概要
ファミコン用固定画面シューティングゲームで、1985(昭和60)年9月9日にナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)が発売。同社が1980(昭和55)年に発売したアーケードゲームの「タンクバタリアン」のリメイク版で、リメイク元のタンクバタリアン同様に司令部を死守しつつ敵戦車を全滅させることが各面の目的。司令部に自戦車・敵戦車かかわらず砲弾が当たると破壊されてしまい、残機数にかかわらず即ゲームオーバーとなる。(後にリメイクされたアーケードゲームの「タンクフォース」では自戦車の砲弾での司令部破壊は周りの壁含めてできなくなった)また、タンクバタリアン同様、敵の砲弾は自戦車の砲弾で相殺できる。(後述する2プレーヤーモード時は味方同士の砲弾も相殺する)
リメイク元のタンクバタリアンから追加された要素は次の通り
敵戦車の追加
敵戦車の種類は以下の通り。タンクバタリアンと異なり敵戦車との距離や位置取りに関係なく敵戦車の種類によって撃破時の得点は決まっており、後述する手榴弾で破壊したときのみ得点は入らない。
- ライトタンク:移動速度、弾速ともに遅い戦車
- 装甲車:移動速度が速い(自戦車と同じ速度)
- 速射砲タンク:砲弾の弾速が早い(自戦車のパワーアップ時の砲弾と同速度)
- ヘビータンク:4発砲弾を当てないと破壊できない
地形の追加
地形については以下の通り
- 煉瓦:今まで通り砲弾を遮るがで砲弾で削っていくことができる。
- 防弾壁:後述するスーパータンク以外では破壊不可能
- 森:戦車、砲弾ともに素通りするが敵味方ともに戦車、砲弾が隠れて見づらくなる
- 川:砲弾は素通りするが、戦車は敵味方ともに通れない
- 氷原:砲弾は素通りし、敵味方ともに戦車も通れるが自戦車のみ停止時に少し滑る
アイテムの追加
赤く点滅するターゲットタンクを撃破(破壊に4発必要なヘビータンクは1発目を当てた時)にアイテムが画面のどこかにランダムで出現し、取ると、パワーアップや敵全滅といった効果が得られる。
- 星マーク:自戦車のパワーアップ
- ヘルメット:自戦車にバリアが張られ一定時間無敵になる
- スコップ:司令部の周りの煉瓦が一定時間防弾壁になり、司令部の周りの煉瓦が削られていた場合は回復もする。
- 時計:一定時間敵戦車が止まる。
- 手榴弾:画面内の敵戦車を全滅させる(ターゲットタンクをこれで撃破した場合アイテムは出ない)
- 戦車:1UP
自戦車強化要素の追加
システムは異なるがMSX版タンクバタリアン同様パワーアップ要素がある。
星マークを取ると1段階ずつパワーアップしていき、弾速の早い速射砲タンク、2連射の可能な連射砲タンク、防弾壁が破壊可能となり煉瓦を倍のペースで削れるスーパータンクとパワーアップする。
2プレーヤーモードの追加
1プレーヤーはリメイク元同様黄色い戦車、2プレーヤーは緑色の戦車。ちなみに、同士討ちをしてしまった場合は被弾した側の自戦車が一定時間点滅して動けなくなるので要注意。
BGMの追加
MSX版タンクバタリアンに引き続いてBGMが追加された。ステージスタート時と、ゲームオーバー時、ハイスコア時にBGMが鳴る。
コンストラクションモード追加
読んで字のごとくオリジナルの面を1ステージのみ作成可能。
VS版(アーケード版)との違い
発売同年に任天堂VS.システムによるアーケード版が販売されているが、違いはコンストラクションモードがない事と、面構成が異なることのみで基本は同じ。
ちなみにVS版は2024年9月12日にアーケードアーカイブスにて初移植・配信がなされている。