曖昧さ回避
星のカービィの登場キャラ。普段は壁に張り付いている普通のお面だが、カービィが近くを通るとあのトラウマのごとく怖い顔に変わって追いかけてくる。
概要
善良で正義感溢れる人格と、邪悪で凶暴な人格を併せ持つ、ジキルとハイドのような二重人格の犯罪者で、自らが行う善と悪の裁きを生き甲斐としている。
見ての通り、引き裂かれた人格を象徴するかのように、右半身は善良な市民の姿、左半身は醜く焼け爛れた姿となっている。
コインを所有しており、彼の行動はどちらの人格が出るかさえも全てこれを用いたコイントスで決まる。
ふたつの人格が宿った彼という人間をそのままトゥーフェイスと呼称することもあるが、善良な人格を本来の名であるハーヴ(ハーヴェイ)と呼び、邪悪な人格のみを指してトゥーフェイスと呼ぶことも多い。
「2」や「二重性」というキーワードに異常な執着を持ち、時に共存している二つの人格が反発し合い、論争を起こすこともある。
二重人格を題材にしたロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説『ジキル博士とハイド氏』(The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde)をモデルとし、
映画『スカーフェイス』(Scarface)(1932)を組み合わせて作成されたキャラクターである。
プロフィール
本名:ハーヴェイ・デント(Hervey Dent)
頭髪:茶髪
目:蒼眼
身長:183センチ(6')
体重:83キロ(182lbs.)
容姿
身体は上述の通り、健康体と酷い火傷を負った部分とで二分されているが、これに合わせて、右と左で柄の違うスーツを身に付けている。
来歴
かつては、正義感にあふれた優秀なゴッサム検事局の検事であり、その容姿端麗な外見からギリシア神話の神アポロに喩えられていた。
「イヤー・ワン」にて活動を開始したてのバットマンを匿ったり、彼自身がバットマンではないかと疑われたりした事もある(「ロング・ハロウィーン」事件にて、バットマン、ゴードン本部長らと共に事件解決のために共闘した。この時市警本部の屋上での顔合わせのシーンは実写映画「ダークナイト」でも再現されている)。
しかしとある事件で法廷に立ったとき、被告人であるマフィアのボス:サル・マローニに、硫酸が入ったカプセルを投げつけられ、顔の左半分が焼け爛れてしまった。
この事件をきっかけにして、幼い頃に父親から虐待が原因で生じ、潜在意識の中に抑圧され、くすぶり続けていたもう一つの人格が目覚め、犯罪者トゥーフェイスとして活動するようになった。
多くの作品において、かつての善良な人格は、多少歪んだりしているものの残っている。
また、異なる人格のそれぞれは、性格は勿論、趣味・嗜好等も大きく異なっており、例えば食べ物に関しては、元の人格が精錬された料理を好むのに対し、もう一つの人格は生肉や単純に丸焼きにした物といったワイルドな料理を好んでいたりする。
幼い頃に不慮の事故で兄を亡くし、それを苦にした自殺で母親も亡くしている。このことが彼の父親に致命的な精神的ダメージを与え、虐待家庭を生んでしまった。
コインへの固執は、父が彼を虐待するときに同じような形でコインを用いていたことに影響されていると考えられている。
コインの選択には絶対的に従う。これがないと何も決められないほどで、後述の『フォーエヴァー』のように時には致命的な弱点となる。
ちなみにこのコインは、両面とも表になっている1922年製1ドル銀貨。片方の面に傷がつけられており、これが裏。
各作品での様相
原作コミック
火傷を負った左半面に整形手術を受けて、二重人格も治療して、元に戻る……といった展開も見られるが、爆発事故に巻き込まれたり、新たな精神的ショックを受けたりして、結局トゥーフェイスに戻ってしまっている。
アニメイテッドシリーズ
作品自体はバートン版の世界観をイメージしているため、トゥーフェイス化する前のハーヴェイは有色人種として描かれている。
以前より、抑圧された人格が存在している事が示唆され(人格は独立した意志を持ち、自ら「ビッグ・バッド・ハーヴ」と名乗っていた)、コインもその時から登場していた。担当事件のギャングが無罪になったり、煽られたりする事でビッグ・バッド・ハーヴの人格が露呈し、悪漢まがいの乱暴な言動を起こすようになる。精神科医に催眠術をかけられてその存在が確認されるも、治療を始める前にギャングが起こした事件に巻き込まれ、爆弾によって顔の左側を傷つけられ、トゥーフェイスとなってしまった。
グラフィックノベル
「アーカム・アサイラム」では、治療を受けている様子がわずかながら描写されていた。
担当医師にコインを取り上げられ、サイコロを与えられて「表か裏の二つの選択肢を、サイコロの面六つに増やす」ようになっていた。
その対応ができたため、次はタロットカードを与えられ、「選択肢を78通り」に。担当医師はこのようにして二者択一の強迫観念を取り除き、正常な判断機能を取り戻そうと試みていた。
しかし、多すぎる選択肢のために混乱し、「トイレに行く」という単純な決断すら出来ず、粗相してしまっている。
同じくグラフィックノベル「ダークナイト・リターンズ」にも登場。ブルースがバットマンを引退して十年後、ブルースの出資による治療と整形手術を受けて元の顔に戻っていた。治療を受けた事でマスコミの取材を受けるが、その直後に行方不明になり、そして……。
ロボットチキン
アメリカのカートゥーンネットワークで大人向け番組を放送する時間帯「アダルトスイム」(有名どころでは「リック・アンド・モーティ」)で放送されていたストップモーションアニメ「ロボットチキン」の「DCコミックスペシャル」回にて、「トイレで用を足すのをいちいちコイントスで決める」と言うネタがあり、最後は水を流さず個室から出てきて、後から入ったペンギンが「勘弁してくれよ」とぼやくオチで〆となる。
人物関係
ギルダ(グレース)
トゥーフェイス初登場から結婚、決別を繰り返す妻またはフィアンセ。現行シリーズでは妻。
幸せな一般家庭を望んでおり、ハーヴとの間に子供を授かることを夢見ていた。
常にハーヴの事を一番に気に掛けている。
アース1ではギルダとの間に出来た実子。
クリストファー
虐待を行っていた父。表裏が同じコインは、この父がハーヴへの虐待に用いていたものとされている(コイントスで虐待するか否かを決めるように見せかけて、どちらが出ても虐待するようになっていた)。
本来は、優しさと厳しさの両方を持ち合わせたよき父親であった。しかし、家庭での不幸な事故を経て酒浸りとなったことで精神を病み、本来の優しさと厳しさが、息子を愛する人格と憎む人格のふたつに分裂するに至った。
マーレイ
兄。ハーヴが7歳のときに不慮の事故で亡くなっている。
大人しい弟のハーヴとは対照的に非常に口が悪く、火遊びが好きで破壊的であった。
上記アニメイテッド版の破壊的人格、「ビッグ・バッド・ハーヴ」を彷彿とさせる性格である。
ジェームズ&ルーク
再婚したギルダが授かった双子の息子。ただし再婚相手との子供ではなく、冷凍保存していたハーヴの精子から着床させてギルダが産んだため、血縁上は正真正銘ハーヴとギルダの子供になる。
ブルース・ウェイン
ハーヴとは大学時代からの親友。選挙の際に資金面で力を貸す事も多々有った。
ハーヴとは仲間だが、トゥーフェイス側とは敵対している。親友としてハーヴを元に戻そうと手を差し伸べるが、その度にトゥーフェイス側の罠によりハーヴ側を苦しめる結果になる。
検事としては部下に当たる一方、家族包みでの友人でもあった。トゥーフェイスになった後でさえも、どんな人物も信頼しなかったハーヴ、トゥーフェイス共に心を許していた唯一の人物。
ギルダが死亡していたと思っていたハーヴが災害を切っ掛けに思いを寄せていた。
後にレズビアンであった事が発覚し、逆恨みされる様になる。
マット・マードック(デアデビル)
Marvelコミックとのクロスオーバー作品「Daredevil & Batman」にて、コロンビア大学法学部の旧友として登場。
裁判実習の際、マットは弁護側、ハーヴは検事側として争い、結果はマットの負けとなるが互いに力を認め合い、将来共に法の力で悪と戦う事を約束する仲になっていた。
ケイト・スペンサー
検事である一方ヴィジランテ・マンハンターとして活動している一児の母。
ゴッサムの検事に就任後、トゥーフェイスとは法廷で争った事がある。
ファルコーネ家
検事時代のハーヴが追い掛けていた、ゴッサムを牛耳るマフィア一族。ある事件の渦中にいた。
ボスは一家の父カーマイン・ファルコーネ、以下娘のソフィア、息子のマリオ、アルベルト。
マローニ家
ファルコーネ家とは敵対していたマフィア一族。事件当時は既に衰退していた。
サルヴァトーレ・マローニはハーヴの顔に硫酸を掛けた人物。
バーノン
デントの事務所の秘書。ハーヴを慕っていた。
パメラ・アイズリー(ポイズン・アイビー)
バットマン・アニメイテッド(90年代放送シリーズ)では、グレースの前の恋人という設定になっている。そのため、トゥーフェイス化する前のハーヴェイが彼女の被害者になる事もあった。
決別後の再会はどちらもヴィラン化した後で、互いに罵り合っている。
:再会時の会話、
パメラ「ハァイ、ハーヴェイ。いつ見ても半分はいい男ね」
ハーヴェイ「そいつは君を絞め殺したいそうだ」
パメラ「じゃ、あとの半分は?」
ハーヴェイ「トラックで轢き殺したいそうだ!」
コミックでは、アイビーがトゥーフェイスに色仕掛けをするもの、ギルダへの愛情が強すぎて効かない、という場面があった。
セリーナ・カイル(キャットウーマン)
ゲームArkham Cityにてトゥーフェイスの恨みを買い、追い回される様に成る。
ダウンロードコンテンツのキャットウーマン編で解決する事が出来る。
ジョーカーとは犬猿の仲、ペンギンとは商売敵になる。
近年は殺伐とした関係が描かれる事が多いが、ジョーカーのおちょくりにトゥーフェイスがキレる一方、ペンギンが呆れると言った漫才トリオの様な姿も多々有った。
直接的な関係は少なかったが、新たなヴィラン、ハッシュの初登場した事件で全ての人物に関わる位置に居た事で、事件の真相を誰よりも知る人物となり、バットマンに事件を仕組んだのがリドラーとハッシュの二人である事を示唆する発言をしている。
クリストファー・ノーラン版では恋仲である。
実写映画
『バットマン』(Batman)
1989年のアメリカ映画。
新任の地方検事補ハーヴェイ・デントとしてのみ登場。
『バットマン・フォーエヴァー』(Batman Forever)
1995年のアメリカ映画。
『バットマンリターンズ』の続篇。
ギャング団の一人マローニに硫酸を投げつけられて左半身が焼け爛れ、そのショックから二重人格となってしまう。
廷内にいたにも拘わらず自分を救ってくれなかったバットマンに恨みを抱くようになり、バットマンを倒す為リドラーと手を組む。
『コインの結果を重要視するのではなく、納得のいく結果をコインに導き出してもらうことを重要視する』人物という設定だったのか、コインの結果に納得がいかず、表が出るまでコイントスを何度もやるという、キャラ崩壊もとい異様なトゥーフェイスとして造形されていた。この点は当然ファンの不評を招いたが、それ以外は二面性を原作より強調したビジュアルと悪役であることを本気でエンジョイしてた俳優のカッ飛んだ演技もあって評価は高い。
(むしろキャラ的には、悪ふざけしつつ悪事を働くところや、大笑いしまくる点などからして、ジョーカーに近い。「世の中は善悪に関係なく、所詮は運(ジョーク)」といった言動も、ジョーカーを彷彿とさせる)
最期は最終決戦時のコイントスの際、バットマンにダミーのコインを撒かれ、混乱して転落死する。
前々作『バットマン』とは世界観が繋がっているはずなのだが、俳優が違うためどうみても別人。
ギルダのような恋人は登場せず、シュガー&スパイスという、情婦兼アシスタントの二人の女性をはべらせている。シュガーは白い服装で、整って落ち着いた外観を、スパイスは赤黒い服装で、ワイルドな外観を、それぞれ有している。
当然これは、トゥーフェイスのそれぞれの顔を表している。アジトでも、シュガーの方はサーモンのソテーにレモンスフレ、スパイスは猪の丸焼きに心臓添え、エチルアルコールのストレートといった、両極端な料理を提供していた。
『ダークナイト』(The Dark Knight)
2008年のアメリカ・イギリス共作映画。新生バットマン『バットマンビギンズ』の続篇。
当初はゴッサム・シティの新任の地方検事ハービー(ハーヴェイ)・デントとして登場し、後にサプライズ的展開としてトゥーフェイスに変貌する。
暴力的制裁によって犯罪を抑止するバットマンとは逆に、法を以って堂々と犯罪に立ち向かう姿からゴッサム市民に「光の騎士」と評され、ジェームズ・ゴードン警部補(後の本部長)とバットマンの二人と手を組み、ゴッサム・シティのマフィア及びそれに協力していたジョーカーの一斉検挙へと尽力していた。
強い正義感と高い行動力を持つ有言実行の人であり、バットマン(ブルース)も表立って街の秩序と正義を守ることができるハービーがいれば、いずれバットマンも必要なくなると考え、彼にゴッサムの平和を託そうとしていた程である。
しかし、一見正義感の強い清廉潔白な人物像の裏には、犯罪者に脅しをかける等、目的や使命の為ならば手段を選ばないという負の面が隠れている。
自分の行動に迷いがあるとコイントスをして決める癖を持つのだが、実はこのコインは両面とも表になったエラーコインであり、結局行動することには変わりがない。これは「一度決めたことは自分の正義に従って必ずやり遂げる」という彼の信念の顕れであるのと同時に、「自分の行いは常に正義であり、間違いである事は無い」という独善的な負の内面を象徴するものであった。
この本質は、物語の早い段階でジョーカーに見抜かれてしまっていたらしく、気付かぬ内に目を着けられてしまう羽目になった。
また、世間の評判とは裏腹に警官達からは陰で厄介がられていたらしく、内務調査部に勤めていた頃は職務の性質上“協力者”と“監視者”の2つの顔を持っていた事からゴッサム市警では皮肉を込めて「ハービートゥーフェイス」というあだ名をつけられていた(当のハービーは警察での評判に気づいていた)。
マフィアの逮捕を確実なものとする為に、ハービーはまずマフィアに協力していた汚職警官達の一斉摘発をすべきであると主張していたのだが、身内を犯罪者として検挙する事で市民の信頼を失ってしまう上にマフィアを逮捕する為の人員を欠いてしまう事を良しとしなかったゴードンは、ハービーの考えを聞き入れようとしなかった。
結局、ハービーが折れる形でまずジョーカーや彼を雇ったマフィアの検挙を優先する事になるのだが、「内側の敵」を抱えたまま挑んだ結果、ジョーカーに買収されていた汚職警官達の裏切り行為によって、ハービーだけでなく婚約者であるレイチェルまでもが捕らわれてしまう。そして、ジョーカーの仕掛けた罠によりガソリンの充満した倉庫の爆発でレイチェルは死亡、ハービーはギリギリのところでバットマンに救出されるが、顔の左半分に大火傷を負ってしまった(この際、愛用のコインは、これまでのハービーの行いを否定するかの様に片面が焼け爛れ、両面表だったものから表裏が存在するものへと変わっている)。
更に入院後に現れたジョーカーの巧みな言葉から、半ば自暴自棄に陥っていた事もあって、精神を完全に破綻させてしまい、「運こそがこの世で唯一公平な正義」と確信。純粋な悪といえるジョーカーやマフィアよりも、正義を行使する側でありながら金に目が眩んでマフィア達に手を貸した汚職警官やそれを知っていながら放置した警官達こそが「悪よりも許しがたい存在」であると憎悪を燃やした結果、レイチェルの死に関与した全ての人物達にコイントスによる運で裁きを下す殺人鬼「トゥーフェイス」と化してしまう。
最後はレイチェルの死のきっかけを(あくまでも間接的にで、実際に実行したのはマフィアから母親の治療費目的の金を受け取っていた女性警察官のアンナ・ラミレスである。因みに彼女当人の命は尋問後のコイントスで表が出た為に一発殴り伏せられただけで見逃されている)作ったゴードンに対し、彼の家族を標的として復讐を遂げようとしたが、駆けつけたバットマンともみ合いになって廃ビルから転落、死亡した。
だが、もしもゴッサム市民の希望の象徴であったハービーが「犯罪者トゥーフェイス」と化してしまったことが公になれば、ようやく人々の中に芽吹いてきた正義と希望の意思を挫くことになってしまうのは火を見るより明らかであり、それこそがジョーカーがハービーに目をつけた真の狙いでもあった。
そこでバットマンがハービーの罪と死の責任を全て被って姿を消すことで「検事補ハービー」の名誉は守られ、市民にはその真相を伏せられた。
しかし、続編でゴードンはバットマンに罪を擦り付けた真相を知っている家族と別居状態になってしまい、結果的にハービーのゴードンへの復讐は達成されたと言えるのが皮肉である。
更に後述の通りその場凌ぎにしかならなかったが、ジョーカーの計画を完全に破綻させるにはこれしか方法が無かったのも事実であった。
『ダークナイト ライジング』(The Dark Knight Rises)
2012年のアメリカ・イギリス共作映画。
『ダークナイト』の続篇。
前作で死亡しているため、名前と回想シーンのみの登場。
トゥーフェイスとしての罪をバットマンが被ったことにより、世間からは英雄として称えられ、更に本名にちなんだ「デント法」が制定された。しかし、そのバットマンの自らの身を犠牲にした行動も、結局はその場凌ぎにしかならず、ゴッサムシティの壊滅を目論むベインの付け入る隙を与える事になってしまっている。
デント法が制定されてから8年もの間、ゴッサムシティの平和が保たれたが、ベインの策略で自身とデント法の真実が市民の前で暴露された上、デント法でブラックゲート刑務所に収監されていた囚人達が解放されたことにより、長年築き上げてきた光の騎士としての名声が一気に失われてしまった。
ただし、あくまでも凶悪なテロリストに過ぎないベインの言う事を丸々鵜呑みにしてしまうのは普通に考えれば有り得ない話であり(大勢の市民の目の前で核融合炉の開発に関わったパウェル博士を見せしめ感覚で殺したりもしている)、デント法に関する内容もまた例外ではない(ゴードン手記の告白文に関しても、ゴードン本人はそれを公の前で「真実」と認めてはいない)。
にも拘らず、市民がベインの言う事を鵜呑みにしてしまったのは、デント法自体が多くの市民達からの反発を招いてしまう内容であったのが理由と思われる。
事実、デント法によって犯罪の検挙率は一気に上がった一方で、弾圧まがいの重罰でわずかな罪でも厳しく取り締まるデント法に不満を抱く者は少なくなかった。
デント法の内容については劇中では詳しく説明されていなかったものの、本来なら可能なはずの仮釈放を不可能にしたり、囚人を男女共同で刑務所に収容させたりする等、おそらくは犯罪者の権利を無視するような合衆国憲法違反ぎりぎりの法律であったと思われる。
その為に、デント法に不満を抱いていた者達にとって、ベインの話した内容は実に都合の良い物であったと思われ、最終的に信じ切ってしまったのだと思われる。
『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』 (Joker: Folie a Deux.)
前作にてジョーカーことアーサー・フレックが起こした殺人事件の裁判を担当する若手検事としてハービー・デントが登場。演者はハリー・ローティで、日本語吹替は山田裕貴。
ハリー・ローティは監督から「ハービーが自分の利益のためにこの裁判を利用したいと考えている」と教えられたとインタビューで答えている。
社会の治安を乱したアーサーには厳しい姿勢を見せており、極刑を求刑後アーサーのカウンセラーや隣人のソフィー、同僚のゲイリーなど前作に登場した人々を証人として出廷させてアーサーを追い詰めていく。アーサーの裁判の評決が確定後、裁判所にてジョーカー支持者による爆弾テロが起きて法廷も巻き添えとなってしまった。爆発の煙が立ちこめる中意識を取り戻したアーサーは床に倒れ伏すハービーの姿を目撃する。負傷によってその顔の左半分は…
脚注
『BATMAN CHILD OF DREAMS』(バットマン チャイルド・オブ・ドリームス)
『Batman: Arkham Asylum』(バットマン アーカムアサイラム)
『JOKER』(ジョーカー)
『Daredevil&Batman:Eye for an Eye』
『Batman: Eye of the Beholder』
オリジン
『The Eye of the Beholder』(Batman featuring Two Face and the Riddler収録)
… ロングハロウィーン、トゥーフェイス:イヤーワンの元になった話
『Batman: The Long Halloween』(バットマン ロングハロウィーン)
… トゥーフェイス誕生編
『Batman: Dark Victory』(バットマン ダークヴィクトリー)
… 続編
『Catwoman: When in Rome』(キャットウーマン ホエン イン ローマ)
… 外伝
『Batman: Scarecrow and Two Face Year One』
… ロングハロウィーンの補足
『Batman: Crime and Punishment』
… 子供の頃の虐待の話
『Batman: Jekyll and Hyde』
… 虐待の切っ掛けになった事件の話
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霧崎 - トゥーフェイスと同じく、左右で柄が違う(黒と白のツートンカラー)衣服を身に着けている。しかし、作中のポジションとしては寧ろジョーカー寄りである。
栗花落カナヲ - トゥーフェイス同様にコイントスの表裏で判断するキャラ。ただし作中では一貫して善キャラ。
燕邦 - ノーラン版トゥーフェイス同じく、様々な不運が重なってヴィランに成り果てた公務員であり、死後に真相を伏せられて英雄としての名誉が守られた点も共通している。
五十嵐大二-トゥーフェイスと同じように正義感の強い主人格と異なる人格をもっている点やノーラン版と同じく強い正義感の負の側面があり、己の正義の暴走で主人公と敵対し、闇堕ちするという点が共通している。