概要
愛知県豊川市伊奈町南山新田にある名鉄名古屋本線の駅(NH02)。
現在は豊川市の駅だが、平成の大合併までは宝飯郡小坂井町に所在していた。
名古屋本線は1926年4月1日に東岡崎駅から豊川鉄道(現:JR飯田線)の小坂井駅まで延伸しているが、この時点では開業していなかった。
「名古屋鉄道百年史」には1927年6月1日の吉田駅(現:豊橋駅)延伸に際して信号場として設置され、9月1日に駅に昇格したと記されているが、当時の時刻表にはすでに駅として記載されている、吉田駅延伸を報せる官報にも既設と記されている、小坂井町の町誌には1926年の小坂井駅延伸時には信号場として設置済みであると記されているなど開業時期についてははっきりしていない。
駅東側は住宅地で、豊川市役所小坂井総合支所(かつての小坂井町役場)も近辺にある。
駅の西側は工場地帯になっており、雪印メグミルクの工場もある。
普段の準急・普通は後述する通り当駅始発で、豊橋駅には急行以上のみが乗り入れる。これは当駅南方の平井信号場からJR飯田線と線路を共有(厳密は下り線路をJR、上り線路を名鉄が所有)しており、毎時6往復を越えて乗り入れることができないという制約による。
1982年までは普通も豊橋駅に乗り入れていたが、特急の増発に伴い全列車が当駅始発となった。
また、豊橋駅と平井信号場間の船町駅および下地駅は名鉄の電車はすべて通過する。
前述のように開業時は当駅から飯田線の小坂井駅までを結ぶ小坂井支線が存在したが、豊川線の開通に伴い1954年に廃止されている。豊橋側の留置線は小坂井支線の名残であり、豊橋方面まで複々線の架線柱が残されている。
駅構造
単式ホームと島式ホームをそれぞれ1面備えた2面3線の地上駅。1番線が欠番だが、単式ホームは西側にもう1線追加できる構造にしてあり、ここが1番線になるが、現状では増設の動きはない。また4番線の東側には、数本の留置線がある。
1996年の橋上駅舎化前は現在の2番線が1番線であり、5番線まで存在していたが、4・5番線は有効長が短かったことからほとんど使われず、末期は留置線として使われ東岡崎方面への分岐器も撤去されてしまっていた。現在は跡地に留置線が敷かれており、旧4番線に相当する線路は東岡崎方面への分岐器が復活している。
隣の駅
当駅始発の列車を除き、ほとんどの快速特急・特急は通過する。
関連
石勝線:線内の新夕張駅〜新得駅の間は特急しか運行されない区間になっており、乗車券のみで特急列車の普通車自由席を利用できる特例がある。ちなみに、名鉄には特急料金の概念自体がない。