概要
型式番号不明。
模型企画『MSV』に登場。
機体名は中黒付きの「フラット・マウス」とも表記される。
地球連邦軍が一年戦争以前に、宇宙戦の現実化に伴う戦争体系の変化に対応した新型機群を配備する「コア・ファイター構想」の一環として開発した、超音速巡航(スーパークルーズ)が可能な大気圏内用の強行戦術偵察機。開発はハービック社が行った。
コア・ブロックとしての機能こそないものの、開発経緯や設計に関連性があるためか「コア・ファイター・バリエーション」として扱われることがある。
設計に新機軸は用いられず、SR-71 ブラックバードのような20世紀末までに実用化された高速偵察機の技術を発展・応用する形で開発されており、短期間で部隊配備まで漕ぎ着けている。
ただし開発中には、高速飛行能力の源であるターボファン=ラム混合ジェットエンジンが、目標への急速接近離脱の際にオーバーヒートしやすいという問題が発見されており、量産機では機体上面に一体式の冷却剤タンクを設ける形で対応している。
完成した当初は電子機器を主な索敵・偵察手段として用いる仕様だったが、ミノフスキー粒子の登場を受けて光学機器を主体とする形への改良が行われ、磁気記録方式録画用カメラが装備されるとともに、機体下部に外装されていたカメラポッドが機体下面に一体化される形へ改められている。また、同時に機体そのものにも改設計が加えられている。
その他の偵察装備としてレーザー式機密情報用発信器を備える他、胴体下部に分離式カメラポッドを、主翼下部に計2基の増槽を追加装備することも可能。反面、武装は搭載されていない。
また、改良後の機体では、ヒマラヤ級対潜空母のような水上艦艇の艦載機として運用された事例も確認されている。
一年戦争中は僅かな数の機体が実戦投入されており、ポートモレスビー基地奪還作戦やキャリフォルニアベース爆撃作戦、北アフリカ戦線などで活動している。