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ミスター・フリーズ

みすたーふりーず

ミスター・フリーズとはアメリカンコミック『バットマン』(Batman)および派生作品に登場するキャラクターである。コミックでの初登場は1959年『Batman #121』。
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「今夜の天気予報…ブリザードが吹き荒れるでしょう!」(日曜洋画劇場でのミスター・フリーズの名台詞)


概要編集

摂氏零度以下でしか生きられない身体を持ち、筋力増強も兼ねる冷凍スーツに常に身を包む。何でも凍らせてしまう冷凍銃を武器とする。スーツの燃料にダイヤモンドを使うため、ダイヤ絡みの犯罪が多い。


元々はとある会社に勤める、低温科学の研究者だった。しかし、妻のノーラが難病にかかり、病気の進行を止めるべく、会社の冷凍保存装置を用い、治療と実験をかねて彼女を冷凍保存した。

だが経営者のボイルはその維持費を問題視し、実験中止を命令。逆らうフリーズは化学薬品の乗ったテーブルに突き飛ばされ、冷凍下でしか生きられない身体へと変異してしまった(映画では、「妻の冷凍保存実験中の事故で冷凍プールに落ちたため」となっている)。


冷凍スーツと冷凍銃で武装し、ミスター・フリーズを名乗ってボイルへの復讐を目論むが、介入したバットマンらと争う内、冷凍光線がノーラの保存装置に直撃し破壊されてしまう。それ以来、フリーズはバットマンと彼の守るゴッサム・シティに冷たい憎悪を燃やしている。


その後、ラーズ・アル・グールの不死の秘泉:ラザラス・ピットにノーラを入れるが、復活した彼女は炎を自由に扱う凶暴な能力者、ラザーラとなってしまった。彼女はフリーズを憎んで逃亡してしまい、フリーズは必死にその行方を探している。


プロフィール編集

本名:ヴィクター・フリーズ(ただし、名字の綴りはFries)

頭髪:なし

目:青

身長:183センチ(6')

体重:87キロ(190 lbs.)


原作コミックでは、ボブ・ケイン、デビッド・ウッド、シェルドン・モードッフによって創造され、ミスター・ゼロ(Mister Zero)として“Batman”#121(1959年2月)に登場した。


実写映画編集

バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』編集

演:アーノルド・シュワルツェネッガー

吹替:大友龍三郎(ソフト版)/玄田哲章(テレビ朝日版)

アイスクリーム工場にアジトを構え、そこに妻ノーラを冷凍保存している。治療研究資金を得るため、大規模冷凍装置を製作してゴッサムを脅迫するのが目的だった。


だが、ポイズン・アイビーにノーラをバットマンに殺されたと騙され、その後は復讐のためにゴッサムを凍らせていく。最後にはバットマンがノーラを救っていたことが判明。その事に感謝し、お礼に難病に侵されていたアルフレッドを救うための薬をバットマンに渡している。


演じたのはシュワちゃん。そのせいか、ポスターやオープニングのクレジットではバットマン役のジョージ・クルーニーが2番手になっている。


怪鳥人間バットマン編集

66年のドラマシリーズにも登場している。演者は、ジョージ・サンダース、オットー・プレミンジャー、イーライ・ウォラックの三名。

サンダースは「普通のスーツ姿で、保冷ヘルメット」だが、プレミンジャーとウォラックは「顔に霜が付いている」異様な姿に。


アニメ作品編集

「アニメイテッドシリーズ」編集

具体的なオリジンが初めて描かれた。また、登場エピソードでは収監された後に氷で出来たノーラの人形を製作。それを月明かりの中で静かに眺めると言うシーンが好評で、なんとエミー賞を受賞した。

冷凍保存装置は本エピソードで爆発に巻き込まれて、そのまま失われたと思われていた。しかし長編エピソード『サブゼロ 凍りついた愛』では回収され、北極圏の寒冷地に内部のノーラとともに運ばれていた事が判明する。


「ザ・バットマン」編集

このシリーズではバットマンに追われた泥棒が冷凍科学の研究所に逃げ込み、そこにあった実験用ポッドに閉じ込められたが冷凍人間として復活した。と言う具合に設定が変更された。

ちなみに、日本語吹き替え版では上記の映画のテレビ放送時に吹き替えを担当した玄田哲章氏がアテており、更に玄田氏は前述の「アニメイテッドシリーズ」にてバットマン役も務めていたため、奇しくも「新旧バットマン対決」となった。


補足編集

アニメイテッドシリーズでは、ボイルは強欲な経営者で、「金にならないため、ビクターの反対に構わず、妻ノーラの冷凍保存装置の電源を無理やり止めようとした事から事故が発生。ビクターはミスター・フリーズに変貌してしまった」となっている。

その様子は、監視カメラに映像として残されていた。バットマンはボイルを凍死させようとするフリーズをすんでのところで止め、TVレポーターのサマー・グリースンに映像を収めたテープを手渡している。


しかし、アニメイテッドのコミカライズでは、「ビクターの方にも問題が少なからず存在」しているように描かれている。

ビクターは幼少期から、動物を凍結させる趣味を始め、人体冷凍保存に魅了されていた。両親はそんな彼を矯正させるため、全寮制の学校に入学させ、ノーラとはそこで出会った事になっている。

二人は結婚し、ともに低温学者になった後、ゴス・コープで凍結光線の開発に取り組む。が、ノーラは致命的な病気にかかり、ビクターは実験していた冷凍保存装置を使って彼女を仮死状態にする。

しかし、その冷凍保存装置は、莫大な維持費が必要だった。ただでさえ凍結光線の開発には経費がオーバーしているのに対し、これ以上経費を無視しては会社の経営が成り立たない。そのためボイルは、冷凍保存装置の停止を命じる(その際にも、通常の冷凍装置に彼女を移したり、然るべき病院に移管する事などを申し出ていたらしい)が、ビクターはそれを無視。結果、事故が起こり、ビクターはミスター・フリーズに……という顛末になっている。


とあるエピソードでは、クリスマスに自身が作り出した装置で無理やりゴッサムシティの墓場に雪を降らせていた。

降雪により、周囲の住民は被害を受ける。対決したバットマンは、降雪装置を破壊。しかし「今日はクリスマスだ」と振り上げた拳を下げる。

なぜクリスマスにこんな事をしたのかと問われたフリーズは、ノーラの墓を示して答えた。

私がノーラにプロポーズしたのは、クリスマスだった。彼女は雪が好きでね

なのに、今年は雪が降らないそうじゃないか。ノーラを悲しませたくなかったんだ、今日のこの日だけは……



関連タグ編集

DCコミック バットマン 哀しき悪役

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