◆忍◆ ニンジャ名鑑#25 【フロストバイト】 ◆殺◆
ソウカイ・シックスゲイツの一人。氷スリケンを操る割と地味なニンジャ。氷スリケンは数分で溶けるため完全犯罪が可能。
ヨロシサン製薬がネオサイタマ市警にバイオコップを売り込もうとした際、強固に反対した要人2名を暗殺したのもこいつ
(ネオサイタマ電脳IRC空間「ニンジャ名鑑」より抜粋)
「あばよ、爺さん! あの世でハイクを詠むがいい! 貴様の死因はショドー中の転倒死だ!」
人物
登場エピソードは第1部「メリー・クリスマス・ネオサイタマ」
暗黒経済組織ソウカイ・シンジケート所属のニンジャであり、エリートニンジャ部隊シックスゲイツの一人(因みに能力の都合上、冬季限定。冬季以外はドサンコ・ウェイストランドなどの寒冷地におけるミッションに従事していたとの事)。
劇中では言及されていないが、氷と冷気を操るコリ・ニンジャクランのニンジャソウル憑依者である(ソウルの格は不明)。
ヨロシサン製薬とソウカイヤが主導する『クローン・マッポ導入計画』の反対派であったネオサイタマ市警の重鎮、イノウエ・キリシマとホタカ・ナカナカを相次いで暗殺。
最後の一人であったノボセ・ゲンソンを暗殺しようとしたまさにその時、これを嗅ぎ付けていたニンジャスレイヤーの妨害を受け、そのまま交戦。
しかし、事前にニンジャスレイヤーは射撃戦に弱いという情報を掴んでいたため(スナイパースリケンの使い手を返り討ちにしているニンジャスレイヤーが射撃戦に弱いという評価は疑問符が付くが、実際に射撃戦で追い詰めている為、フロストバイト視点の相対的な評価とされる)、氷スリケンと接近した敵を迎撃するための液体窒素噴射でニンジャスレイヤーをあわやというところまで追い詰めた。
ソウカイ・ニンジャの中でもバンディットと並んで妙に人気が高い。
ただしバンディットと違い、ソウカイヤにおいてダークニンジャ並の信任を得ていた等、シックスゲイツのニンジャの中でも手練れの部類に入る(のちにそのバンディットもザイバツの手練れニンジャを真っ向から討ち取ったという事実が判明したので、彼自身も雑魚ではない。相手が悪かったのと致命的なウカツを晒したのが悪かっただけで……)。
容姿
オムラ・インダストリ製の小型急速冷凍装置を背負っており、この装置から伸びた細いホースが装束袖口に隠された冷気射出口に繋がり、後述するジツの行使のために使われる。
ジツ・カラテ等
氷スリケン
フロストバイトの代名詞。
装置から放出された冷気をニンジャ握力によって高速圧縮し、ダイヤモンドカッターにも匹敵する切れ味の氷スリケンを生成する。
氷ゆえに僅かな時間で溶けて消滅するため、ニンジャソウルの残滓も含めて痕跡を残す事が無い。
凶器は自動的に隠滅され、ネオサイタマ市警のザルめいた捜査、まともに捜査を始めても『テダシムヨウ』の符丁を知る悪徳上級マッポが介入するため死因は有耶無耶になり特定されない事から事故死に見せかけた暗殺に適している。
通常のスリケンよりも威力に勝るらしく(地の文=サンいわく『ギザギザが多い』ことが理由。コミカライズ版では切れ味そのものが理由とされた)、通常のスリケンによる迎撃を受けてもそれを切断し、勢いを衰えさせずに相手に向かっていく。
さらに指でオハシめいて受け流そうとすると温度差で指に貼りつき、それでも回転を止める事が無いため、敵ニンジャの手を切り裂き破壊する効果もある。
彼はこれで「スリケン受け流しに絶対の自信を持つ、気取ったいけ好かないニンジャの手を破壊してきた」とのこと。
漫画版『無印』では雪の結晶の形状。
一度に生成出来るのは一つだけだが、最新型万札偽造機(アイエッ!?)と称されるほど生成速度が速く連射が効く模様。
氷クナイ・ダート
氷スリケン同様、冷気とニンジャ握力によって生成された投擲武器。
彼のヒサツ・ワザであるらしいが、ニンジャスレイヤーへの命中には至らなかったため、氷スリケンとの具体的な性能の差異は不明。
漫画版『無印』では氷柱めいた形状。
こちらは一度に二つ生成可能らしい。
液体窒素噴射
接近戦では背中の小型急速冷凍装置から液体窒素(作中では液化窒素と表記される)を噴出し、相手に浴びせ掛ける。
もろに喰らうと冷凍マグロめいて冷たくなって即死するとの事。
余談
氷スリケンの欄で言及されている『テダシムヨウ』の符丁は、『死体の口に豚足を突っ込む事』である。
初出時はあまりにも無理がある隠蔽方法に散々突っ込まれたが、およそ二年半後にそれが闇社会で使われる符丁であったと明かされ、その豚足真実にヘッズ達は皆トンソク・リアリティ・ショックを起こし失禁していた。
また、後の暗殺担当ニンジャは凶器が残されたままの死体や、胴体に風穴が空いた死体の付近に豚足を放置するなど、いくらザルめいたネオサイタマ市警の捜査でもどう見ても他殺でかつ符丁が不完全という杜撰極まりない方法を取っており、それにダークニンジャが憤る描写が存在し、「近頃符丁すらマトモに残せないニンジャが多い」と嘆いているので、最小限の傷で殺し、凶器を隠滅し、符丁を完璧に残す、とフロストバイトはかなり丁寧に仕事をしていた事が判明し、その株を大いに上げた
なお、登場当初は「握力による圧縮だけであんなモン(氷スリケン)なんぞ出来るかい」とツッコミを入れていた読者が多かったが、第3部において冷気と氷を操る「コリ・ニンジャクラン」の憑依者達が出て来た為、「フロストバイトもそいつらと同じなのでは?」と勘ぐる読者も多かった。後に公式からフロストバイトがコリ・ニンジャクランの憑依者である事が正式に明かされた。
更に余談なのだが、第4部のエメツ・テクノロジーの登場まで、サイバネやテックによる能力強化はそのニンジャが宿すソウルの特性と不可分だった事が判明した為、冷凍装置を用いていたフロストバイトがコリ・ニンジャクランの憑依者だったのは、ある意味必然と言える。