概要
「瀬戸方久」とは、NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」の登場人物である。
一応実在の人物、なのであるが、商人や井伊家の家臣としての武士であったなど、様々な諸説がある。詳細は後述。
解説
演:ムロツヨシ
初登場時の役名は「あばら屋の男」。
その名の通り、幼い頃の直虎:おとわと出会った時は、井伊谷の里の外れで「解死人」として養われていた。
家出していたおとわを匿った後、おとわを井伊家に「突き出し」て井伊家から褒美を頂戴した。
その後、その褒美を活用して商いを始め、おとわが「直虎」となった時に再会した時には、蔵が立つ程の豪商となっていた。
自らを「銭の犬」と称する。
「銭の匂い」を嗅ぎつけた時に、
「カ~ンカンカンカンカンカンカンカンカ~~~ン♪」
と鳴くシーンは本作の名物シーンの一つである。
井伊谷領内の祝田村や瀬戸村にお金を貸していたが、それが原因で今川家から「徳政令」が発布される。その徳政令を一時的に撤回させ、そして生じた借金を返す為に、その商才を直虎に見込まれ、井伊家の家臣となる。
そして井伊谷を富ませるべく「三年荒野の策」「綿花」の栽培や「種子島(鉄砲)」の生産など、様々な発案をしていく。
そして直虎が気賀の領主となるよう暗躍し、成した後、気賀の「堀川城」の城代となる。
しかし今川家から再び徳政令が発布されると、今川氏真からの強要と「気賀の領地安堵」と引き換えにこれを受け入れ、結果として井伊家の取り潰しに荷担し、主君である直虎を裏切る事になってしまった。
そして武田家による今川領への侵攻、そして更なる徳川家侵攻の際、真っ先に徳川家への物質提供を行ったが、その行為を裏切られる形で「徳川家による堀川城の撫で切り」が発生。「気賀の惨劇」となってしまう。
堀川城 ~やりすぎ家康 滅ぼされた気賀一揆~ - 城館探訪記
これにはさすがの方久も茫然自失、どん底にまで落ち込むが、直虎が堀川城で見つけた龍雲丸の手当てと蘇生した様を見て感銘を受け立ち直り、
「今後は武器を扱わず、薬草などの『人を生かす物』を売り、再び一獲千金を狙います!!」
と決意し、ファンからは「さすがは銭の犬www」と賞賛された。
直虎が城主を降り「おとわ」に戻った後も「井伊家の家臣」として、というよりも「井伊直虎の家臣」として立ち回り、直虎の力となっていった。
また、新野家の「あやめ」(演:光浦靖子)の刺繍の腕に惚れ込み、なんといきなり求婚し夫婦となり(そのシーン自体はコメディなのだが)、仲睦まじい様を見せ、二人揃って直虎を支えていくことになる。
ムロツヨシの怪演も相まって基本的に本作のコメディリリーフだが、
「解死人」の出、という事もあり、人の裏表や裏切りを知り尽くした上で冷徹に立ち回ることもあり、尚且つ「人を知り、人を受け入れていく」様も見せていく、
史実では
実は史実では井伊直虎と同様に明確な資料が少なく、「実在はしたが、その実態は詳細不明な人物」である。
ドラマ本編で扱われた「堀川城の城代となった瀬戸方久」も実のところは「一つの説」に過ぎず、
Wikipediaの記述もドラマ開始時より二転三転している状況である。
この「史実の穴」を活用し、埋める形で出来上がったのが「おんな城主直虎の『瀬戸方久』」という登場人物である。