概要
モンテディオ山形が本拠地とする山形県と、アルビレックス新潟が本拠地とする新潟県とは、朝日連峰を介して県境を接しており、また新潟にとっては、Jリーグ全クラブ中で最も近い位置に所在するクラブが山形である。このような両チームであるが、1998年(平成10年)から2003年(平成15年)までジャパンフットボールリーグ(JFL)やJ2で22試合も対戦してきたが2004年(平成16年)からは新潟がJ1、山形がJ2とリーグが分かれ、5シーズン対戦が行われなかった。
2009年(平成21年)に山形はJ1へ昇格したが、山形にとってドル箱カードであったベガルタ仙台との「みちのくダービー」が同年に仙台がJ2へ残留したため開催されなくなった。また、山形はJ1昇格に際して戦力を強化したため、J2時代より運営費が増加した。これらなどから、入場料収入増のために観客をスタジアムに呼び込む新たな策が必要になった。
ちょうどこの年、山形県と新潟県の両県が主要舞台となる大河ドラマ『天地人』が1年を通じて放送され、また、新潟県全域および山形県庄内地方で「新潟デスティネーションキャンペーン」が同年10月1日から12月31日に開催されるなど、例年になく両県の間の交流が深まる状況が生まれていた。これを商機と見た山形は、新潟に共同でのイベント展開を打診。新潟としても2005年(平成17年)度をピークに観客数が減少し、2007年度には年2億円の赤字を出していたため提案に乗り、同年より大河ドラマの題名『天地人』を冠した「天地人ダービー」が開始された。