源泉水
みなもとのもとみ
『遙かなる時空の中で2』の八葉の一人。天の玄武。院側の立場に属する。
村上源氏の貴族で式部省の役人。地の朱雀の彰紋とは従兄弟同士(父方母方ともに)。
父は内大臣(彰紋の母の兄)、母が降嫁した内親王(彰紋の父の異母妹)と、血筋は非常に良いものの、年齢の割に昇進が遅い。
母から他人の邪魔にならないようにと育てられ、必要以上に控えめに振舞うように言われたため(ただし花梨は「酷い」と怒っている)、周囲からの称賛に不慣れで、褒められたり必要とされると戸惑う。
繊細で傷つきやすいが芯が強い所もある。
自分を卑下しがちであるが、他人にはとても優しさを持って接し、花梨をまだ神子だと認められない内も、戸惑いつつも、彼女に優しく接する。(菓子や楽しめる物を贈ってくれたりもしてくれる)
笛の名手として有名で、その音色は不思議な力をたたえており、『亡き者の魂を鎮める力がある』『清らかな気がこもっている』と、かつてある僧侶にいわれたことがある。風流人として名が通っているため管弦の宴にもよく招待されており、彼の笛の音を賞賛した院から水仙が施された笛を賜っている。
OVA版では身を挺して花梨を守り続け、最初に花梨に協力する意思を見せた八葉であり、控えめだが逞しいところを見せた。
CDドラマでは、シリンに『お前の心は清らかで、まるで雪のようだねぇ…人の吐息にさえ激しく翻弄され、手が触れるだけで溶けて消えてしまう。本当は消えずにいる方が辛いんだろう?』と言われたり、幸鷹が『泉水殿の笛の音には清らかな気がこもっているそうですから』と言われたり、(本人は否定しているが)第三者に『清らか』と言われることがやたらと多い。
また、人の姿をとった小鳥の男の子に懐かれたり、ある名品の美しい細工が施された笛に、元の持ち主で病死した男の子の物の怪がとり憑き、笛が好きでも上手いわけでもない笛を自慢したいだけの貴族が大金はたいて手に渡った時、笛の音が鳴らず、安倍家に持ち込まれ、泰継に払うように依頼が来たが、いくら泰継が何度も払っても笛に戻ってきてしまい、無理矢理霊を払ったら笛が壊れてしまうからと、笛のことなら泉水が詳しいだろうと、泉水のところに持ってきたら、泉水が手にした瞬間、物の怪の男の子が泉水にとり憑き口を借りて、自慢したいだけの笛の下手な奴には吹かれたくないと怒りを訴えた。泰継は泉水に男の子のとり憑いた笛を吹くように言うが、泉水は『しかし決して下手な者には吹かれたくないと男の子は言っているのに…』と躊躇する。しかし泰継は私にさえ語らなかったことを泉水には語ったのが証拠だ。この笛を吹けるのはお前だけだと、再度告げ、承諾した泉水が吹いた途端男の子は『ありがとう…』と言い残し成仏した。
など、霊力が強いためか人間以外の小さな男の子にやたら関わり懐かれることが多い、優しいお兄ちゃんな描写が多い。
花梨が呪詛の影響で寝込んでしまったとき、八葉で体に良いものを持参して、鍋でも作って食べて元気になってもらおうと計画した際、イサト→大根、勝真→キジの肉、幸鷹→ヨモギと生姜、翡翠→干し魚、頼忠→酒という鍋に最適な物を持参する中、泉水は柿とアケビを持参して、(食後のデザートにすればいいのに)鍋の中に入れた。彰紋や泰継が持参したものも鍋に不適切な食材?だったため、遙か2には、遙か1の詩紋や、遙か3の譲のような料理上手がいない悲劇で、最終的にゲテモノ鍋が出来上がってしまった。
実は院の実の息子であり、彰紋とは異母兄弟だが本人も和仁もゲーム終盤までこの事実を知らなかった(彰紋は知っていたがなかなか話せなかった)。
彼の母(正確には育ての母かつ叔母、和仁の実母)が、自分の同母兄である親王たちを蔑ろにした院を怨み、復讐しようと、自分の血を引く息子を帝位に就けることで、自身が支配者になろうと企み、同じ時期に自分の産んだ和仁と泉水をすり替えた。一方、院の実子として育てられた和仁は、自分を溺愛し優しく接する叔母が実の母であり、利用されているとは知らないまま、彼女に心を許し、その甘言に釣られてますます野心を燃やすことになる。
泉水の必要に以上に自分を過小評価する原因、昇進が遅い理由、和仁のわがままな性格も大体こいつのせい。
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