曖昧さ回避
- 「南海12001系」とも表記。同時期製造の11001系(11000系)1次車をベースにした車体ながらツリカケ駆動のモハ2001形の機器を流用、1954年に2両編成2本が製造された。1969年に電装解除が行われサハ11801形へ形式変更(形式消滅)、11001系(11000系)の中間車として編入された。1973年の直流600V→1500V昇圧に際し廃車。
南海電気鉄道12000系(2012年〜)
※後半で兄弟車両である泉北高速鉄道12000系についても解説。
南海本線の特急「サザン」座席指定車用の南海10000系が、リニューアル工事も無く老朽化が目だってきた事もあり、その代替車両として2012年にまず4両編成2本が東急車輛製造で製造された。
車両愛称は「サザン・プレミアム」。日本の鉄道車両では初めてシャープ製のプラズマクラスター空気清浄機を搭載した。走行機器は同時期製造の南海8000系(2代目)と同一のものを採用し共通化、また車体断面・形状も8000系に合わせている。トイレ・洗面所の設備は、バリアフリー対応にするため1号車(和歌山市側先頭車)に移された。
意外と思われがちだが、大手私鉄の特急形車両でステンレス車体を採用したのはこの形式が最初である。
本系列は4両固定編成となっているが、改造により3両編成でも運用できる設計となっており、ステンレス車ながら2・3号車の連結面にはドアを増設できるよう準備工事がなされた。
運用
- 特急「サザン」は通勤形車両を使用した自由席車4両を繋ぐ方式であり、本系列と同じ電気指令式ブレーキを採用した車両が自由席車として抜擢される。特急「サザン」運用時は、南海8000系・8300系・9000系の4両固定編成を常時難波側に連結している。
- 同じ電気指令式ブレーキの南海1000系(2代目)を自由席車として連結する事は可能だが、営業運転での実績は2021年時点で実現していない。
- 南海高野線・泉北高速鉄道線を直通運転する特急「泉北ライナー」の運用も担当。こちらは車両定期検査で編成が不足する分の「代走」として使われる。なお、本形式の難波寄りの先頭車が使用されるのはこの代走運用のみである。
泉北高速鉄道12000系
特急「泉北ライナー」向けの特急形車両として、2017年1月より営業運転開始。東急車輛製造移管後の総合車両製作所にて4両編成1本が製造された。番号は20番台。
走行機器などは南海12000系と同じとした色違い車両で、外装・デッキ部分は泉北ライナーの種別色である金色を基調としたものへ変更している。誰が言ったか「ツタンカーメン」。窓の部分も客窓ラッピングシールで金色になっているが、斜めから見ると中外が透けて見える。
特急「泉北ライナー」の4両単独運用が基本だが、期間限定で2018年8月20日から9月22日にかけてこの12021編成が特急「サザン」運用を担当した。
編成表
- CONT=VVVFインバータ制御装置、SIV=補助電源装置、CP=コンプレッサー
南海電気鉄道12000系
←難波 |
| ||||
---|---|---|---|---|---|
形式 | モハ12001 | サハ12801 | サハ12851 | モハ12101 | 備考 |
号車 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
MT構成 | Mc1 | T1 | T2 | Mc2 | |
搭載機器 | CONT・SIV | CP | SIV | CONT・CP | |
第1編成 | 12001 | 12801 | 12851 | 12101 | |
第2編成 | 12002 | 12802 | 12852 | 12102 |
泉北高速鉄道12000系
←難波 | 和泉中央→ | ||||
---|---|---|---|---|---|
形式 | Mc12020 | T12820 | T12870 | Mc12120 | 備考 |
号車 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
MT構成 | Mc1 | T1 | T2 | Mc2 | |
搭載機器 | CONT・SIV | CP | SIV | CONT・CP | |
第21編成 | 12021 | 12821 | 12871 | 12121 |
関連項目
南海電気鉄道 南海本線 南海高野線 泉北高速鉄道 12000系 サザン(列車) 泉北ライナー