概要
地質学の一分野で、文明が存在しない時代の地層を研究する学問。
同じく「土を掘り返して発掘する」イメージから考古学と勘違いしている人が多いが、考古学は文系学問、地質学は理系学問である。
例えば同じ地層からマンモスを狩る原始人の化石が発掘されたとして、原始人の生活や石器を研究するのが考古学なら、マンモスの生態や原始人の身体能力及び進化の過程を考察するのが古生物学である。
そもそも古生物学は考古学に比べて歴史が浅く、近代以前は「地球は神の個人製作物だから、歴史はせいぜい遡っても数万年」くらいに本気で思われていた(数字をやたら盛りがちな一部宗教を除く)。しかし、化石を掘り返していくうちに明らかに原生生物とは異なる絶滅動物が発見されるようになったことで、「もしかして地球の歴史の中で人類史ってかなり短いのでは?」と思われるようになり、現在に至る。よく言われる話であるが、地球の歴史を1年で例えると、恐竜の時代は12月半ばで2週間も続いたのに対し、人類の歴史が始まるのは大みそかの紅白歌合戦の終わりの方あたりである。
(更に言うなら「アロサウルスが生きていた時代〜ティラノサウルスが生きていだ時代」の方が「白亜紀が終ってから〜現代」よりも長い)
古生物学は現代生物との比較ありきの学問であるため、タイムマシンでも発明されない限り「これが正解だ!」みたいな確証というものは無い。徹底した過去からの研究の積み重ねと日々の発掘作業の結果のみが担保であり、その為アップデートも考古学以上に早いのである。
スーパー戦隊の恐竜ロボが時代を追うごとにどんどん姿勢が悪くなっていくのを想像すればわかりやすいだろう。