- この項目は『仮面ライダー龍騎』のネタバレが含まれます。
概要
『仮面ライダー龍騎』のキャッチコピー「戦わなければ生き残れない!」のパロディ。
同作は神崎士郎が仕組んだ「仮面ライダー同士の闘い」がメインの見せ場となっており、次回予告でも毎回「戦わなければ生き残れない!」とのナレーションが挿入される。仮面ライダーたちは己の願いのため最後の一人になるまで殺し合いをしなければならず、そうした状況の中で「戦いを止めたい」と願う城戸真司と、恋人の蘇生を望んで揺れ動く秋山蓮を中心にドラマが展開し、また一人また一人とライダーたちが倒れていった。
そして迎えた最終回、物語は真司を含めた13人全ての仮面ライダーが死亡するという前例のない結末を迎える。
そもそもこのライダーバトルには士郎の意図通りに動く「門番」とも言うべき仮面ライダーオーディンが参戦しており、このオーディンは何度倒しても復活するうえ、たとえ不測の事態が起こってもタイムベントで歴史を変えられるため、誰が生き残ろうと最終的にはオーディンが勝利するという出来レースであった。そして一連の戦いは一度死んだ存在である妹の優衣を復活させるために士郎が立てた計画であり、ライダーたちは利用されていたに過ぎなかった。
「戦っても生き残れない!」とは、この無情な真相を知った視聴者の率直な感想である。
しかし真司や蓮の戦いを一番近くで見守ってきた優衣が、士郎を説得するという形でライダーバトルは終結。世界がライダーバトルのなかった歴史に再構築されたことにより、戦いの犠牲者は復活し、結果的に神崎兄妹以外の全員が「生き残る」こととなった。
こうした結末を踏まえる限り「戦わなければ生き残れない!」とは、「(神崎士郎の決めたルール通りに)戦わなければ生き残れない!」という額面通りの意味ではなく、「(運命とも、自分自身の葛藤とも)戦わなければ生き残れない!」というメッセージとして受け取るのが妥当である。
関連タグ
ぼくらの:ロボットの原動力がパイロットの生命エネルギーであるため勝利したとしても死亡する。
蠱毒_ミートボールマシン:ある意味、龍騎以上に無情な出来レースの殺し合いが描かれた作品。