プリンス・マッシュ
ぷりんすまっしゅ
『ペーパーマリオRPG』のステージ3ウーロン街にある闘技場の初代チャンピオンのキノピオ。
マリオ達が初めてウーロン街に訪れた際には行方不明となっていたが、2代目チャンピオンのゴールド・ホークのファンが多い中、昔から闘技場を観戦している者の中には今でも熱烈なプリンス・マッシュのファンがいる。(ウーロン街のドリンク・バーにいる女性のキノピオ、闘技場ロビーにいる子供のキノピオがプリンス・マッシュのファンであるが前者の女性のキノピオの正体は……)
実は、闘技場の秘書のキノシコワの弟で本名はキノシチョフ。
姉と共に貧しい生活をしていたらしく、お金を稼ぐ為に闘技場の選手となり、初代チャンピオンにまで上り詰めたが、闘技場のプロモーターだったガンスの秘密を知ってしまったことからガンスによって口封じとして消されてしまっていた。しかし、マリオ達によってガンスが倒された際、スターストーンの力で生き返ることが出来た。
本名の由来はスラヴ圏の姓で有名なフルシチョフ(キノコ+フルシチョフ=キノシチョフ)、あるいはロシアの「ゴルバチョフ」等の名前に近いネーミングだと思われる。
GC版ではその後修行の旅に出てフェードアウトしてしまうが、Switch版ではウーロン街に留まり続け、ステージ3クリアでマリオがウーロン街から去る時やラスボスのカゲの女王戦にてマリオ達を応援するシーンにも登場している。
そして、お悩みセンターの依頼「アルバイトぼしゅう」を達成すると、なんと隠しボスとして彼と闘技場で戦う事ができる(依頼達成後しばらくするとキノシコワからメールが来て、そこから更にしばらくするとキノシチョフからメールが来る。その時点で戦えるようになり、再度チャンピオンになる必要はない。最短でステージ4クリア後辺り)。GC版からのプレイヤーの要望を叶えた粋な追加要素と言える。
二つ名は「ふっかつの きこうし(復活の貴公子)」で、戦闘中は観客が全てキノピオで固定される(たまにルイージもいる)。ブランクを感じさせない強さと言われているため、実力的にはチャンピオン時代とほぼ同等と思われる。
前半
HP | ATK | DEF |
---|---|---|
96 | 6 | 6 |
ステータスはHPが96、攻撃力は6、防御力は6。
HPこそラスボスのカゲの女王や裏ボスのゾンババ、プリンス・マッシュと同じ隠しボスのコブロンより劣る(それでも4番目に多いHP)が、元チャンピオンの肩書は伊達ではなく、その実力は上記の3体のボスをも上回る恐るべき強さとなっている。
攻撃手段は飛び蹴り、パンチの2つ。どちらもノコタロウが喰らうとひっくり返ってしまう。飛び蹴りは防御力でダメージ軽減可能だが、パンチ攻撃は防御力を無視してくる。
ちなみに防御力6は防御力自慢であるワンワンやマホマホーンやツキノシンエモンよりも高いどころか(防御力不明なアイアンシンエモンを除く)全ての敵の中で一番防御力が高い。
ゲーム中では、マリオがチャンピオンに就任後に「ゴンザレス(マリオのリングネーム)は中々グッドだけど、最近はパワフルなファイターが全体的にいなくなってしまった」とガンスが嘆く台詞があったが、比較基準が彼なら納得がいく台詞である。ついでに、当然ながら闘技場で戦える敵の中に素で彼の防御を貫きうる攻撃ができる者は片手で数える程しか居ない。
強化前後共に飛び蹴りの攻撃を受けると、6ダメージを受けるだけでなくFPも6削られてしまう。(他にこの特性を持つのはフラワーチョロボンのみ)
時折チャージをして攻撃力を3上げ、攻撃力9にすることもある。チャージ後は5連続飛び蹴りをすることもある。(総ダメージ量は最低でも35)
最初は2パターンの構えを取り、上下にトントンと跳ねている構えはハンマー等の横からの攻撃をジャンプで避けられ、反復横跳びのような構えはジャンプ等の上からの攻撃を反復横跳びで避けられる(なお、仲間のワザも同様)。おまけに防御力が6とかなり固い為、普通の攻撃ではまともにダメージを与えることが出来ない。その為、彼の構えをよく見た上で、ツラヌキナグーリなどの防御無視の攻撃でダメージを与えていくのが良いだろう。ムキムキボディでこちらを強化しておくとなお良い。
なお、爆発系の攻撃は一切通用しない他、状態異常の耐性も全て兼ね合わせている。大抵のボスキャラに通じるほのお(カゲぬけパンチやまほうのほのおなどで着く炎)も例外ではない。よって状態異常による追加ダメージは全く期待できず、状態異常にするだけで特に敵にダメージを与えない技(まどわせ~るやメロメロキッスなど)やアイテムは使わないほうが良い。特に、後述する理由もありバレルは彼の活躍が無いと言っても過言では無い程相性が悪い。
前述した通りたまにチャージを行う事があり、ブンババ戦等で有用であったカゲかくれも通用するが、彼は2連続でチャージする事もあるので、そうなると必然的に後述するスーパーガードが必要となってくる。その為、一定数のダメージを受けるまでずっと残り続けるノコタロウのコウラのまもりが安定しやすい。
……しかし、真の絶望はここからである……
後半
HP | ATK | DEF |
---|---|---|
96 | 23 | 無敵 |
なんとかHPを半分まで減らすと今度は第二形態に移行。「プリンス・マッシュのとうしに火がついた!」という説明文通り炎のようなオーラを出し、攻撃力を更に上げ、防御力は無敵になる。このオーラを出すごとに攻撃力が最大で23まで上がり、そして一度攻撃力が上がると攻撃力が下がることはない。
3連続でこのオーラを出し(この時の攻撃力は23であることが多い)、マリオのレンゾクジャンプを彷彿とさせる5連続飛び蹴りを放ち(攻撃力を23まで上げていた場合の総ダメージは105に及ぶため、まともに耐えるのはまず困難)、おまけに攻撃後に反復横跳びの動きをすることでなんと3体にも分身するうえ、それぞれが独立で攻撃してくる(マホマホ系やカメック系と同じく全体技が有用で分身が消えるので、それをすることで対策可能。なお、分身も攻撃してくるという特徴は前述した2系統には持っていなかった)。更にこの状態ではマリオ達の攻撃が一切通じない無敵状態であり、ツラヌキ系やチビヨッシーの呑み込み、チュチュリーナのあいのビンタなどの防御無視の攻撃も通じない。そのためこの段階から攻撃力6・防御力6などという数字は実質飾りと化す。
この状態の彼にダメージを与えるにはプリンス・マッシュの攻撃をスーパーガードで防いでダメージを返して彼に膝をつかせるしか方法がなく(前作のシショーとは異なり「ビリビリ」「しかえし」「ふれたらドカン」で反射ダメージを与える事が出来ないが、「ダメージガエシ」や「しかえしのこな」を用いると連続攻撃を止めさせる事は可能。ついでに飛び蹴りによるFP減少も防げる)、膝をつかせると攻撃も何も出来ない無防備状態になり、防御力が0になるうえ、炎や爆発系攻撃等も有効になる(なお、スーパーガードで無防備にすることは強化前でも可能)。ただし無防備になった後も2ターン経過すると普通に馬鹿げた攻撃力、無敵の防御力、耐性も元通りに戻るし、3連続チャージからの5連続飛び蹴りも再びしてくる。
つまり、第二形態は第一形態と違い、無防備になっている間しかダメージを与えられない状態なので、最後まで油断は禁物。
その為の救済措置なのか、本作のスーパーガードの判定はリメイク前と比べてやや緩くなっている他、彼の攻撃の軌道も直線的で読みやすくスーパーガードを狙いやすい(ちなみにクリスチーヌのものしりでは「もしも勝てないと思ったら『スーパーガード』を狙ってみるのはどうかしら?」と言っており、スーパーガード必須の状況については示唆されている)。正に「今作スタッフからプレイヤーへの本気の挑戦状」と言える強さとなっている。
抜け道として、HPが多いうちは攻撃が強烈でないのを利用して「テレサのふく」等で防御を固めながらチャージをひたすら行い、1ターンで十分に倒し切れる程溜めてから一気に攻撃をするという攻略法も存在する。ただし、今作ではレンゾクジャンプやれんぞくずつきのアクションコマンドが難化しているので、安定性を求めるならチビヨッシーのヒップドロップを使う方が良い。
「ピンチデガンバル」を始めとしたバッジが高騰化したため再現しにくくなったが、HP5マリオで攻撃力がカンストするまで「ピンチデガンバル」をいっぱい装備して(上下に跳ねてる状態の時に)普通のジャンプ攻撃で仕留めるという手もある。手間は掛かるが、ハンマーブロスからドロップする「キケンデパワー」なら他のバッジと併用しやすくなり、特に防御貫通攻撃すらダメージを減らせる「ナマクラヤイバー」(けんきゅういんやヤリクロウからドロップ)との相性も中々に良い。
なお、かなりの低確率だがバツガルフやブンババ等と同様にスペシャル技「イチゲキコロリ」が効くので、チャージ戦法と同様にスーパーガードに自身の無い人には賭けでその技を連発するのもありか。観客で固定されているキノピオは、彼らが与える取得スターポイントが高いという効果を持つので、アピールやアクロバットをしつつ「イチゲキコロリ」を連発する戦法も取りやすい。
倒すと試合終了後にキノシチョフ本人から試合のお礼をされた後、彼の帯と同じデザインの友情の証「プリンス・マッシュのおび」を託される。これは「だいじなもの」であり、最強の隠しボスを倒した勲章のようなものである。
ちなみに、クリスチーヌのものしりによるとケーキが苦手らしいが、おそらくはその原因はこいつに毒入りケーキを食べさせられたからであろう。(実際、ウーロン街にいる格闘場のファンの台詞からもその話を聞くことができる)
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