概要
江戸幕府が整備し所有していた、西洋式軍備の軍隊であり、陸軍と海軍で構成され、それぞれ「幕府陸軍」「幕府海軍」)と称された。
幕府の軍制改革により、諸外国からの国家防衛と、国内の体制維持を目的として、大政奉還の前からすでに創設されており、海軍は弘化2年(1845年)に、陸軍は万延1年(1860年)に創設され、明治以降は「旧幕府軍」とも呼ばれた。
有名な長州征討や、主に水戸藩の尊王攘夷派で構成された『天狗党』を討伐した天狗党の乱などで動員され、上述した大政奉還が行われた後も、所属部隊の多くが戊辰戦争で活躍した。
よく、幕府側は前時代の武器しか使わず政府側が近代的な武装だったために幕府側が敗れた、という誤った認識が今だに修正されず蔓延っているが、上記のように幕府はかなり早い時期から西洋式の近代装備で武装していた。