曖昧さ回避
- サッカーにおいて、パス・ドリブル・シュート・トラップ・フェイントを行う足元の技術に特に優れた、ファンタジックな選手を讃える呼称。
- サンデーにて連載された、草場道輝の漫画
- 日本のミクスチャーバンド、「DragonAsh」が2002年にリリースしたシングルのタイトル。
- 宮野真守が2012年に発売したアルバム。
- DAPUMPが2020年に発売した33枚目のシングル「Fantasista~ファンタジスタ~」。
殆どサッカー絡みなのは、ファンタジスタの語源にある(後述)
選手の呼称としてのファンタジスタ
イタリアサッカー界が発祥。
どちらかと言うとFW~トップ下あたりまでの前線の選手に特に多く、歴代のファンタジスタを列挙していくと、ほとんどがゴールシーンを生み出せるクリエイティブなタイプが揃う。
しかし最近はちょっと退いた位置(ボランチ)でプレーし、ボールをキープすることで味方の攻め上がりを引き出し、あいたスペースへ浮き気味のパスを通すようなタイプも現れ、こちらは「レジスタ(演出家の意)」とも呼ばれる。
またサッカーのエースナンバーである背番号10を背負っている選手が非常に多い。
主にファンタジスタと呼ばれた選手たち
基本的にイタリアサッカーで活躍した選手がほとんど。
ロベルト・バッジョ
イタリアのプロサッカーリーグ「セリエA」において、ファンタジスタというと真っ先にこの人を発想する事が多い希代のテクニシャン。…というか、イタリアメディアがファンタジックなバッジョのプレーを見て「ファンタジスタ」と呼ぶようになった。(田嶋幸三『サッカーの大常識 これだけは知っておきたい(30)』P104より)
マヌエル・ルイ・コスタ
フィオレンティーナやACミランで一時代を築いた元ポルトガル代表の司令塔。トップ下からのラストパスの絶妙さは、当時を知る人間の間では伝説となっている。
アンドレア・ピルロ
現在のイタリアサッカーにおいて最新式のファンタジスタ。元々はトップ下の選手だったが、ACミラン時代にルイ・コスタと競合してしまい、ブレシアでボランチの経験もある事から指揮官にボランチでのプレーを「直訴」して開花した。
それまでセンターハーフなどと呼ばれていた司令塔ボランチ「レジスタ」というポジションを確立させた人物といえる。
ジネディーヌ・ジダン
「シルクのように滑らか」と言われた流れるようなテクニックと広大な視野、強靭なフィジカルを持ち合わせたプレイは現代版ファンタジスタの典型であった。
プレス守備がメインとなった近代サッカーにおいて「ファンタジスタに居場所はない」と言われて久しいが、ジダンは2人、3人に囲まれてもボールを失わない恐るべきキープ力を持っていた。
今も「サッカー史上最高の攻撃的MF」と呼ばれている。
ドラガン・ストイコビッチ
「ピクシー」と呼ばれた名古屋グランパスのレジェンド。あのディエゴ・マラドーナも驚かせた東欧のファンタジスタはJリーグでプレイするや、「世界のレベル」をファンに見せつけた。
特に2000年1月1日のサンフレッチェ広島との天皇杯決勝ではゴール前で4人をかわし2点目を決めたシーンは、今も語り草となっている。
スポーツ雑誌『Number』のWeb版アンケートにおける「Jリーグ歴代No.1外国人選手」では見事1位に輝いた。
サッカー漫画としてのファンタジスタ
草場道輝が週刊少年サンデーにて1999年から2004年にかけて、全222話でつづったサッカー漫画。
九州の孤島に生まれ育った坂本轍平を主人公にし、彼を取り巻く人物と共に成長していく姿を綴ったサクセスストーリー。
続編として、「ファンタジスタ ステラ」が2012年から2015年にかけて週刊少年サンデーで連載された。本田圭佑が原案協力、および「もう一人の主人公」役として参画している。主人公・轍平はレアル・マドリード所属となっている。
楽曲としてのファンタジスタ
日本のミクスチャーバンド、「DragonAsh」の代表曲とも言える2002年発売のシングル。正確には「Fantasista」と英語表記になっている。
日本テレビのFIFAワールドカップ日韓共催大会中継のテーマソング。
リーダーであるKJ曰く、「セットリストを作ってく上で、一度も外した事の無い曲」であり同バンドにとって代えの利かないスペシャル・ワンとなっている。
イントロ前に「ミクスチャーロックは好きですかーーーーーーーーーーーーーー?!」、Bメロ前に「跳びはねろぉっ!!」、サビ前に「腹の底から声上げろぉっ!!」とKJが絶叫し観客を煽るのがほぼお約束になってる。