概要
型式番号不明。
模型企画『MSV』に登場。
宇宙空間への軍備拡張に対応した新型航空機群の整備を主眼とした「コア・ファイター構想」の一環として開発された、地球連邦軍の高高度迎撃機。開発を担当したのはハービック社であり、コア・ファイターを初めとする同社製の戦闘機群「FFシリーズ」に含まれる。
コア・ブロックとしての機能は持たないが、その開発経緯から「コア・ファイター・バリエーション」として紹介されることもある。
「地上から出撃し、軌道上の敵を迎撃した後に再び大気圏内へ帰還する」というのが基本的な戦闘パターンであり、「宇宙」に属する高度を戦闘空域とすることが多いため、連邦宇宙軍が地球上に基地を設けた上で運用を担当するという特異な形式が取られた。
機体形状には胴体で揚力を発生させるリフティングボディを採用し、推進器としてロケットエンジンを用いるなど、設計も宇宙往還機のそれとなっている。なお、エンジンは機体本体に5基を備えるほか、翼下にも急速上昇用のブースター2基が装着される。
武装は電磁加速式モーターカノン1門とコンフォーマル方式で装備されるミサイル・ランチャーで、これらを用いた格闘戦が可能な程度の運動性も確保されていた。
地上基地のラウンチングパッドから発進するのが一般的だったが、空中母機として改造されたデプ・ロッグ爆撃機の機内に最大3機が搭載され、高度約10,000mまで上昇した後に発進する形で運用されるタイプもあった。このタイプはデプ・ロッグとのドッキング用フックを備えており、空中での収容も可能となっている。
開発は一年戦争前から行われており、戦時中には腕利きのパイロットの操縦によって少数機が実戦投入され、HLVを初めとする地球へ降下中のジオン公国軍戦力の迎撃に用いられた。
開戦劈頭から地球降下作戦までは、エンジントラブルやミノフスキー粒子の最大濃度散布によるレーダー妨害の影響を受けて本領を発揮できなかったが、その後は多数の撃墜を記録しジオン地球攻撃軍の補給線を疲弊させている。
一年戦争後の運用状況は不明だが、宇宙世紀0080年代半ばには後継機となる全領域戦闘機ワイバーンが登場している。
また、連邦軍による同種の機体としては、一年戦争後半に高高度迎撃機コア・ブースターⅡ インターセプトタイプが実戦配備されている他、グリプス戦役期に開発された可変モビルアーマー(TMA)ギャプランも同様の運用思想に基づいている。
ガンプラ
バンダイからガンプラとして発売されたキットは2021年現時点まで存在していないが、食玩「森永キャラメルミルクコーヒー 機動戦士ガンダム」(ガンダムキャラメル)のおまけプラモとしてパート7にラインナップされていた。