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概要編集

コバチ上科 ホソハネコバチ科の昆虫の総称で、世界中に広く分布し、日本には約30種が生息するとされる。

そもそもコバチ類自体が全体的に小型であるが、ホソハネコバチはその中でも極端で、基本的に体長は平均1mm以下、最大のものでも5mmしかない。


学名「Mymaridae」の「Mymar-」もギリシャ語で「点」を意味する言葉から来る。あまりに小さいので普遍的に存在してもその姿をほとんど確認できない。そのことからホソハネコバチは英語では「fairy wasp」、つまり妖精のようなと呼ばれる。


かなり原始的な存在であり、1億年前の前期白亜紀から化石で存在している。多くが熱帯雨林に生息するが、中には砂漠水中に生息するものもいる。


形態編集

触角が長く、オスは細い糸状でありメスは先端にコブのようなものがある。大体が綿棒の先にを生やしたようなを持つが、翅の形状は種によって様々であり、中には翅を持たないものもいる。翅をちゃんとした幕状にせずともこれだけで飛行が可能なほどに小さいということである。


現在知られる中でも最小の飛行昆虫とされるキキキKikiki huna)の体長は0.15mmと、驚くべきサイズになっている。ハワイに生息する種であり、Kikikihuna もハワイの言葉で極小であることを指す。


また、翅がなく飛行能力は持たないが、Dicopomorpha echmepterygis という種のオスは体長が 0.139mm のものも確認されている。もはや単細胞生物ゾウリムシの方が大きい


生態編集

今のところ全種が他の昆虫に寄生する寄生蜂である。


メスは触角で宿主の卵を探し出す。現在知られる中ではツノゼミカイガラムシチャタテムシグンバイムシカメムシオトシブミなどの卵に寄生した例が知られているが、大体は特に決まった種に寄生するわけでは無いらしく、研究不足もあってどの種がなんの虫に寄生するかはよくわかっていない。


他の蜂と同様完全変態であり、宿主の卵の中で幼虫期と期を過ごす。成虫は宿主の卵から出るとすぐに交尾相手を探し、数日で死んでしまう。一応、口はあるので食事は可能。


人間との関わり編集

宿主となる昆虫の卵を探す力が優れていることと、決まった特定の宿主に依存しないことから、害虫駆除に役立っている。人為的な導入によりサトウキビ畑やブドウ畑の害虫を大きく抑制できたケースもある。


関連タグ編集

 寄生蜂 微生物

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