概要
2018年10月6日。リメイク版『ワンパンマン』第138話が更新されたことに端を発した。
この回は童帝が怪人協会内で孤軍奮闘するエピソードだった。原作にはなかったキャラの掘り下げが描かれる中、一部の読者の注目は別のところに集まった。
『なんかエロいモブ怪人がいる』
名前も明かされず、大した出番もないまま生死不明で退場したその怪人は、暫定的に『138話の女怪人』と名付けられた。わずか6コマという非常に短い登場時間だったものの、彼女の秀逸なキャラデザは一部の読者の心に留まった。それはpixivユーザーの絵師も例外ではなく、再登場したわけでもないにもかかわらず彼女のイラストはpixivに定期的に挙がり、現在では40を超えるイラスト数となっている。
そして2年以上が経過した2020年11月14日。加筆修正された第149話が公開。一部の登場怪人たちのデザインが一新され話題となる中、またも一部の読者はある一点に注目した。
『なんか見覚えのあるモブ怪人がいる』
加筆修正された第149話には、複数の怪人が登場していた。それぞれ特殊な攻撃を仕掛けるという設定上、デザインは変わりつつもまだ修正の前後でキャラの判別がつくレベルだった。
その中で1人、「不定形のスライム的な何か→爬虫類的な女怪人」という驚愕のビフォーアフターを遂げた怪人がいた。そしてその姿は、以前話題となった『138話の女怪人』によく似ていたのだ。
前例に則り『149話の女怪人』と一時的に名付けられたその怪人は、『138話の女怪人』との関係性について様々な考察が交わされた。
しかしどれだけ読者が考えを巡らせても作者の考えはわからない。しかもワンパンマンは非常に多くのモブ怪人が登場し、そのたびに全てがヒーローに倒されていく漫画。デザインが似た怪人がいても不思議はなく、あくまで読者間の妄想の域を出なかった。
2021年1月4日。単行本23巻発売に際し、一部の読者たちにまたしても衝撃が走る。
なんと単行本の中で「2人は姉妹である」と補足され、更に『ラプトラ』『レプテラ』『毒トカゲ姉妹』という名前まで判明した。本編に登場したモブ怪人が後に設定を捕捉されるケースは非常に珍しく、彼女たちの密かなファンは予想外のサプライズに歓喜した。