概要
1999年4月1日発売。
卒業間近を舞台にした、ドラマシリーズ完結編。
出番に差はあるが本編のヒロインが全員登場し、清川望と美樹原愛にとってはシリーズ唯一の出演作となる。
ダブルヒロイン制である為、今作のみの準ヒロインは存在しない。館林見晴は物語の分岐でメインヒロインになる為、そちらの攻略になると藤崎詩織が準ヒロイン扱いとなる。また、詩織をメインにすると見晴は一切登場しない。
虹色の青春と彩のラブソングのセーブデータがあるとそれぞれの後日談である「卒業編」が出現する。
セガサターン版は限定版のみの販売であり通常版が存在しないため、中古でも数が少ない。
主な登場人物
- 主人公
これまでのVol.1、Vol.2主人公とはパラレルの存在。サッカーや作曲といった一芸に光るものを持っていた彼らと異なり、これといった特徴がない。卒業を間近にして、近日開かれるフルマラソンに己を掛けることになる。その薄い設定に反し、詩織ルート終盤では随一の存在感を発揮する。
実は詩織との卒業文集での校正作業で誤植といったものを主人公が完璧に修正すると、卒業文集のあとがきにちゃんと主人公にも一芸とも言える凄さがあった事が記される。
メインヒロイン。卒業文集の委員を務める。
原作で数多のプレイヤーを沈めたラスボスぶりは鳴りを潜め、とても大人しい性格。原作で中々なびかない彼女の内情が、本作なりの解釈で描写された。正確にはラスボスぶりではなく、本来のキャラクター設定を正確かつ忠実にしたというべきか。一応ドラマシリーズでは3作とも詩織はこの設定である。
また、POCKETでも描かれた幼少期の回想シーンがより深く掘り下げられた。
なお、基本彼女のテーマはときめきメモリアル本編のものだが、他のドラマシリーズヒロイン同様に主題歌のものもちゃんとある。
遠くから『あの人』を見てるだけで幸せだった、もう一人のメインヒロイン。
ある日来た一本の間違い電話を発端とする主人公の選択により、運命が変わり出す。3年間積もりに積もった想いの結末は……?
原作と違い運要素ではなく選択肢の結果メインとなる物語として進むのが特徴。
ドラマシリーズ初登場。ミニゲームにもなっているマラソンのコーチ役。メインヒロイン2人を除けば、展開上最も交流の多い女の子となる。
同じくドラマシリーズ初登場。「自分には何もない」と主人公同様の悩みを抱える。
前作で未登場だった為、比較的イベントが多い。
2年生の為、彼女にも後輩マネージャーができている。最高学年を前にして、虹野先輩の居ないサッカー部を支えるべく悪戦奮闘中。
CDドラマ
前2作の『forever』『with you』に続くドラマCDは『旅立ちの詩 so long』。
詩織編2巻、館林編1巻の全3巻で、ラジオONAIRはされずCDのみでの発表となった。
詩織編は終盤の卒業式のシーンで一言のみ主人公のボイスがあり(ただし主人公は直接登場せず詩織が思い描くイメージとして登場)、ヒロイン側の視点でストーリーが進む。一方で、前2作や『もっと!ときめきメモリアル』にあったようなドタバタ感が抑えられており、3年間で付いた自身のイメージ(、あるいはリアルに5年間~今なお続くユーザーから付いたイメージ)に苦悩する詩織の姿など、比較的シリアスな雰囲気。
館林編では主人公との会話がストーリー展開上不可欠である為か、主人公(『俺』名義)がボイス付きで登場する(cvは過去の主人公役の小野坂昌也氏・川鍋雅樹氏でなく鈴村健一氏。)。
ちなみに、詩織編の主人公のボイスは鈴村氏ではない別人が担当している。ブックレットのキャスト一覧にも『俺』名義と鈴村氏の名前の表記はない。
よもやま
- ニューゲームでの主人公の名前入力での背景とボイスは詩織だが、見晴ルートで先にクリアすると背景とボイスが見晴になる。両方のルートをクリアすれば二人のバージョンに変化し固定される。
- 卒業文集は一般から募集されており、スタッフロールに採用協力した方々の名前がクレジットされている。
- ネタバレになるが、肝心の卒業式における伝説の樹の存在が全くと言っていいほど二人のヒロインに関わってない(おまけである「虹色の卒業式」「彩の卒業式」では伝説の樹のイベントがきちんとある。)。その後ドラマCDの全巻購入特典CDにて、ボイスドラマではあるがエンディング後の伝説の樹の下でのシーンが描かれた。
- 後年にタイピングソフトやパチスロ化した『ときメモ1』シリーズだが、コンシューマゲームとしては本作が最後であり、立ち位置や展開が外伝的でありつつ概ね有終の美をもって迎えられた。
そして当年のうちに展開された本編準拠のOVAと小説版最終第6巻を経て、『伝説』の舞台は隣町に移っていくこととなる。
関連タグ
虹色の青春:第一作
彩のラブソング:前作