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サザン(列車)

なんかいとっきゅうさざん

南海電気鉄道の難波駅 - 和歌山市駅・和歌山港駅を結ぶ特急列車。
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曖昧さ回避編集

サザン(一般的な意味の記事はこちら)


基本データ編集


概要編集

南海電鉄の電車の有料特急列車のひとつで、1985年に運行開始。

南海本線全区間の約64kmを走破し、一部は和歌山港線(約3km)の終点まで乗り入れる。

和歌山港駅発着の定期列車については、最寄りの和歌山港と徳島港(徳島県徳島市)とを結ぶ南海フェリーの連絡手段として現在はその運航に合わせているほか、和歌山市駅での乗り換えが比較的スムーズであるため基本的に本数が少ない。


同列車の最大の特徴は、専用に開発された特急型車両(クロスシート)の4両(和歌山港駅方)と、汎用使用の通勤型車両(ロングシート)の4両(難波駅方)を終始併結するサービスにある。

特急型車両は全区間大人520円の追加料金で利用ができる「指定席車」として、通勤型車両は通常運賃のみの「自由席車」となっている。

これは朝と夜の時間帯は指定席車のみの編成、それ以外の時間帯は自由席車付きの編成として、組替えをできるようにしたためとされている。

指定席車のみの編成運用は2009年のダイヤ改正で取り止めとなり、事実上の兄弟列車として全て自由席車であった同一区間の「特急」(自由席特急)の定期列車も、2012年に姿を消している。


8両のうち4両が追加料金不要の自由席車で、指定席車も全区間が520円で比較的リーズナブルな事から有料特急としては通勤客の利用もかなり多い。

また名古屋鉄道の一部の特急系列車でも似たような運用方式が採用されているが、こちらでは同型車両の指定席車(「特別車」)と自由席車(「一般車」)で固定編成を組んでいる。


前史編集

1961年にデビューした、難波駅から和歌山港~小松島港(徳島県小松島市)間航路に連絡する特急「四国号」をルーツとする。

翌1962年に誕生した四国側の小松島港駅発着の国鉄準急「阿佐」と連絡し、高知駅(高知県高知市)や、多度津駅(香川県多度津町)、松山駅(愛媛県松山市)とを結んだ。

南海電鉄の四国連絡特急として他に「あわ号」や「とさ号」などもあったが、1968年10月ダイヤ改正で四国号統合。

同時期にこの時急行となっていた阿佐は、「よしの川」(現在の特急剣山)に統合されている。


四国号は1980年代に入ってからも旧1000系で運行されていたが、1985年にサザンに置き換えられて後述の新型車両も導入された。


使用車両編集

指定席に10000系編集

10000系

1985年の登場時よりサザン専用の指定席車両で、当初は2両編成であった。

扉は折り戸式で、室内の仕切り扉も半透明で褐色に着色されているなど、令和時代においては味わいのあるレトロな雰囲気も目立つ。

その一方で4両化の為に増備された10007編成~10010編成の中間車は、側窓がりんかん用の2代目11000系と同タイプとなってよりモダンな雰囲気を思わせる。


2011年9月より全車禁煙化。後述の12000系の導入に伴い、10000系については7編成のうち2編成が運用を離脱し廃車。

10004編成は、南海創業130周年を迎えた記念として2015年から1年間限定でデビュー当時のグリーン主体の旧塗装となっていた。


7000系

10000系投入に並行してリニューアル・冷房化工事が行われており、冷房化が済んだ編成から自由席運用に充当された。

2015年の引退直前、7037編成はグリーン主体の旧塗装に戻り、10004編成と組成された。


7100系

7000系の改良型。両開き扉で在籍車両数も多いため、「ラピート」以外の優等列車や普通運用にもつくオールラウンダーとなっている。

ただし老朽化のため後述の8300系への置き換えが進んでいる。


指定席に12000系編集

12000系

【HD南海04】見た目以上にSHARPです【12000系】


2011年9月に運行開始。

南海の特急形車両で初のステンレス車となった。

サザン・プレミアム」という車両愛称がある(サザンとしての運用自体は10000系と共通で、列車名も通常と同じ)。

全ての車両にに空気清浄機(鉄道車両で初めてシャープ製のプラズマクラスター発生器を採用)が設置されている。

関西の電車かつ大手私鉄で空気清浄機が導入されるのはこの車両で初であり、特急形車両で禁煙車にも導入されるのもこの車両が初となる。


2016年以降は高野線特急車両の定期検査に伴う、泉北ライナーの代走も担当している。

2017年には、泉北ライナー用として導入された兄弟車両の泉北高速鉄道12000系が運行を開始。2018年8月20日から9月22日の期間限定で、12021編成がサザンとして運用された。

泉北高速鉄道12000系


8000系

2008年にデビューし、12000系の運行開始から「相方」として自由席運用に。

サザン以外では8両編成の空港急行運用が多い。


8300系

2015年にデビューし、9000系および8000系とも連結が可能。

2020年よりサザンでの運用が始まる。


9000系

「サザン・自由席」の方向幕は12000系デビュー以前から用意されていた。以降の系列と同じ電気指令式ブレーキ車ながら、空調装置のメーカーが異なるため営業運転では原則行わない事になっていた。


サザンでは指定席車と自由席車の連結部の乗務員室に2人目の車掌が乗務しており、空調装置は各車両別に制御することで12000系と9000系の連結・営業運転を可能とした。初めての組成は2015年12月10日。

前述の泉北ライナー用編成のサザン運用では、9000系が自由席車として使われた。


停車駅編集

難波駅(なんば駅)-新今宮駅-天下茶屋駅-堺駅-

岸和田駅-佐野駅-尾崎駅-みさき公園駅-

和歌山大学前駅-和歌山市駅(-和歌山港駅)


運用開始当初のなんば駅~和歌山市駅間の途中停車駅は、新今宮・堺・岸和田・泉佐野の4駅のみであった。その後急行の削減と天下茶屋駅の主要駅化に伴い順次停車駅が追加されていき、2014年10月ダイヤ改正で現在の状態となった。

この他野外ライブなどが行われる日に泉大津駅に臨時停車する事がある。


関連項目編集

南海電気鉄道 特急

南海本線 和歌山港線

大阪府 和歌山県


ラピート こうや りんかん

泉北ライナー 天空

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