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概要編集

日本一ソフトウェア発売、ヒットメーカー開発の色んな意味で反逆しているRPGである。


日本一ソフトウェア発売、ということでやり込みを期待して購入したプレイヤーの多くを反逆の名に相応しく裏切り2010年クソゲーオブザイヤーの大賞に輝いたソフトである。

後述の通り、あらゆる内容がスベっていることから『スベリオン』の異名を付けられてしまった。


自称、王道RPGであり、2人の主人公を切り替えて進む、というシステムであり日本一ソフトウェアのソフトらしく様々な要素を詰め込んだ意欲作……のはずだったのだが。


クソゲーたる由縁編集

主人公は"ブレイド"と"シール"という特殊能力者である設定であるのだが、そもそもこの能力についての特別な描写は殆ど無く、主人公達以外に能力者が一切登場しないので結果としてこの能力がどう凄くてどのような意味を持つのかが分からない。そもそも主要人物が10人に満たない。さらに国家レベルの危機と言われている割には、演出がなく実感が分からない。淡々と会話ウィンドウで説明されるのみである。ただでさえプレイヤーが感情移入しにくい上に、プレイ意欲を掻き立てる描写もない為、結果ストーリーは死んでいるも同然と言える。


そして何故かボイス英語であり日本語の字幕が出る。なぜ日本人の声優を起用しなかったのだろうか。しかも英語セリフも声優というにはほど遠い素人であり、棒読みとしか思えないものであった。更に日本語の字幕もどこぞの翻訳サイトを使ったのでは無いか、と疑われる程チープな翻訳であった。


臨場感などは皆無に近いが、逆に考えれば聞き取りやすい英語であるため「英語教材ではないのか?」と言う皮肉もある。またBGMは初期設定がバグとも思えるほど非常に小さく設定されており「環境音かと思った」「英語学習の邪魔にならないように、という配慮」など散々な言われようとなった。

声優を雇う経費を浮かせるため、子供の理解できない英語にしてごまかしたのでは? 海外での販売を視野に入れ、最初から英語ボイスを主体にしたのか?という憶測を呼んだ。


戦闘はシンボルエンカウントであるがシンボルの移動速度は主人公の移動速度と比べてかなり速く、敵に気付かれた場合逃げ切ることは不可能。更に大型の敵が一本道の真ん中に配置されていることが多いためどう考えても倒さなければ先へ進めない。つまりシンボルエンカウントの意味合いは無いと言っていい。更に逃走(これもただでさえ確率が低い)に成功した場合でも、再度戦闘になるまでの猶予時間(無敵時間)は無いため、結局すぐに再エンカウントする羽目になる。


いざ戦闘になった時にはレベルが低いと攻撃が全然命中せず、戦闘時間は必然的に長くなる。

そして通常攻撃や魔法を特定の順番で弱点に当てると経験値アップボーナスなどのシステムがあるのだが……これに限ってはヒントが全く無い。結局は運任せの総当たりになってしまう。


そして壮大な設定世界観がある割には、実際にはスカスカであり、街もワールドも存在せず単調な一本道ダンジョンが続く。設定が大きい分、実際にプレイしてみると余計にこぢんまりとした印象を与えられる。「1章クリアかと思ったら全クリだった」というレベルのボリューム。ストーリーが短いくせにダンジョン数は水増しされており、結果的に登場人物や敵キャラの使い回しが多いという印象を受ける。ゲームを進めるほど、どこかで見たことにあるモンスターと延々戦わされるハメになる。(例えるなら「スライムのRGB値をそれぞれ10ずつ下げたレベルの色違いをスライムの強化形態として出す」レベルのバリエーションのなさである)


属性が無駄に多い上にヒントも解析手段もないので弱点を突く事ができず(突いたとしても微々たるもの)、逆に物理攻撃はレベルアップすると指数関数的に一気に強くなることから、「敵が強くてクリアできない」「ボスが倒せない」という質問は全て「レベルを上げて物理で殴ればいい」の一言で片付いてしまった。

レベルを上げて物理で殴ればいい」という言葉は有名な名言となり、攻略wikiなどでも使われた。というよりもラストリベリオンの質問に対しては結果としてこう返すという風潮が2chでは生まれた。

・ボスが倒せない

   ←レベルを上げて物理で殴ればいい

・敵の弱点がわからない

   ←総当たり。レベルを上げて物理で殴ればいい

・隠し武器が見つけられない

   ←いらない。レベルを上げて物理で殴ればいい

・おすすめの必勝法とか魔法は?

   ←レベルを上げて物理で殴ればいい

・ザコ敵から逃げられない

   ←倒してレベルを上げればいい


装備品は存在するのだが装備品を付けたところで能力値は少ししか変化しない。一方でレベルが1でも上がると能力値はどこぞの国の通貨インフレ並に上昇するため装備品の価値が殆どない。


そして肝心のボリュームも大した事は無くたった10時間程度で全クリ可能。2周目や、クリア後のオマケ要素は一切無し。クリアまでが早いのでトロフィーのコンプリートは楽ではある。しかしクソゲーとして有名になりすぎた結果、ゲーム名が表示されると恥ずかしいという意見も…。


総評編集

このゲームは『ゲームの進行に支障をきたすような欠陥はない』が、『褒めるところも何一つない』ということから、ストロングスタイルクソゲーの頂点と言われ、クソゲーオブザイヤーではスベリオン鉄壁のディフェンスなどと称された。海外レビューサイトでは「存在する価値が無いゲーム」とバッサリ切り捨てられている。


攻略Wikiではこのゲームを買おうと思うなら、別のゲームを買った方が良いと評されている。


ピクシブ...というよりネット界隈ではこのゲームの特徴を端的に表した「レベルを上げて物理で殴ればいい」という名言の方が有名になった。

お約束(使い方)編集

Q.○○ってどうすれば良い?

A.レベルを上げて物理で殴ればいい


余談編集

こんなゲームだが専用の主題歌も作られており、OPはアニソン界では超有名な影山ヒロノブが歌う「EVER LAST」、EDにはゲーソン系の歌姫霜月はるかを起用した「最後の道標」がこのゲームのための楽曲として新規に製作および収録されている。

どちらもプレイヤーの間では名曲、良曲として評価が高いのものの、なにぶん肝心のゲームがゲームなのでそれらも完全に宝の持ち腐れ神曲の無駄遣い扱いなのが現状となっている。

さらにもう一つイベント戦用の挿入歌としてOP曲と同様に影山ヒロノブが歌う楽曲「戦絆」もあるのだが、その曲が流れるイベント戦は非常にBGMの音量が低く設定されていることから、ほとんどのプレイヤーの印象には残らないものとなってしまっている。

そもそも全体的に洋ゲー風の本作に日本のアニメチックな曲自体がミスマッチという気もしなくもないが・・・


開発元のヒットメーカーは、2014年10月29日付で倒産してしまっている。

ヒットメーカーは本作を最後に事業実績が途絶えており、本作がヒットメーカーのデベロッパーとしての信用に与えた打撃はかなりのものであったといえる。


関連タグ編集

レベルを上げて物理で殴ればいい 日本一ソフトウェア ヒットメーカー クソゲーオブザイヤー

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