「人の思考は脳に宿る。命は心臓に宿る。感情は顔に宿る。」
「なら――肉体から魂を追い出せば空きができると思うかい?」
CV:種﨑敦美
概要
第二〇学区の新色見中学に通う14歳。インディアンポーカーの開発者。
サイボーグ開発に関わる研究者でもあり、その分野においては天才的な少女。
黒と白が入り乱れた髪型をしており、後述の手術のため顔の右上部分が変色している。
幼い頃崩落事件に巻き込まれており、その時助かったのは母の肺を移植したからである。
しかし病弱だった母親は肺移植の影響で健康とは言えない状態が続く。
母親をなんとか恢復させたいと望んだ涼子は最新技術の塊である学園都市に赴き、サイボーグ技術を学ぶ。
『才人工房』に出入りして技術を学んだりして成果をあげる等、順調にサイボーグ技術を学んでいた。
ところが母親が肺水腫と併発した感染症を発病し倒れ、医師から薬で進行を抑えられるのはもって1年。遅くとも2年が限界だと告げられる。
母親を助けるのは病に冒されている部分をサイボーグにしなくてはいけないが、学園都市でもサイボーグ治療の絶対数が少なく、データがなかった。
そこで涼子は所属している研究所が行おうとしている実験の被験者に立候補する。
その実験というのは、被験者の体をバラバラにし(脳も真っ二つ)、欠けた部分を機械で補い二人のサイボーグ人間を生み出すというモノ。
(簡単に言えば頭から真っ二つにし、失った部分を機械化すると二人のサイボーグができる)
それ故に全身余すことなくサイボーグ治療のデータが取れると涼子は判断した。
実験に成功し二人に分かれた涼子は1年別々に暮らした後、統合された。
幸いにも精神分裂や拒絶反応もなく、二人になっていた間の両方分の記憶を持っていた。
しかし問題も起きていた。
二人の涼子を補っていた機械を組み合わせて出来た涼子ロボットがひとりでに動き出したのである。
元々人間には『魂』というものが宿っているとされる。
この魂は一人一つとなっているが、二人に分かれた涼子は普通に動けたので、魂があるとすればこの時、魂も二つになっていたと考えるのが妥当である。
では涼子が統合した際に分かれた魂は何処に行ったのだろう。
涼子と共に統合されたのか、それともあぶれた方が消滅した? それとも傍にあった器に――?
魂というモノは学園都市に住む人間の大多数は信じていないのだが、涼子の研究所はこの魂の存在を信じもう一人の涼子を研究し始める。
そもそも上記実験も主目的こそサイボーグ医療のためだったが、魂の作成も副目的でもあったのだ。
涼子はこのもう一人の自分――ドッペルゲンガーを危険視し、所長に注意するように呼び掛けるが相手にされない。
かといって自力では解決策を考え付けないので、夢で他人の知識や技術を身に付ける『インディアンポーカー』を開発し、いずれ解決策を思いつく誰かの出現を望む。
しかし、ついに研究所を逃亡したドッペルゲンガーが涼子の前に現れ、その命を狙いだし……。
関与技術
ドッペルゲンガー
上記の実験の後、誕生してしまったもう一人の涼子。詳細は当該項目を参照。
インディアンポーカー
学園都市の研究機関で使われている「学習装置(テスタメント)」を民生技術で簡易再現したもの。
ドッペルゲンガーへの対策手段を学園都市に住む人々のアイデアから募るため製法をばら撒いたものの、どうでもいい流行や都市伝説ばかりが生まれ、根本の解決には繋がらなかった。
しかし、不審に思い調査を始めた食蜂操祈と、彼女の協力要請を受けた美琴が事態に介入したことで、結果的に解決することになる。
関連タグ
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