概要
『特警ウインスペクター』第31話『哀しみの最強ロボ』に登場するロボ。
元々はアメリカ連邦警察の要請で、日本の科学者である朝比奈博士によりウォルターやバイクルと同様、警察ロボットとして開発され、彼等とは異母兄弟の様な間柄であった。
マッドギャランから続く悪のメタルヒーローの系譜に位置するキャラクターだが、初めから悪人だった訳ではなかった。
性格
かつては開発者の朝比奈博士親子やウォルター、バイクルと共にピクニックへ行き、命の尊さを理解していた程に心優しいロボットで、特に朝比奈博士の娘である夏実とは深い絆で繋がっていた。
しかし、アメリカ連邦警察殺人課に所属するに辺り、日本とアメリカの治安に対する価値観の違いから、武装を大幅に強化されただけでなく、頭脳も改造されてしまった。この結果、1年間に凶悪犯を253人も処刑する冷酷非道なキリングマシーンに等しい性格となってしまい、31話の冒頭でも、両手を上げて降伏しようとしていた者にまで容赦の無い発泡を行っている。
戦闘力はファイヤー、ウォルター、バイクルの三人を相手にしても圧倒出来る程高く、武装の強化によって胸に20mmバルカン砲4機、腕には新型ジャイロピストルを備え付けられた上、本体のパワーもファイヤーのスピンクローを簡単に破壊する程に高く、竜馬によると「改造される前より攻撃力が5倍も上昇している」との事。
しかし、殺傷力を追及させた結果、セーフティシステムも大幅に外されてしまっており、これが後の悲劇の最大の要因となってしまう。
劇中の様相
年に一度のメンテナンスの為に日本に帰国したが、あまりにも変わり果てた姿に開発者である朝比奈博士やウインスペクターも驚愕を隠せないでいた。
そんな中、かつて朝比奈博士の助手だった天才科学者広崎雄一が、バイク事故で娘を失った反動から、無差別にバイクに乗る市民達を襲う計画に利用されてしまう事になる。
この男は、娘を殺したバイクを破壊する為ならばどんな手段も厭わない上に、「娘が寂しがっている」と称して彼女の友人であった朝比奈博士の娘・夏実をブライアンに誘拐させた挙句に殺害しようとまでする等、完全に正気を失ったマッドサイエンティストであった。
本来のブライアンならば多少の電波等で操られる事は無かったのだが、アメリカ側の改造によってセーフティシステムを外されていた結果、広崎の発する怪電波によって簡単に操られてしまう事になった。
そして、ブライアンに襲われた市民の一人が手術の甲斐無く死亡してしまった結果、遂にブライアンは名実共に無辜の民を殺した殺人ロボットになってしまう。かつて仲間だったロボットと言えど、もはやこの状況を見過ごすわけには行かず、正木本部長がアメリカ連邦警察に破壊許可を要請するまでの事態に至った。
最期は新兵器ギガストリーマーで破壊されて、死の間際に改造前の人格を取り戻し、夏実をウインスペクターに託して爆散した。
余談
- ゲストとなる朝比奈博士役を城茂役で知られる荒木しげる、広崎雄一役をジン役の垂水藤太が担当している。
- 頭部は初の悪のメタルヒーローであるマッドギャラン、胸部と手足はその宿敵ジャスピオン、腰はアップ用がジバン・アクション用はジライヤの改造。着ぐるみは武器部分を外され、『特捜エクシードラフト』のロボット囚人の一体として使用されている。
関連タグ
マギア…黒幕の手で強制的に悪の存在に変えられたロボット繋がり。
ジャンパーソン…3年後の番組に登場するキャラである意味で似た存在。こちらも試験段階で暴走し、廃棄処分が下されてしまっている。