『どうでもいいから早くやらせろ ワクワクが止まんねえよ』
『やだよ 行くね 俄然』
『血ィイイイイ 見せろやあ!!!!!』
プロフィール
パンプアップ&デストロイ!! 残虐非道のバトルマニア
己が筋肉を倍増し鋼の肉体に変貌
―――僕のヒーローアカデミア 公式キャラクターブック2 Ultra Analysisより
概要
通称『血狂い』マスキュラー。
人物
筋骨隆々な肉体に、常に攻撃的な笑みを浮かべた2mの巨漢の男。
プロヒーローと互角以上の実力・危険性を持つ存在として「敵名(ヴィランネーム)」を与えられた凶悪犯であり、過去にプロヒーローのウォーターホース夫妻(マンダレイの従兄弟で出水洸汰の両親)を殺害した罪により全国指名手配されている。
ウォーターホースとの交戦により左目を失明しており、顔の左側に大きく裂けたような古傷がある。現在は複数の義眼を気分によって使い分けているが、いずれも人間離れした悪趣味なデザインをしている。
なお、開闢行動隊の中では後期に加入したメンバーであるらしく、初登場時には正体を隠すためのマスクとサポートアイテムの発注が間に合わなかったことへの不満を漏らしていた。
残虐かつ嗜虐的なシリアルキラーであり、自身の個性によって他者を蹂躙し、嬲り殺しにすることに快楽を見出す危険人物。
極めて幼稚で自己中心的な価値観を持ち、上述のウォーターホース夫妻を殺害した件についても、「暴れたい自分とそれを止めたいヒーローが互いにやりたいことをやっただけ。自分は何も悪くない」等と嘯き、緑谷を激怒させた。
当初は気の向くままに暴力を振るうだけで満足していたが、緑谷との交戦を通じて心境に変化が生じたらしく、緑谷との再戦時には、弱者を蹂躙すること以上に緑谷と「全力のパワーをぶつけ合うこと」への強いこだわりを見せた。
個性
個性は『筋肉増強』。
皮下に収まらないほどに自らの筋繊維を増幅し、体の内外に纏う事で筋力を強化する増強系の個性。
単に筋力を高めるだけでなく、大量の筋肉で体表を覆えば肉壁にもなり、攻防ともに圧倒的な肉弾戦能力を誇る。
ただし筋繊維には負荷が限界まで掛かると裂けてしまう性質がある為、筋繊維のダメージを見誤ると張り替える前に筋繊維が裂けて一時的に無防備になるという弱点を持つ。
動向
敵連合の林間合宿襲撃作戦において初登場。
この時点では他のメンバーと同じく単独行動を取っており、秘密基地で孤立していた洸汰の前に現れた。
そのまま退屈を紛らわすために洸汰を殺害しようとしたものの、そこに駆け付けた緑谷に阻止されたことで交戦を開始する。
緑谷との戦いにおいては、洸汰を守りながら戦う彼をほとんど一方的に蹂躙する。緑谷のOFA100%のスマッシュを喰らってもなお立ち上がり、殺害一歩手前まで追い込んだが、洸太に対する「後で殺してやるから待っていろ」という言葉によって緑谷が奮起し、火事場の馬鹿力によって繰り出された渾身の一撃により敗北した。
事件後は警察に逮捕され、特殊刑務所タルタロスへ収監されることとなる。
ヒーロー勢力と超常解放戦線の全面戦争後、死柄木弔がタルタロスを陥落させた際には、彼もまたタルタロスの脱獄囚・通称「ダツゴク」の一人として、多くの凶悪敵達と共に野に放たれることとなった。
このとき、離島から日本本土へ上陸するための条件として、オール・フォー・ワンの指示によって水葛刑務所に向かい、刑務所の警備を陥落させている。
その後は荒廃した市街地に再び現れ、一部の市民達によって結成された自警団を襲撃する。
戦闘においては一撃で高層ビルをも砕く恐ろしい戦力を見せつけた後、市民達を守るために応戦した真堂揺を容易に追い詰めたものの、そこに再び駆けつけた緑谷が参戦。緑谷とのリターンマッチの実現に歓喜する。
緑谷に対しては「全力(OFAの100%の出力)」を繰り出すようしきりに挑発を続けたが、その間に真堂が最大出力で放った"個性"『震動』によって筋繊維にダメージが蓄積されていたことを緑谷に見抜かれ、彼の成長とOFAの複数個性による戦術の前に敗北、再逮捕されることとなった。
余談
- コミックスのおまけページによると、彼を倒すために緑谷が繰り出した必殺技『1000000%デラウェア・デトロイトスマッシュ』は「限界を超えた力でぶっ倒してやろう」という緑谷の気合のかけ声であり、(冷静に考えたら当たり前だが)本当に100%の1万倍の力が出てるわけじゃないとのこと。
- 実際にこのときの彼はただでさえ連日の合宿訓練で疲労困憊、更に戦闘のダメージと先に放ったスマッシュにより両腕が潰れた状態だったため、まさに死力を尽くした一撃だっただろう。
- ただ、スピンオフのヴィジランテにてオールマイトから「オールマイトの力(OFA)は気持ち・メンタルの部分でもけっこう変わってくる」との話もあり、マスキュラーも出力が上がっていることを感じているので、1万倍とまでは行かなくても出力は上がっていたのかもしれない。
- アニメ版の本エピソードが放映時、その迫真の作画や演出、役者陣、特にマスキュラーの声優である高口公介氏の怪演により、作品のファンからは特に好評を得た。
- 過去にヴィラン連合のドクターである氏子達磨から診察されたことがあるらしい。個性との関連は不明だが後に登場したハイエンド脳無「フード」に彼の個性らしきものが与えられていたことから氏子に診察された際に個性を複製されたものと思われる。
- マスキュラーが個性によって筋繊維を露出させる様は、マーヴェルコミックスの有名ヴィラン・ヴェノムの姿を彷彿とさせる。
- マスキュラーの左目側の傷跡は、後にエンデヴァーがハイエンド脳無との交戦によって負った負傷とよく似ているが、実はこれは作者が意図せず付けてしまったものらしく、単行本32巻の幕間では「うっかりエンデヴァーに同じ傷を付けてしまったことに後から気付いて焦った」という裏話が語られている。