正調おそ松節
せいちょうおそまつぶし
1988年に放送された、TVアニメ『おそ松くん』第2作目のオープニングテーマ。
1番では父ちゃん、2番では母ちゃん、3番では息子を歌っている。だがどれも皮肉&ジェンダーロールの利いたひどい内容となっている。
秋元康と見岳章は、翌1989年に美空ひばりの『川の流れのように』を手がけるコンビである。
(ちなみに「みんなのうた」においては、1990年に放送された『元祖バナナの魂』を手がけた。)
一方、細川たかしは「『北緯50度』(同時期リリースしていたシリアスな楽曲)を売りたいのに、『正調おそ松節』ばかり売れて困る」と、「夜のヒットスタジオ」(フジ系)でボヤいていた。
イヤミ「『おそ松くん』が、始まるざんす!シェーッ!!」
六つ子「わーい!!」
本作ではイヤミが主役同然ということもあり、オープニングにおいてもイヤミがほぼ出ずっぱりである。
イヤミが上記のセリフで始まりを呼びかけるも、画面左から走ってきた六つ子たちに突き倒される。
その状態のまま画面上にタイトルロゴが現れ、イントロが流れる。
サラリーマンに扮したイヤミは満員電車から高層ビルが立ち並ぶ都会に飛んでいく。
夜遅くに帰路に就くも、遠くに離れた通勤先を眺める。その後イヤミの顔がドアップになる。
ここでようやく六つ子が再登場。しかし、最初と同様、左から右へ駆けていくだけで、その後からイヤミがチビ太を引き連れて、「日本一」の旗を持ってポーズを決める。
次にレレレのおじさんを始めとした、他作品の赤塚キャラが登場した後、先ほどと同じくイヤミがポーズを決める。
『天才バカボン』のお巡りさんが銃を乱射した後、勤務する交番にUFOが通過する。
最後にイヤミが画面中央下で座礼をし、四隅に各キャラクターが全員集合する。
このように、本来主役である筈のおそ松は、合計5秒程度の登場でしかない。
アニメーションを手がけたのは、『ドラえもん』でお馴染みの芝山努。
なお、歌詞とアニメーションの描写から「イヤミが六つ子の父親」だと勘違いされることも多々あったが、
実際の六つ子の父親は松野松造である。第13話の本編では松造が自己紹介の代わりにこの歌を歌った。