を思い出して涙なしには聞けない」という投書が殺到したといわれている。
戦後は国鉄→JRのブルートレインで使用された14系・24系客車の車内チャイムとしても長らく使用され、鉄道ファンの間でも知名度は高い。一部の101系電車にも車内チャイムが装備されたが、「アルプスの牧場」のほかアレンジ違いのこの曲が使用されたといわれている。
鉄道以外では高速バスのJAMJAMライナーのうち新日本観光自動車の車両でも採用されている。
残念ながらセレナーデ以外は戦争の影響で資料が散逸してしまい、全く知られていない。
関連タグ
鉄道唱歌 アルプスの牧場(車内チャイム):共に国鉄時代に車内チャイムとして採用された楽曲。