私はこの印を持つ者を憎む…嫌悪する…
私はただ感じるだけ。お前から痛みを、苦しみを
CV:木下あゆ美
概要
年齢は16歳。赤い髪と瞳、ドリルのような髪留めが特徴的なキャラクター。
巨乳率が高い遊戯王ヒロインの中でもひと際目立つ悩殺ボディの持ち主で、普段着やライダースーツなど、その暴力的なバストを強調する服装が多い。
それに加え赤色の上着に黒色のスカート、同色のオーバーニーソックスにガーターベルトというのが彼女の基本スタイル。
本来は現実に干渉しないはずのデュエルにおいて、物理的な破壊を周囲にもたらすサイコデュエリスト。彼女が頭につけているドリルはサイコデュエリストとしての力を制御する働きをしている
アルカディアムーブメントに所属しており初めは敵として登場するが、不動遊星やジャック・アトラスと同じ痣(シグナーの証)を右腕に持っている。
本人はサイコデュエリストの能力を「忌むべき力」と憎んでおり、シティの住人からも「黒薔薇の魔女」と恐れられていた。
この当時の彼女の言い分は、要約すると「自分は不幸な目に遭ったんだから復讐する権利がある」と言うもので、誤解だったとはいえミスティの恨みに対して自分の苦しみを盾にするばかりで印象以上に精神的に幼く脆い部分を垣間見せる。
そもそも、シグナーとサイコデュエルの同時覚醒が5歳という一番親に甘えたい時期で、その時期に思わず化け物と呼ばれたことで両親との軋轢が生じてしまったのが発端。両親も娘との接し方に戸惑ってデュエルアカデミアに放逐し、そこでも孤立したことで両親に会いに行ったときに自分が捨てられたと悟るような場面を見て、辛うじて保たれたアキの心にとどめを刺された。同時にシグナーのことを知らないアキが赤き竜の痣=サイコデュエルと結びつけるのも当然の帰結。
これらを振り返れば、アキの実質的な精神年齢は5歳で止まっており、初めて自分を受け入れてくれたディヴァインに父親を重ねるのも無理からぬこと。本人の真意は別に、ディヴァインの存在で辛うじて表面上は10代後半の精神性を保っていた。
アルカディアムーブメントにいた頃はディヴァイン以外の人間には無関心で、それがミスティに命を狙われる原因でもあった。しかし、遊星と出会ってからは自分を広告塔にするディヴァインの方針に乗り気でなく、龍亞と龍可に対しては自分と同じく異質な力を持つ龍可を案じ、双子の兄という理由で龍亞が迫害されるのを防ぐためにアルカディアムーブメントへの入団を勧めていた。おそらく、異質な力を持つ妹を恐れずに側にい続ける龍亞との関係が羨ましかったのかもしれない。
来歴
初登場は第14話とヒロインにしては遅めの登場。しかもその初登場回では仮面を被りながら町を破壊し、「ハァハァ…」といきなりエロさを見せつけていた。
フォーチュンカップ編では「ジル」や自身の過去を抉り出そうとするデュエルプロファイラー「来宮」をサイコパワーで瞬殺。観客にサイコデュエリストの能力を知らしめさせた。
その破壊の力に悩む悲劇のヒロインかと思われたが、実はその破壊の力に悦楽を感じており、喜んでその力を奮っていたのだと発覚。決勝では遊星と対決。互いにシグナー同士でエースモンスターを召喚しての激突となるが遊星に敗れる。その際仮面が割れた彼女は涙を流しながら「助けて」と呟いていた。
ダークシグナー編ではアルカディアムーブメントにいた際ミスティに弟トビーが貴方によって殺されたと疑われデュエルを挑まれるが、その最中カーリー渚によってデュエルに敗れたディヴァインが転落。2体の地縛神によってアルカディアムーブメント本部ごと崩壊してしまったためデュエルは中断。ジャックによりなんとか助け出され入院する。
入院後両親にアキを助けて欲しいと頼まれた遊星が現れるも、アキはディヴァインの死と自分を捨てた両親が目の前に現れたことによって自暴自棄になりこの世界を壊してやると暴走してしまう。しかし両親と遊星の必死な説得により和解。晴れてシグナーとしてダークシグナーと戦うことを決意する。
その後再びミスティとデュエルをする。彼女の弟の死による精神的なショックと幻覚を見せられてしまい精神的に追い詰められてしまうが、死んだはずのディヴァインが現れる。その時心を揺さぶられてしまい再びサイコパワーを暴走。優位に立つ。その後遊星によってミスティへの誤解が解けた後は落ち着きを取り戻しミスティを救うことを決意。デュエルには勝利するがミスティの消滅は止められなかった。
WRGP編以降はサイコデュエリストとしての能力を制御できるようになり、仲間も出来て性格は安定していき、デュエルアカデミア高等部に通学している。ブランクがあったにもかかわらず、成績は優秀の様子である。
遊星とシェリー・ルブランのライディングデュエルを間近でみたことで自身もライディングデュエルをしたいと思い始め免許(ライセンス)を取ることを決意。何度もクラッシュするほどの特訓や遊星、ジャック、クロウに自身のDホイールを作成して貰う
そして牛尾との卒業検定デュエルに勝利し、控え選手としてチーム5D'sの一員となる。
85話では、遊星達が下宿先兼チームのガレージとして使っている時計屋のゾラの息子であるレオの身なりを整えている。
WRGP直前でチームカタストロフにより骨折させられたクロウの代役に抜擢。チームユニコーン戦では二番手として出場。直前に遊星から託されたスターダスト・ドラゴンをブラック・ローズ・ドラゴンと共に召喚するが、アンドレには今一歩実力が及ばず、遊星にスターダストを託して敗北実力不足で涙を流した。その後再び特訓していた最中にチームカタストロフによって自身もクラッシュし重傷を負ってしまう。入院中の病院でハルカという少女を助けこの時サイコデュエリストとしてのパワーを捨て去ることを決意する。
しかし、その後はクロウが復帰したため出番が激減してしまい、龍亜、龍可と共に解説役に回ることが多くなった。ただ、控えとしてチーム戦の訓練は続けてデッキ交換の対戦を重ね、それがアーク・クレイドルでの決戦の助けになった。
アーク・クレイドルではクロウと共にシェリーと戦い、クロウがシェリーの話術にハマりかける中、今を生きる事の大切さ、子供達の可能性の未来を語り、彼を踏みとどまらせた。このデュエルの際に『癒し』のサイコパワーに目覚めた。
全ての戦いが終わった2年後では、デュエルアカデミアをトップクラスの成績で卒業するものの、周囲の期待通りのプロデュエリストになるか、自分の希望である医者になるか、進むべき進路に悩んでいた。遊星とジャックとの対戦後、彼女は医者への道を選ぶことに。
そしてシティを去る前夜両親から遊星に挨拶をしに行きなさいと言われ、遊星と二人きりのガレージ。互いの第一印象など昔話をし、手を取り見つめあい、互いの瞳にその姿を写し手がほどかれ…
残念ながら遊星と結ばれることはなかったが、彼女は最後まで遊戯王ヒロインのジンクスを打ち破ったのかも知れない。
8年後の未来ではドクターになっており、諦めかけていた後輩看護師に対して「決して諦めない事…そして笑顔でいる事… それを教えてくれた人がいたの。自分の可能性を信じてチャレンジする事。だから頑張ろうと思う。いつか……それを教えてくれた人に、胸を張って再開できる日が来ると…」と語っていた。
DVDに収録された最終話の予告でも遊星、ジャックと共に出演しており、主人公、ライバル、ヒロインの基本構想で締めくくる。WRGP以降のデュエルの機会は少なめであったが、フォーチュンカップ、ダークシグナー、WRGP、アーク・クレイドルと要所要所ではクロウ以上に掘り下げられる場面もあり、ストーリーや遊星に対してのヒロインとしての活躍は多かった。
使用デッキ
植物族を中心としたデッキを使う。
「黒薔薇の魔女」の異名通り、デッキのエースカードは「ブラック・ローズ・ドラゴン」。
また、ブラック・ローズ・ドラゴン以外にも、薔薇をモチーフにしたカードを多くデッキに取り入れている。
彼女が植物デッキを使うことで、植物族に大きな革命が起きた。
使用カード紹介
ブラック・ローズ・ドラゴン
シグナーの竜の一角であり、彼女のエースモンスター。
アイヴィ・ウォール
相手フィールド上にアイヴィ・トークンを召喚させるモンスター。
ジル戦では『コピー・プラント』と共にシンクロ素材となってすぐに消えた。
遊星戦でその効果を活かし、彼に大ダメージを与えるトークンコンボを炸裂した。
コピー・プラント
レベル1のチューナーだが、フィールド上のモンスターのレベルと同じになるように変更する事ができる。
この効果を活かし、何度も『ブラック・ローズ・ドラゴン』をシンクロ召喚した。
バイオレット・ウィッチ
破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから守備力1500以下の植物族モンスター1体を手札に加えるリクルート効果を持つモンスター。
デュエルでは来宮虎堂戦で登場し、その効果で『フェニキシアン・クラスター・アマリリス』を手札に加える。
デュエルアカデミア中等部時代の回想の中でも登場してる。
フェニキシアン・シード
『フェニキシアン・クラスター・アマリリス』を呼ぶ為のキーカード。
その名の通り、アニメの『フェニキシアン・クラスター・アマリリス』はこのカードの効果によって特殊召喚された。
フェニキシアン・クラスター・アマリリス
アキが使用する最上級モンスター。
攻撃力は2200とそこまで高くないが、破壊された後に800ポイントのダメージを相手に与える上にエンドフェイズ時に墓地から特殊召喚すると言う、不死鳥その物の強さを誇る恐るべきモンスターである。
薔薇の妖精
アキが使用するローズモンスターの1体。
カード効果で手札に加わった場合、その場で特殊召喚できるモンスター。
主に、『黒薔薇の魔女』
ローズ・テンタクルス
アキが使用するローズモンスターの1体。
戦闘で植物族モンスターを破壊する度に、相手に300ポイントのダメージを与える効果と通常の攻撃に加えて、相手フィールド上の植物族モンスターの数だけ攻撃できる連続攻撃効果を持ってる。
遊星の場に4体のアイヴィトークンが存在していたので、5回の連続攻撃を行い、自身とトークンの効果で遊星のライフを削った。
自身がクラッシュしかけた時にも自分を受け止めるクッションの役割で召喚されたが、この時は実体化しなかった。
夜薔薇の騎士
アキが使用するローズモンスターの1体。
このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下の植物族モンスター1体を特殊召喚する事ができる為、主に『ブラック・ローズ・ドラゴン』のシンクロ素材となった。
黒薔薇の魔女
アキが使用するローズモンスターの1体。
召喚時にカードをドローし、ドローしたカードがモンスターじゃない場合は自滅するデメリットを持ってた。
ブルーローズ・ドラゴン
カード効果によって破壊された場合、その効果で『ブラック・ローズ・ドラゴン』を特殊召喚する効果を持っている。
アキはシェリーの『魂縛門』の効果を得た『Z-ONE』の効果を利用し、わざと破壊させて効果を発動させた。
スプレンディッド・ローズ
視聴者モンスターデザイン応募企画の採用カードの1枚であり、アキが『ブラック・ローズ・ドラゴン』以外に使用するシンクロモンスターである。
自分の墓地の植物族モンスター1体をゲームから除外し、相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズ時まで半分にする。
また、バトルフェイズ時に墓地の植物族モンスター1体をゲームから除外する事で、攻撃力を半分にして追加攻撃が出来る。
凛天使クイーン・オブ・ローズ
漫画版アキが使用するエースモンスター。
その効果を活かし、表側表示で存在する攻撃力の一番低いモンスター1体を破壊する効果で相手のモンスターを徐々に破壊して言ったが、鬼柳戦では最大の弱点として自身が一番攻撃力が低い事で自滅してしまうデメリットを利用され、破壊されてしまった。
魔天使ローズ・ソーサラー
自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体を手札に戻し、手札から特殊召喚する事ができる強力なモンスター。
天使の名を持つ植物族モンスター同士である為、『凛天使クイーン・オブ・ローズ』との共存が多かった。
大凛魔天使ローザリアン
対ジャック用の最大切り札。
『天魔合掌』によって手札の『魔天使ローズ・ソーサラー』と墓地の『凛天使クイーン・オブ・ローズ』を融合して融合召喚された。
効果によって鬼柳のカード効果を無効にし、『インフェルニティ・ジェネラル』を戦闘破壊したが、最終的に『煉獄龍オーガ・ドラグーン』によって破壊され、敗北に繋がった。
月華竜ブラック・ローズ
ゴドヴィンに渡された決闘竜の1枚。
このカードを含むモンスターの特殊召喚が発動トリガーとなり、相手フィールド上の特殊召喚されたモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻すと言う強力なバウンド効果である。
使用Dホイール
遊星らがジャンクパーツで作り上げたというDホイールを使用している。デザインが遊星のDホイールに似ているのもそのためかと思われる。DVDボックスの設定資料集によると、ホイールの名称は「ブラッディー・キッス」らしいが作中でこの名称が登場したことはない。
16
彼女は何故か「16」という数字に縁がある。
彼女の名字に「十六」が入っているのは勿論のことだが、
・初登場の頃に年齢が16歳(現在は放送時から一年経過した設定で、17歳になった)
・素顔での初デュエルは2008年7月16日放送の第16話
・そのデュエルのバトル時間は計16分
・エースカードであるブラック・ローズ・ドラゴンが表紙のパック「CROSS ROADS OF CHAOS」発売日の2008年7月19日の月齢は16(つまり十六夜月)
・「薔」「薇」の画数はそれぞれ16画
・「イザヨイバラ」という日本原種の薔薇が存在する
など。スタッフに何らかの意図があるかどうかは不明である。
余談
登場からダークシグナー編の途中まではドSで他人への依存癖が強く、一旦相手に心を許すとデレデレになっていた。ダークシグナー編での遊星との2回目のデュエルを通して、両親とも和解して以降はだいぶ穏やかな性格になり、遊星に好意を持ち始める。
遊星がブルーノと会話中で構ってくれなかった時には、嫉妬するなどヒロインらしくなった様子。
尚、遊星と結ばれなかったとされているが、一部の遊アキファンは看護師から「Dr.アキ」と名前で呼ばれていた点から、「『十六夜』姓から『不動』姓になっているのでは?」と勘繰られている。
関連イラスト
関連タグ
黒薔薇の魔女 イザヨイメイデン 遊星ホイホイ 遊星の嫁 ブラック・ローズ・ドラゴン
漫画版ではシェリー・ルブランとはライバル関係