概要
日本国内で製造された工業製品のこと。部品が中国製など他国で製造されたものであっても、最終組み立てを行なった国が日本であれば「日本製」と表記される。農作物などの場合は「日本産」。高度な技術を必要とする部品を中国などで製造し、日本では最終組み立てを行なっている「日本製」製品もある。
1980年代には高品質で世界を席巻し、1990年公開の『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』に、「壊れるのも無理はない。日本製だからな」(1955年のドクの台詞)「何ってるんだ。日本製は最高だよ」(1985年からタイムスリップしたマーティの台詞)というやりとりがあることで有名であり、この頃は兵器や飛行機とかを除けば全部日本製が最高という時代だったが、それも今は昔。「昔は海外ホテルが日本製・日本メーカーばかりだった」というのも伝説になってしまった。
日本企業がこぞって製造拠点をアジア諸国に移した平成期に、日本国内ではロストテクノロジー化してしまった技術も多い。そのため円安・デフレが進み日本の人件費が安くなってからも、いったん失われた製造業は日本には回帰してこなかった。
ちなみに現在では「アジアに技術を移したのは反日左翼」的な意見が目立つが財界人が左翼なはずもなく、実際は逆で「アジア人はまともに工業化できない、どうせ下請けしかできない」と思っていたためである。
今や、日本製は「低品質な上にボッタクリ」「納期が遅い」「大口客以外は相手にしてくれない」などと悪いイメージで見られている分野も少なくないが(参照)、日本製大勝利の大本営発表が続いているため国内ではあまり知られていない。