概要
八雷神達の中では若雲に次いで2番目に若い。紫黒を「紫黒姉」空折を「空折姉」と呼んでいる。
初登場時は魔防隊の総組長・山城恋を色反転(肌が浅黒い、髪が黒でない)させた姿だった。
変身能力を有しており、伏摩の本来の姿はスライム状の不定形。変身解除されていてもおかしくない場面でも山城恋の姿を保っていた。
潜入に活かせる能力を持つだけあって他人の真似も上手で慎重な性格。空折曰く大人しい性格。
潜入に活かせる能力を持つだけあって他人の真似も上手で慎重派な性格であるが、人間を前にしたときは悪辣かつ攻撃的でナメた態度をとっていた。それがもとで敗北した。
空折の死亡後、八雷神会議を経て紫黒の発案により、神奉者達が攻撃を仕掛けた隙をついて三番組に潜入。ベルに致命傷を負わせてカードに封印し、ベルに変身して成り代わる。ワルワラ率いる八番組メンバーと共に修行空間の『桃源郷』に入り、気づかれないまま修行に参加した。魔防隊隊員たちの暗殺を狙うも、空折の魂を宿した和倉優希が、桃源郷の修行に入る前の数日間の訓練でベルと交流をして自信がついた彼女が何故だか自信のない弱気だった頃の彼女に戻ってることにわずかな違和感を覚え正体が露見し、密かにカードに封印させて連れてきた雷煉を解放し、そのまま七番組と八番組との戦闘に入った。
ワルワラの能力により仲間の雷煉と分断されて八番組と対決。八雷神としての底力でワルワラを追い詰めたが、最後はワルワラの能力で顕現していた京香像に一刀両断となって敗れ去った。
倒された後、人質として持ってきたベルが封印されているカードもワルワラにより解放されてしまい、それにより雷煉もベルによって敗れ去った。
現在、ワルワラ・ピリペンコに敗北を喫し和倉優希の精神世界にいる。戦闘の際分裂していた個体が分離したまま、別個に活動している。
能力
- 変身能力(仮称)
他者に擬態して変身するシンプルな能力。変身した際に肌は浅黒く髪は黒でなく服の色も反転したものになるが、相手の本来の肌や髪の色へと変色させることは出来る。
伏摩は人間観察をし、癖や仕草や口調等を覚えてから変身をしている。
作中で変身した姿は、山城恋、ワルワラ・ピリペンコ、月夜野ベル、羽前京香で、特に恋とワルワラの姿は「綺麗でお気に入り」とのこと。優希の精神世界では彼の記憶を読んだからなのか伏摩がまだ会っていない多々良木乃実、出雲天花、蝦夷夜雲、上運天美羅にも変身していた。その時の気分次第で変身先を選んでいる。
ただし、肉体は自由自在に変形・分離することができても能力をコピーすることは出来ない。
- 変形能力(仮称)
四肢や髪などの「身体の一部」を鎌や刃の触手に変えて攻撃をする事が出来る。右腕を巨大なドリルに変えることも可能。肉体の強度は羽前京香による不意打ちの一太刀ですら両断できないほど強靭。また刃の切れ味も高く、ワルワラの能力で雷煉と分断される前なら七番組と八番組のメンバーの身体を一瞬でバラバラにすることも可能。
(ただし、日万凛が「覚醒」した状態でコピー能力の1つ、八千穂の「東の辰刻(ゴールデンアワー)」による「時間の巻き戻し」で惨殺は回避された)
- 分裂能力(仮称)
肉体を分裂する力。作中ではワルワラの(雹を連射する)攻撃をわざと受けて、身体を再生する際2人の幼女(外見は色違いのロリ山城恋)を生み出した。(作者曰く「名前はまだないがそのうちつく」。)幼女の分裂体達はワルワラの能力で強化されたプラチ・シェラワットとジェナ・ステイプルズと互角に戦う戦闘力を持つが、伏摩本人の戦闘力が落ちるデメリットがある。他にも下記の「天沼矛(あめのぬぼこ)」を発動するための時間稼ぎのために鳥、狐、鹿、タコの分裂体(使い魔)を作る技「神使変化」もある。
- 全力形態
頭部に構築した光輪をつける。そこから雷を放つ事ができるが、飛び道具系は不得意で苦手としている。光輪のデザインは巨大な「二重丸」に複数の「稲妻マーク」を組み合わせたようなものである。
- 神器変化 天沼矛(じんぎへんげ あめのぬぼこ)
伏摩自身が槍に変化して高速で突進する技。変身した瞬間にワルワラが悪寒を覚えており、実際にその威力はワルワラの能力「高遠なる大聖堂(パンテオン)」の「聖戦」で動き始める「巨大な京香像」の全身に亀裂が入るほど。京香像の耐久力は非常に高く、伏摩の「変形能力」によるドリルアームや「放電」を受けてもかすり傷1つ付かなかったため天沼矛の威力は桁違いであることがわかる。なお技名の由来は日本神話に登場する国造りに使われた神器、「天沼矛」からである。
余談
伏摩は決して弱くはなかったのだが、いくつかの原因が敗因に繋がっていた。
- 誰にも気づかれず暗殺で始末をするつもりが違和感に気づいた優希により正体がバレる。
- 七番組と八番組が連携で仕掛け、苦戦する間もなく惨殺するも日万凛がギリギリのところで時を戻されてしまい全滅を免れ回避される。
- 一組一殺でそれぞれ対処することになりワルワラの能力により分断される。
- 京香の姿に変身して挑発しワルワラの地雷を踏み、それにより京香像が動いた。
- 分裂体を出して力が半減し元に戻ろうとしたが、プラチとジェナに抑えられ分裂体が撃破されてしまう。
など、これらの偶然や運が重なってたことや好都合にもワルワラの能力の聖戦が発動し、ゴリ押しによりギリギリでなんとか辛勝したところである。
また、単行本において天沼矛は他の八雷神の武器になるのが効果的な使い方で、さらにそれを扱えるのは雷煉・鳴姫・大極と解説されている(穣竜はパワーこそあるが武器を扱う器用さがない)。
このことから本来は雷煉と連携することで本領発揮できていたのだが、分断させることでそれを回避できたのであろう。
47話で恋が「組長なら神だろうと倒せる」と発言をし「八雷神が来たら組長が交戦をする」とのことであるが、恋以外の組長がもしタイマンで倒すとしても実際は厳しいところである。現に空折との戦闘で美羅がタイマンで挑むも能力による消耗もあってか結果敗北してしまっている。駆け付けた京香と優希だけでなく後から来た天花と組長級の実力を持つ青羽、元総組長である九番組の海桐花と副組長の麻依亜ら特級戦力たる援軍がいなければ勝つことはできなかった。
これから先の戦いで神一柱を倒すのには、組長複数か組総出でかかる必要があると思われる。