概要
物語中盤に登場するオーバーロードインベス達の正体であり、彼らが自分を称する呼び名。
(中盤ではほぼオーバーロードインベス=フェムシンムであるが、終盤では例外が登場する。詳しくはオーバーロードインベスの項にて)
「フェムシンム」の語の初出は第23話のデェムシュの発言から。(全文は「ラシャベリャジョショシェ、フェムシンム、フェシェデョミョボリャ、ファ、シャジャグロン、カ、アグランイバリャ、ジャ?」で「誇り高き人間に貴様らの言葉を覚えろと?」という意味になる)。
かつては栄えた文明を持っていたが、ヘルヘイムの侵食、それに伴う「黄金の果実」を巡る争いの中、その姿を変えてしまった。
「黄金の果実」を巡る争いでその数を大幅に減らしており(このフェムシンムの悲劇はサガラもまた心を痛めていた事が仄めかされた)、登場時点ではオーバーロード化したほんの僅かな人数しか残っていない。
この生き残りのほとんどは弱者を蹂躙することを是とする残忍性と好戦性を併せ持ち、人間を「猿」呼ばわりして見下している。王であるロシュオを頂点とした複数階層からなる階級社会が存在しているが、文明を再建することもなく暇を持て余しながら生活していた。ヘルヘイムが地球に侵略する際のクラックはすべてフェムシンムの世界と繋がっているようである。
劇中で登場するオーバーロードは全部で6体(劇場版で7体目が登場した)。
上記の通り明確な上下関係があり、デュデュオンシュたち下層階級の者を統率するデェムシュとレデュエも、王たるロシュオの命令には絶対に逆らえない。
侵略される以前は人間の外見とエスニックな服装で暮らしていたようである。フェムシンムに属していた青年の姿から確認できる。また、サガラがフェムシンムの前に現れる時は彼と似たような服装になる。
本編での行動
ユグドラシルらにはヘルヘイムの森で発見された遺跡からかつて知的生命体が存在していたことは認識されていたが、既に侵略によって全滅していると考えてられいた。ロシュオの方針もあり、フェムシンムの側も地球には接触しないスタンスをとっていたが、戦極凌馬一派が調査の中で遺跡の奥深くに潜む特別なインベスとして彼らを発見する。プロジェクト対して隠蔽されたまま独自の調査が進められる。その過程で加わり彼ら駆紋戒斗及び、DJサガラからその存在を知らされた葛葉紘汰の前についにデェムシュとレデュエが姿を現し、ヘルヘイムの植物を操る力を行使して両名に襲い掛かり圧倒する。
当初地球へ積極的に侵攻することはなかったが、デェムシュは偶然開いたクラックから紘汰達の世界へと侵入し暴れ回った。
そしてそれをきっかけに、退屈を紛らわす為に地球の文明を欲するレデュエが立ち上がり、インベスの大群を率いて沢芽市への大進撃を開始した(そしてレデュエと協力関係にある呉島光実もこれに同行することになった)。
当初はオーバーロードの力でライダー達を一方的に蹂躙しており、次世代型アーマードライダーでも一騎討ちがやっとだったり、ヘルヘイムの果実で身体を強化した場合はその次世代型すら蹴散らされる有様であった。
しかし知恵の実の力を持つ極アームズの登場以降、そのアドバンテージは一気に縮まることとなり、鎧武らアーマードライダーとの戦いで次々と死亡。
最後はユグドラシルタワーを通じて本拠地にまで攻め込まれる事態になり、ロシュオやレデュエの死により完全に絶滅した。
備考
ファンによるオーバーロード語の解析によると「フェムシンム」は「人間」の意味になるとのこと。
その詳しい変換法則はリンク先に譲るとしてこの発音、視聴者に聞き覚えのある単語にそっくりではないだろうか。
詰まるところ、それこそ彼らは「にんげん」が「へんしん」した存在である、ということを示しているのかもしれない。