張奎
ちょうけい
中国の小説『封神演義』に登場する商(殷)に協力する道士であり武将。澠池(メンチ)城の城主。妻は同じく道士の高蘭英。
自身が武勇に秀でるほか、独角烏煙獣という名前の高速で動く霊獣を従えており、『封神演義』界最速の戦闘速度を誇る。また、地行術を使うことができ、土行孫と同様に地中を高速で移動できる。
原作では朝歌に近い澠池城を守っていたが、やや優柔不断な性格だったようで、破竹の勢いの周軍を前に戦うか降伏するか悩んでいた。その様子を見かねた高蘭英に説得され、ようやく戦う決意を固める。しかし、いざ対決すると、それまでの逡巡が嘘のように圧倒的な実力を発揮。高蘭英の助けもあって黄飛虎、崇黒虎を討ち取り、聞聘、崔栄、蒋雄の飛鳳山の三将をも撃破。果ては土行孫&蝉玉夫婦までも封神してしまった。しかし、周側の反撃によって高蘭英と独角烏煙獣を倒され、撤退のため地中に逃走。その動きを太公望に見破られ、地中を固められて身動きが取れなくなった所を韋護に叩き殺された。
ぽっと出以外は味方がほとんど死なない原作版において、『城主』以外にこれといった肩書きもなく、高名な師匠も妻以外の強力な道友もいないにもかかわらず、重要なキャラクターを次々と倒した(特に黄飛虎と崇黒虎)恐るべき敵。
物語終盤で猛威を振るった、聞仲と肩を並べる殷の最強格の戦士である(なお、同じ陣営ではあるが、作中で聞仲との接点は一切ない)。
声:川島得愛(仙界通録正史)/ 市川太一(センカイクロニクル)
聞仲の腹心の部下。金鰲島出身の道士で、メンチ城の守備担当。若い外見だが年齢は300歳以上。聞仲を誰よりも尊敬しており、その意志を受けて仙道で一般人を殺傷することはない。
崑崙版と形は似ているがより高性能で土を自在に操る宝貝・土竜爪を持ち、妻の高蘭英、霊獣の烏煙と行動を共にしている。
メンチ城で進軍してきた周軍および崑崙道士と交戦するが、太公望に封神台で聞仲の魂魄と引き合わされ、聞仲に諭されたことで殷陣営から離脱した。
後に聞仲の禁鞭を受け継ぎ、太公望らとともに決戦に臨む。
聞仲が認めるほど実力は確かで、趙公明すら「戦士として非常に有能」と評価している。他に、姚天君は聞仲に向かって「おまえと張奎、趙公明がいれば十分に崑崙と戦える」と語るなど、その実力は金鰲島でも知られていたようである。
土竜爪の能力と妻と烏煙の連携で崑崙側の道士を一気に足止め、特に実力の高い哪吒、楊戩、黄天化の3人とも互角に立ち回っている。
作中で唯一妲己を殴った人物。
最終的には妖怪達をまとめ上げる代表者となる。
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