寄せ鍋とは、鍋料理の一種である。
概説
一般的には「鍋」・「お鍋」と略される、煮込み料理。
一口大に切った肉や魚、野菜などの食材を、たっぷりと出汁の入った鍋に入れて煮込む。
煮上がった具材は、取り分け皿に食す人が直接取ってから召し上がる。
日本伝統の宴会料理の一つであり、地方ごとに具材・出汁・味付けに特色が出る。
また食べ終わった後の残り汁を利用し、ごはんと卵で雑炊を作ったり、麺類を投じて〆にするなど、楽しみ方も千差万別を為す。
食文化の面では、鍋を囲んで食事を摂ることは「コミュニケーションの円滑化」を促進し、家族や親交の結束を強め、団結力を養うことに一助するとも考えられている。
寒い季節にピッタリとあって、「こたつに寄せ鍋」の図式は冬の風物詩、「古き良き日本」の一つとしても認知され、Pixivでも題材として盛んに描かれている。
一方で2000年以降、宴会で寄せ鍋が起用される件数が下降線を辿っているというデータもある。
最大の理由は「直箸で突き合うのが不潔」という、食中毒・感染症予防のために世に広がった滅菌・衛生管理の観点から波及した食の潔癖症の増加である。
そのため現在では、寄せ鍋を起用するにあたって取り箸を必ずつける、いっそ一人用の鍋と固形燃料を用いて各々で食べてもらうなど、寄せ鍋も生き残りをかけて苦しい戦いを強いられている。
寄せ鍋によく用いられる具材
……etc