概要
※この記事では原則として、規格品を本来の設計通りに施工・使用していることを前提に記述します。栓を上下逆さまに装着するとか、ホースを嵌め込んで上向きに整流するといった「常軌を逸した」使用については考えないことにします。 |
一種類の流体(→水)の流量を栓で調節できる「単水栓」の一種。
通常の単水栓の多くは吐出口が下向きで固定されており、よって開栓されて流れ出した水は下に落ちていく。本体のみでは水流を上に曲げることはできない。
一方、万能ホーム水栓は栓から先の吐出口が「スパウト」という別部品となっており、お互いをヒンジ(ある方向に回転のみが可能な継ぎ手)で間接的に繋げることで、吐出口が360°可動するように設計されている。
通常は吐出口を下向きにして通常の単水栓として使用するが、水飲み場の代用としたいなど上向きに吐水した方が有利な場合はスパウトを捻ってしまえば水を上に発射することが可能となる。
部品点数が増えるため価格が上がる、可動部があるため消耗や破損のリスクが高くなるなど、建設や維持のコストが嵩むのが欠点である。また、スパウトを失うと横向きに排水するだけの不便な水栓になってしまう。
なお、台所や浴室にあるような、水の温度を調節し、スパウトとシャワーどちらを吐水先にするか選択でき、自由自在に水や湯を散布可能という「混合水栓」も『万能』だが、これは万能ホーム水栓の範疇に含まない。
また、吐出口が下を向いた水栓のスパウト部分を蛇腹構造のものに交換すれば、万能ホーム水栓と遜色なく使える機種も存在する。これも万能ホーム水栓ではない。
pixivに於ける役割
元々専門用語であるからか、pixivではこのタグを付けて投稿された作品は2023年10月時点では存在しない。
ただし、公園や学校などいわゆる「公共施設」の水回りや、手洗いの光景を描いたイラストに於いて、万能ホーム水栓が主人公や背景として入っていたり、あるいは登場人物が使用しているストーリーが構成されている事例は日常茶飯事。灯台下暗し。