概要
愛知県豊川市小坂井町倉屋敷に位置するJR東海飯田線の駅。駅番号はCD03。
1897年の豊川鉄道開業時には開設されず、開業翌年の1898年3月13日に開業。
1926年4月1日に愛知電気鉄道が当駅まで延伸、豊川駅まで直通運転を行う。
1927年6月に愛知電気鉄道が豊橋駅に乗り入れるようになると、当駅から伊奈駅までは小坂井支線として分離された。
1943年8月に豊川鉄道国有化に伴い国鉄の駅になる。
その後も小坂井支線は正月輸送の際に名古屋本線からの直通列車が運行されたが、豊川線開通に伴い1954年12月25日に廃止された。
駅構造
相対式ホーム2面2線の地上駅。2番線を挟んで反対側にも線路が敷設されており、かつては3番線として使用されていた。
豊川駅管理下の無人駅。開設時は有人駅だったが、1999年に無人駅となった。
小坂井支線が運行されていた1943年当時は小坂井支線の島式ホーム1面2線、飯田線の単式ホーム+島式ホーム2面3線で、両線の間にホームのない線路1本が敷設されていた。
このほか貨物列車用に櫛型ホーム1面2線を備え、駅に隣接するコンクリート工場からコンクリート製品を輸送していた。1979年3月31日にこの貨物輸送は廃止された。
現在の駅舎は2002年に建設されたもので、トンボをモチーフにしている。
隣の駅
1999年12月から2006年10月まで運行していた特別快速・新快速は下り列車のみ停車、上り列車は通過となっていた。
平井信号場
愛知県豊川市平井町神明に位置する信号場。
1927年6月1日に豊川鉄道と愛知電気鉄道の分岐点平井信号所として開設された。
1943年の豊川鉄道国有化に伴い国鉄の信号場となり、国鉄側のみ平井信号場に改称。この時点では名鉄は平井信号所のままで、国鉄分割民営化に伴い平井信号場に統一された。
国鉄の施設としては1963年12月17日に小坂井駅構内という扱いになり廃止されている。このため飯田線関係の書籍では旧平井信号場と掲載されることもある。
また1984年の飯田線南部列車集中制御装置(CTC)導入に伴い自動化され、小坂井駅構内での分岐点操作も無くなった。
ただし現在でも飯田線の運転士が用いる時刻表には当信号場の記載がある。
構造
下り線の分岐は両開き形で、飯田線は右手、名古屋本線は左手に分岐し、飯田線は名鉄の上り線をアンダークロスする形で小坂井駅に進入する。
上り線は名古屋本線は伊奈駅から直線で、築堤を登って飯田線下り線をオーバークロスした後に飯田線上り線がカーブして合流する形になっている。
豊橋駅から当信号場までは下り線を国鉄→JR、上り線を名鉄が所有している。