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概要編集

逆転検事』第1話『逆転の来訪者』に登場。29歳。


『地方検事局』の上級検事で、同じ上級検事の御剣怜侍とは執務室が隣同士。自分よりも3歳下で「司法界きっての若手天才検事」と名高い御剣に密かに対抗意識を燃やしている。現実においては、検事と弁護士の資格取得は20代半ばで達成出来れば早い方に入る。「若干20歳にして検事デビューするという驚異的な記録の持ち主」も兼ねる御剣に勝とうと思う事自体が無謀と言える。優木は御剣をライバル視しているが、彼からは何とも思われていない一方的なライバル関係を構築してしまっている。


『逆転』シリーズでは史上初のスポーツマンキャラであり、優れた運動神経の持ち主で「検事局きっての肉体派検事」とも呼ばれている。毎日、職場でも専用道具の数々を用意したり、設置する事で多種多様なスポーツを爽やかに楽しんでいる。主に優木がスポーツを嗜む場所は「彼と御剣の執務室を繋ぐ廊下」であり、ここでは優木の使用するスポーツ用品がゴロゴロ転がっている。自分の執務室『1203号室』の前には、大型のバスケットゴールが置かれている。体を鍛えるのも好きで、日夜トレーニングを欠かさない。彼のスポーツ用品が通行の邪魔になっていたり、スポーツやトレーニングに勤しむ時の騒音が生じる事に対しては、流石に「営業妨害と騒音被害に当たる」と御剣も不快感を抱いている。職場にもスポーツ趣味を持ち込む事に関しては度々、多方面から注意を受けているものの、何よりも趣味を最優先とする主義思想の持ち主であるが故に、聞く耳持たずの姿勢を貫く。


常に爽やかさを振り撒く好青年にして、正々堂々としたスポーツマンシップを維持する事を心懸けている。攻略本等の関連書籍によると「優木は爽やかさも行き過ぎると、うざったくなるをコンセプトとして制作されたキャラ」であり、実際に彼本人による過剰な爽やかアピールのせいで「優木に対する印象が爽やかを通り越して、正確にはうざやかとなっている人々」は登場人物にもゲームユーザーにも多い。空気を読めないと言うよりは四六時中、好き勝手に振る舞う事が何よりも優先事項の為、他人全般の意見もどこ吹く風で、いつどこであろうと気ままに過ごす。優木のキャラ造形も『逆転裁判』の松竹梅世と同じく「序盤の証人なので倒した時スッキリする証人にする為」に形成された。


あえて空気を読まず気の向くままに自己流で行動する方針は、相棒に当たる刑事達の扱いにも色濃く表れている。優木は「自分の好きな刑事ドラマの模倣」と「有機塗料」に引っ掛けて、歴代の相棒を務めた3人の刑事をいずれも強引に「リョウ」という仇名を付けて呼んでいる。現在の相棒・仲間戸真治の様に「名前のどこにもリョウが含まれていない人」であろうと、相手が嫌がっていようとお構い無しである。ちなみに仲間戸は「3人目のリョウ」に当たる。その扱いを御剣は「まるでペット感覚」と評した。今回の事件では仲間戸が犠牲者となるのだが、大事なパートナーが殺害される緊急事態なだけに、普段は敵視している御剣にも積極的に捜査の為にと力を貸す。ちなみに仲間戸の外見は『検事』シリーズの脚本家・山崎剛がモデルだったりする。


額には赤の細いヘアバンド、ピンクのポロシャツと青いジーンズを着用している。常時シャツの襟は立てる派で、両手には手首は白く、掌は黒いグローブを嵌めている。いつでも格好付け目的で持ち歩いている白衣は時々バサバサと捲ったり、大袈裟な動きと決めポーズを付けて着込んだり脱いだりもする。過去に参加したスポーツ大会での優勝賞品の金メダルを栄光の証として首に掛けているが、その大事なメダルを焦り出すと噛み始める癖を持つ。左右の側頭部からはの足の如く、尖った茶髪が跳ねている独特の髪型の持ち主。癖の強い格好と性格をしているが、顔立ちとスタイルは整っているので所謂「残念なイケメン」の該当者に含まれる。


名前は「優秀」と「誠実」の頭文字の組み合わせと思われる。20代後半にして重要なポジションに就いているので「優秀な男性」なのは間違いないが、後述の正体を知ると「お世辞にも誠実な人柄とは言い難い人物」だと解る。


関連タグ編集

逆転裁判・逆転検事シリーズキャラクター一覧


逆転検事


御剣怜侍

糸鋸圭介 須々木マコ


※この先ネタバレがあります!※

















偽りのスポーツマンシップ編集

優木の正体は仲間戸を殺害した真犯人にして、世界中で暗躍している密輸組織の幹部に当たる。検事という職業を利用して『天野河コンツェルン』を始めとする「密輸組織と深い繋がりのある企業、人間の容疑を有耶無耶にする事」が彼の役目であった。刑事・糸鋸圭介の調べによると、優木の携わった事件では「理由がよく解らない不起訴」が多かったらしい。現に第3話『さらわれる逆転』のエンディングでは『天野河コンツェルン』の総裁・天野河丈一郎が『国際警察』に逮捕された時、優木が現地を訪れて「この人(丈一郎)の事件は僕が担当する」と告げると丈一郎の身柄を預かった。密輸組織の幹部仲間の助けに、丈一郎も感極まって「優木君、来てくれたか‥‥!」と発言した。なお『検事』の事件は6年前の出来事を描いた第4話『過ぎ去りし逆転』を除いて、時系列順に並べると第2話『逆転エアライン』→第3話『さらわれる逆転』→第1話『逆転の来訪者』→第5話『燃え上がる逆転』となる。


事件当夜、優木は御剣が海外出張で不在の時を狙って、彼の執務室『1202号室』に侵入するのだが、優木を訪ねて来た仲間戸が誰も居ない筈の『1202号室』から物音がする事に気付いた。仲間戸は中の様子を確認する為に部屋に入り、そこで室内を物色している優木の姿を目撃した。御剣が現在、使用している『1202号室』は、かつて密輸組織を追っていた検事・一条九郎が使用しており、部屋の棚には「一条が集めた密輸組織に関する資料」が現在も残されていた。優木は組織の命令を受けて、それらを見つけ出して処分しようと警備員・須々木マコを騙して『1202号室』に侵入したのだが、目的を果たす前に仲間戸に見つかってしまい、動揺する彼の隙を突いて拳銃を奪って射殺した。仲間戸を殺害した直後、現場に偽のダイイングメッセージを残し逃走した優木は『検事局』に戻って相棒の敵討ちに燃える体を装い、御剣の捜査に協力していた。


罪から逃れるべく糸鋸やマコを犯人に仕立て上げようとするが「仲間戸が殺される直前、優木の執務室に遺したメモ」&「彼の血痕が付着した証拠品」が決め手となり、御剣に犯行を暴かれて逮捕された。ブレイクシーンでは、焦る度にガリガリと齧り付いていた金メダルを、バリバリと噛み砕いて飲み込むと「汗の浮かぶ妙に爽やかな笑顔」を残して失神した。優木は色んな意味で「若手検事の殺人犯」としては同類の『DEATHNOTE』の魅上照とは異なる、ぶっ飛びっぷりを披露してくれたと言えよう。


ちなみに御剣が仲間戸の遺体発見時、現場にいた拳銃を所持し、威嚇で発砲した人物は優木ではなく「ある事件の資料を持ち出す為、御剣の執務室に忍び込んだ者」であった。

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