概要
漫画『マッシュル-MASHLE-』の主人公である、マッシュ・バーンデッドが使用する魔法……と言い張る物理攻撃による必殺技である。
彼は魔法が使えて当たり前の世界である魔法界において、魔力が全く無く魔法が一切使えない稀有な存在であるが、それを補って余りあるほどに鍛え上げられた超人的な筋力を持つ。
その魔法すら凌駕する圧倒的な身体能力は、見た者には魔法であると錯覚させるレベルの信じられないものとなっている。
それには、自分に何かあった時の自衛として筋トレを教えた義父レグロ・バーンデッドさえも、どうしてこうなったと虚無顔になる程
使用する魔法(物理)
以下はそんな彼の魔法と自称するあり得ないような必殺技の数々であり、いずれも「筋肉の名前」を冠したものとなっている。
- ハムストリングス魔法『ビッグバンダッシュ』
ランス戦で使用。クラウチングスタートの構えから全速力でダッシュする。
その速さは崖を降りて落下中の瓶を拾い、登って戻ってくるという芸当をランスの反応より早くこなせるほど。
ハムストリングスとは、人間の下肢後面を構成する筋肉の総称である。
- トライセップス魔法『バリスタナックル』
シルバ戦で使用。走り込んで顔面に叩き込む全体重を乗せたジョルトブローと鉄をも粉砕する威力のボディブローの二段攻撃。
先のジョルトブローで実力者である上級生の膝をつかせ、後のボディブローで完全にダウンを奪った。
トライセップスとは、上腕三頭筋を意味する言葉である。
- フル・マスクルズ魔法『ハリケーンラッシュ』
アビス戦で使用。渾身のボディブローから入り、一撃で相手を天井まで叩きつけ、そこから高速で背後に回り込み
「グリューツ」(Gluteal:臀筋)
「フォラーム」(Forearm:前腕筋)
「クアドリセップス」(Quadriceps:大腿四頭筋)
「ペクトアル」(Pectoral:胸筋)
「イリオソアス」(Iliopsoas:腸腰筋)
と筋肉の各部位をフルに使った追い討ちを呪文を詠唱するが如く叩き込み、四方八方の空間を飛び回る連撃から、とどめに宙を舞った相手をバックドロップの体制に固め込み
「エリクトリアスパイン」(Erector Spinae:脊柱起立筋)
の詠唱と共に同ジャンプのこの奥義が如く地面に叩きつける大技。相手の魔法領域を粉々に砕くほどの威力を持つ。
恐らくFull muscles魔法のもじり。文字通り全身の筋肉を使って相手を滅多打ちにする奥義である。
- エリクトリアスパイン魔法『ヘル・フォール』
アベル戦およびマカロン戦で使用。背後に回り込んで相手の体に組み付き、体勢を崩してパイルドライバーを叩き込む。
- クアドリセップス魔法『ギロチンキック』
マカロン戦で使用。彼を地中に引きずり込み首だけ出た状態から、顔面に全力の蹴りをぶち込む。…主人公がしていい攻撃じゃねぇ。
- バイセップス魔法『パイソン・チョーク』
セル・ウォー戦で使用。
爆発的な腕力によるスリーパーホールド。
炭素魔法でダイヤ並みの硬度となった彼を打撃では倒せないと見て、背後に回り込んで首を締め上げて1秒とかからず低酸素血症にして失神させた。魔法ファンタジー作品ではまず出てこない用語である。
バイセップスとは、上腕二頭筋を意味する。
- ブレイキアラズ魔法『バーバリアンショット』
神覚者選抜の最終試験で使用。鉄の杖を長く伸ばしてビリヤードのキューの形に変え、凄まじい勢いで打ち込む。しかもそれで飛ばした敵の操る肉食昆虫たちを文字通りビリヤードのように全て弾き飛ばし相手にぶつけている。
- ショルダー魔法『ミサイル・スローイング』
レヴィ戦で使用。鉄の杖を野球グローブの形に変え、敵の魔法の鉄球を捕球し思いっきり投げつける。スピンが加えられており、スピードの速さも相まって相手の磁力魔法の防御を突き破るほど。
- デルトイド魔法『バーバリアンパンチ』
ドミナ戦で使用。渾身のパンチを相手に叩き込む。しかし、ドミナが水に変化したため不発。
デルトイドとは、肩甲三角筋を意味する言葉である。
※以下、ネタバレ注意
実は、第一話からずっと両手首に付けている腕輪は、育ての親であるレグロが制作した超絶重い腕輪であり、一種のリミッターとなっている代物。水面に軽く落としただけで、バッゴーンという音を立て数十メートルはあろう水柱を起こすほど。
- フルマスクルズ魔法『アンリミテッドフィジカルモード』
ドミナ戦で使用。超絶重い腕輪を外し、セーブしていたパワーを解放する強化形態のようなもの。じいちゃんに「いざと言う時以外は外すでないぞ、マジで危ないから」と止められていたと前置きし「出しましょう、全力を」と言い戦闘態勢に入る。発動している間は肌が少し色黒になり、前髪が逆立つ。
マッシュが腕輪を外す直前、勝ちを確信していたドミナだったが、突如自身がタコ殴りになる残像が見える程の殺気を感じ取る。マッシュを凝視していたドミナは何が出来ると高を括っていた。だが、一瞬でドミナの「水の神」で作った水流を吹き飛ばしてしまう。そして、マッシュは「ハッ?」と驚愕するドミナとの間合いを一瞬で詰め「フルマスクズ魔法・アンリミテッドフィジカルモード」と呟く。更に驚愕するドミナだが、マッシュは高速で死角に入って、ピースサインをする余裕を見せる。
マッシュはドミナが放出した水をすごいスピードでバケツで回収し、階段から破棄。更に時々、ドミナの前に戻り残像を作り出す事であたかもそこにいる様に錯覚させていた。この作業を一瞬のうちに一人で数万回行った。
- アンリミテッドハンマー
ドミナ戦で使用。
- アンリミテッドバイセップス魔法『スクアッド(2乗)パンチ』
ドミナ戦で使用。その名の通り連続で使用する事で2乗ずつ増えていくパンチ(ラッシュ)を打ち込む技。
たった5回の攻撃で『2→4→16→256→65536』と某世紀末救世主や某一族の末裔も顔負けの容赦ないラッシュを繰り出し、ねずみ算式にパンチがどんどん増えていく。
このパンチの一発一発が(ドミナ曰く)鉄で殴られているかのような威力を誇り、作中では計6万5814発食らわされた(その内、6万5536回の超乱打は漫画の一コマの間に食らわせた)。
- バイオメカニクス砲
ドゥウム戦で使用。実はマッシュには「力のセーブができない」、「ただ楽しんで筋トレをしていた」という欠点が存在しており、メリアドールとの訓練でこれを克服。身体の機能を意識的にコントロールすることで、研ぎ澄まされた一撃を繰り出す。
- クレアチンローディング
ドゥウム戦で使用。クレアチンを摂取することで筋力を瞬発的にアップさせる。
- エリクトリアスパイン魔法BIG3『ドラゴンデッドリフト』
ドゥウム戦で使用。アンリミテッドフィジカルモードで発動する技で、地面を持ち上げデッドリフトを行う。これを利用すれば計量も可能で、分身した中の本物のドゥウムを見破った。
- ウィークネスモード
ドゥウム戦で使用。一度筋肉を緩ませ完全な脱力状態になる。これにより、脱力状態から一気に引き締められた筋肉は強度を増す。その強度は最古の杖によって肉体強化が施されているドゥウムの攻撃を防ぎきるほど。
- ブルーディスティニー
ドゥウム戦で使用。相手の首を掴み、一気に地面に叩きつける。
- フィンガーエクステンサー魔法『ガイアバースト』
イノセント・ゼロとの決戦で使用。簡単に言えば滅茶苦茶強いデコピン。親指で中指を抑えることでパワーを溜めることができ、溜める力が強いほど威力が増す。
- ホエルボディ魔法『ギャラクシークラッシュ』
イノセント・ゼロとの決戦で使用。相手の後ろに組み付き、ジャーマンスープレックスを叩き込む。