「武家なんてのはなァ、泥棒も泥棒!大泥棒じゃねぇか!!」
概要
演:柳楽優弥
本作の準レギュラーポジションの割と重要なキャラだが、そうしたキャラとしては大河ドラマでも非常に珍しい史実には存在しない架空のキャラクターである。
元は武家の嫡男であったが、何らかの理由で家族を殺されて家を追われ、盗賊へと身を落とすことになったようだ。
武家や領主については「領民から金品を巻き上げる盗人」という持論を持っており、基本的に武家の者にしか盗みを働かせず、それ以外の者に盗みを働くことは固く禁止している。掟には厳しく、破った者には怒りを顕わにし、鉄拳制裁を加えたこともある。
盗人ではあるが、面倒見の良いところもあり、国主である今川家に色々と気を使わなければならない井伊家に同情するようなところもあり、根っからの悪党ではない。気賀では老若男女を問わず多くの人々が彼の元に集っており、貧困層からは一定の支持を得ていたらしいことが窺える。
作中での活躍
井伊谷のとある滝で水浴びをしていたところ、物見遊山をしていた直虎と出会う。当初は南朝の皇子の宝を探している旅の男と称しており、以降も度々直虎と顔を合わせては思い悩んでいた彼女にアドバイスをする。
しかし、その正体は盗賊団の頭領であり、後に井伊谷の各地に出没しては井伊谷の木を根こそぎ盗み出そうしていた(これ以前に井伊谷に頻繁に姿を現していたは、盗みのための下見をしていたためと考えられる)。最終的にはバレて井伊家に捕まってしまうが、処分について井伊の家中で揉めている間に部下の助けも得て脱出に成功する。
その後、気賀を訪れていた直虎とひょんなことから再会(彼が面倒を見ていた子どもたちが、直虎の財布を掏り、それを追いかけてきた直虎を部下の1人が捕らえた)、紆余曲折を経て、彼女から以前見せた腕を買われ、部下と共に井伊谷で材木の切り出しの仕事をするようになる。
盗賊であったこともあり、当初は部下ともども領民たちから警戒され、トラブルも絶えなかったが、直虎の計らいにより開かれた宴で領民たちとも和解、指定された任期まで材木の切り出しの仕事を全うする。
切り出しの手本を見せるため密着した際に意識されたり、酔って「我のものになれ」と絡まれたりなど、直虎からはかなり気に入られていたようである。
この後、直虎から井伊家の家臣になるよう誘いを受けたものの、「自分の性に合わないから」という理由で辞退、部下とともに気賀に帰っていった。
その後も何かと直虎とは縁があり、井伊家の材木が徳川方に流出した際にはそれらを取り戻し、方久が今川に唆され井伊家を裏切ろうとした際には政次と結託して真意を吐かせたり、政次を失いショック状態の彼女を支えたりと手助けをしていた。
今川軍が気賀に攻めてくる際、町民たちを逃がそうと気賀城に忍び込んでいたが相手方に気付かれてしまう。龍雲党の部下たちは徳川方の見せしめとして皆殺しにされ、彼自身も瀕死の重傷を負う。駆けつけた直虎の懸命の看病で回復した。
井伊家の再興を断念した直虎に「あんたより先に死なない」とプロポーズ同然の告白をし、還俗した彼女と共に暮らし始める。正式な夫婦となってはいなかったようだが、彼女を「おとわ」と呼び、かつての妹分が訪ねてきた際にはやきもちを焼かれるなど、仲睦まじく暮らしていた。そんな中、堺で新しい商売を始めていた中村屋から堺へ来ないかとの誘いを受ける。悩みながらもおとわに話を打ち明け、共に堺へ行くことになった。
しかし、そんな中武田軍に反抗した近藤康用が城に火を放ったことで井伊谷は焦土と化してしまう。井伊谷の復興や本領安堵に走り回るおとわを見て、まだ井伊に心残りがあることに気付いていた。おとわの気持ちを理解し敢えて「付いて来るな」と突き放し、気持ちが揺れて泣きじゃくるおとわに「じじいになって待ってる」と言葉を残し、一人堺へと旅立つ。その腰には、初めて会った際におとわが落としていった水筒がぶら下げられていた。
堺に移った後はポルトガル語を修得し、南蛮貿易相手との応対や手習いなどで生計を立てていた。その後、堺を訪れた直虎と再会した際は歓喜の色を隠せなかったが、彼女がかつて添い遂げていた自分に会いに来た理由が明智光秀による織田信長暗殺計画に際して徳川一門の海路方面の逃亡路を抑える為だった事を知り落胆。それでもなお直虎の助けとなるべく南蛮船を借用すべく奔走する事となった。
本能寺の変~山崎の戦いの頃に直虎が二つ目の水筒を渡して井伊に戻り、彼もまた南蛮船に乗って発つが戻ることはなく、どこかの海岸には難破船と彼が持ち続けた水筒と合わせて二つの水筒だけが打ち上げられた。
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「龍虎」は故事成語であるため、pixivでの登録件数が多い。
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