概要
「水飲み水栓」とは、『使用者が水を飲むことを前提に作られた蛇口』の通称である。あくまで商品名であって正式名称は存在しないため、人物や業者などによって呼び名が異なることがある。
「飲み」の送り仮名表記は業者によって差異があり、株式会社カクダイのように送り仮名を付けている事例もあるし、SANEI株式会社のように「み」を省略した『水飲水栓』表記をしている者もある。
なお、イラストで少女が使用している「万能ホーム水栓」もスパウト(可動式の先端部分)を上に向ければ水を飲めるため、これを指して水飲み水栓と呼ぶ場合もある。
文法的には、「水」「飲む」「栓」の3単語が組み合わさった造語・連語であり、固有名詞に分類される。
構造
水飲み水栓は最大の特徴は乳首の形をした先端部分である。乳首のてっぺんに「吐水口」という小さな穴が上向きに開いており、ここから水が噴水のように吐き出される構造。使用者は、この吐水口の上に口を近づけて栓を開けて噴出する水を飲んだり、応急処置として目を洗うなどの洗顔にも使う。
大抵の機種は水の出る量を調整する「止水栓」とそれを操作するハンドルを装着した「スピンドル」を本体に搭載する。スピンドルのない機種は止水栓を別に設けることを前提としたもの。
メイン画像のように地面から立つような作りのものを「自立型水飲み水栓」、壁や柱などの側面に取り付けるものを「横型水飲み水栓」という。横型の場合、吐水口が横向きに開いているため、吐水口が上向きになるように施工する必要がある。また、右利きの人が使いやすいよう、スピンドルが吐水口面から見て右側にくる位置に設けられている。
ホースを繋げたり、圧し込んで使うことはできない。水のみ水栓での手洗いは不可能ではないが、普通の蛇口に比べると圧倒的に不便を強いられるし、汚物が本体に付着して汚染を招くなどメリットは皆無である。
使い方
- 本体に汚れが付いていたら、水を出しながら取り除く(管の中に汚れが入るのを防ぐため)。
- スピンドルを吐水側にゆっくり回して水を出す。わずかに回しただけで水が勢いよく噴出するため、一気に回さないこと。水柱の高さは500円玉の直径二枚分くらい立つ程度が目安。
- 水飲み水栓の上に口を近づけて水を飲む。先端を咥えてはいけない。
- 水を飲み終わったら、清潔な雑巾などで本体に付いた唾液などの汚れを拭き取り、スピンドルを止水側に回して水を止める。
- 寒冷地ないし冬の場合は、水を止めた後にもう一度本体の水滴を拭き取る。残った水滴が氷結すると管や本体を破損させる恐れがあるため。
pixivでは
日常生活では聞き慣れない専門用語であるためか、2024年1月時点ではこのタグをつけた作品は存在しない。ただし、水飲み場を描いたイラストでは水飲み水栓がやや頻繫に登場する。興味があったら「公園」「水飲み場」タグを中心にさがすと良い。
関連タグ
水飲み水栓がよく登場する場所・施設
その他
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