概要
新本格とは日本推理小説のブームの事、また推理小説の主な風潮を指すジャンル名。既に日本の推理小説において本格推理というジャンルが存在していた為、下記特徴を持つ推理小説と切り分ける為にこう呼ばれる。
- 作家が大学のミステリ研究部に所属(していた)
- 学生が主人公
- 密室殺人またはクローズドサークル
作品が新本格とされている推理作家に綾辻行人、有栖川有栖、法月綸太郎、我孫子武丸、麻耶雄嵩、北村薫などがいる。
現況
2022年1月現在、多くが帯コメントの寄稿や推理小説講師という形で後進の育成に力を注いでいる。
「新本格」という定義付けに貢献し新本格の精神的支柱存在の島田荘司は、知念実希人著『硝子の塔の殺人』を「新本格のフィナーレを感じさせる」と激賞し、また巻末「『硝子の塔の殺人』刊行に寄せて」において『硝子の塔の殺人』の成功と共に、その内容をもって「本格ミステリー」の未来を促した。
綾辻行人は、現役の推理小説家として業界に君臨し、また『Another』といった自著をもって推理作家に留まらない新境地を開拓している。2024年には、デビュー作にして代表作の『十角館の殺人』が30余年の時を経て実写ドラマ化された。
北村薫は、デビュー作『空飛ぶ馬』他自著をもって結果的に日常の謎というジャンルを開拓し、間接的に同ジャンルで活躍する作家を輩出した。
作品名に新本格と付くもの
公称のジャンルに新本格と付く作品
春ゆきてレトロチカ:『新本格ミステリアドベンチャーゲーム』