概要
カミーユ・ビダンが作成したガンダムMk-Ⅱとリック・ディアス用増加装甲のアイデアを元に、Ζ計画の一環で開発される候補の一体だったζ(ゼータ)タイプのウェイブライダーの部分の試験運用も兼ねてガンダムMk-Ⅱの大気圏突入用に試作されたフライトユニットである。そのため、ティターンズからはフライングアーマーではなくウェイブライダーと呼ばれていた。
待機時は両翼を折りたたみ、Mk-Ⅱに覆いかぶさるようにセットされる。
シールドを中央にセットし、ユニット上に乗ることで大気圏の摩擦熱から機体を防護するのみでなく、大気圏内でも自由に動き回れる高い機動性を持つため、このユニットさえあればバリュートを装備する必要がない。その機動性はメッサーラを駆るシロッコをも驚愕させた。
ただし、大気圏の危険空域に入ると下からの高熱をフライングアーマーが抑え込んで遮断しているような形になるため、何らかの拍子でフライングアーマー外に機体の四肢が飛び出るなどしてしまうと熱で吹っ飛びかねない危険性もある。
重力下においてもサブフライトシステムとして使うことが出来、その機動性は損なわれることはないどころか、水上でもサーフボードの様に素早いホバー移動が可能という高い万能性を持つ。
しかし試作機というのもあってか量産はされず数機に留まり、この運用データからΖガンダム開発に至っている。その経緯から、Ζガンダム背部のウイング部分はフライングアーマーと呼ばれる。
劇中での活躍
シロッコのメッサーラやカクリコン隊のマラサイを圧倒し、深追いしてきたカクリコンをバリュートの自動展開のミスもありほぼ自滅に追い込んだ。
ジャブロー降下後も水上を高速滑走する事でジェリドのマラサイを引き離し、クワトロの百式と何の弊害もなく合流できている。最後は質量攻撃でグフ飛行試験型にぶつけられたまま破棄され、その後のジャブロー核爆発により喪われたものと見られる。
続く第一次ネオ・ジオン戦争でも、ネオ・ジオンの地球降下作戦を阻止する際にMk-Ⅱ(エル・ビアンノ搭乗)が使用した。ただし地球降下後は使用されていない。
立体物
ガンプラでは、旧HGUCガンダムMk-Ⅱ(エゥーゴ)とセット販売されていた。ちなみに同Mk-ⅡはGディフェンサーとのセットのスーパーガンダム仕様もあるが、あちらと違いバックパックの一部にメッシュパイプが使われている。
RGガンダムMk-Ⅱにも対応しており、後にプレミアムバンダイ限定でGディフェンサーとセット販売された。このセットでは成形色の変更とリアリスティックデカールの新規追加が行われている。
出番が少なかったせいか意外にもMGでは発売されていないオプションだったりする(バリュートは出ている)。
EXMIAでも「大気圏突入~ガンダムMk-Ⅱ&フライングアーマー~」名義でエゥーゴMk-Ⅱとのセットで販売されている。