無人島の作り方
むじんとうのつくりかた
封筒に入っていた小遣いの少なさにドラえもんとのび太は怒り、両親に抗議しに向かったが、ママはパパにタバコ代を減らすよう言っており、今日から家賃が上がって所持金が足りないことも説明していた。それじゃあ仕方ないろパパは納得していたが、ドラえもんとのび太はとても言い出せる雰囲気ではなくってしまったので引き返して行った。
そして2人は2階の屋根の上に座り、ドラえもんは自分達の家を建てれば家賃を払わなくてすむことを言い出すが、のび太は今の日本じゃ、まず土地を買うのが大変だと反論。これにドラえもんも何百万や何千万円するとか...と納得するが、のび太から土地を作る機械はないのか聞かれたので、「また分からないこと言う」と行った後、土地を作ったってどこへ置くのか聞き返した。これにのび太は「どっかの空き地へ...」と答えるが、すぐにダメだと気づき諦めることにした。
だが2人で屋根に寝そべりながら暑いから海へでも行こうかと話していると、海の上に土地、つまり新しい島を作ればいいことを思いついた。そして海底火山のマグマを噴火させて島を作ることにし、地図で目標地点を決定した後、タバコをちびちび吸っているパパや、電卓を叩いているママに、箱いっぱい吸えるようにしてあげるや、家賃なんか払わなくてすむようになると宣言。
そして夏休み中にプラモデルを作ろうとしているジャイアンとスネ夫にも、「幼稚だなあ。これから僕の作るものに比べたら」と言い、必要な潜水用具を装備した後、タケコプターで海へと出発。途中どのくらいの島ができるのか会話をしながら海に到着し、海中に潜ると「マグマ探知機」を使って目当てのマグマの場所まで移動。
途中のび太はできた土地を皆にも分けてあげることを思いつくが、ジャイアンやスネ夫はしゃくに触るが仲間外れにするのも可哀そうだと、ほんの2,3平方メートル分けることにし、しずかには千平方メートル分けることにした。これに喜んでいる一方で、ドラえもんにはまだ島を作らないのか尋ねたが、本人からうるさいと言われ、まだマグマが見つかっていない状況だった。
更にのび太は島の名前を「のび太ランド」と名付けようとしたが、ドラえもんに悪いので「のびドラランド」にしようかと思ったが、締まらない名前だったのでどちらがいいか尋ねたが「どっちでも」と言われてしまった。そしてついにのび太はくたびれて歩くのを止め泣き言を言い出したが、その時探知機に反応があり、ドラえもんはこの地点に「強力岩トカシ」を設置し起動させた。
2人が逃げ出すのと同時に魚たちもすごい勢いで逃げて行き、2人が海面に顔を出すと、海綿が盛り上がっていく際中で、ついには大噴火を起こした。これで2人は何日か経つと島ができると安心して帰宅し、東京から島まで10分ぐらいで走る地下鉄を繋ごうと相談し、のび太は食事中でも今度家を建てるとしたら自分の部屋を20畳にしてと頼み、パパの書斎やママの寝室も作ろうと話していた。
翌日のび太は、ジャイアンとスネ夫に木の棒で突けれていじめられたことで、2人はのび太ランドに入れてあげないことを宣言。2人は何のことか湧かなかったが、またドラえもんが何か面白いものを作ったのかと思い、仲間に入れてと頼み始めた。一方でしずか達にも快く仲間に入れてあげることにし、その夜ドラえもんと八丈島に新島が発見されたニュースをテレビで確認すると、翌日その島に急行。
できた島に降り立ち野球場や公園、遊園地を建てようと喜びあっていたが、向こうから何やら騒がしい話声が聞こえたので行ってみると、そこには先に上陸した人々が看板を持ってレジャーランドや別荘地にするなどと言い争っていた。だがそこにメガホンを持った男性が現れ、皆に今すぐ立ち退くよう呼びかけ、日本の領域にできた島は日本のものになることを言い放た。
結果、島は国のものとなってしまい、両親や友達から新しい土地のことを聞かれたのび太は、ドラえもんに空中に土地をつくる機械をねだり出し、ドラえもんは「そんなのないない！」と困っていた。
大山版は1979年10月27日に、水田版は2020年8月8日にそれぞれ放送している。
1979年版
- ドラえもんが土地代の具体的な金額を言う描写はカットされている。また放送時期が10月だったため、寝そべった際は「暑い」とは言っていない。
- 潜水用具は地図を出した際に既に出していた。
- ジャイアンが作ろうとしていたプラモデルは戦艦武蔵で、この時既にのび太は海パン姿だった。
- しずかに千平方メートルあげることにした際、のび太はそうしたら自分のことを見直してくれるとニヤニヤしていた。
- 電車を繋ぐ話は帰る途中にしていて、台詞を言った人物が逆になっている。
- ジャイアンとスネ夫がのび太をいじめる描写はカットされ、しずかと一緒にいたのは女子一人だけだった。
- 新しい島ができた地点は八丈島40Km付近で、ヘリコプターで真上から撮影された映像が流れていた。
- 今回は先にしずか達が早く島に連れて行ってと頼んでいて、ドラえもん達が帰宅したところでママが島の件を聞いてきた。そして彼女から逃げた後のび太は「ドラえもん、空に土地を作ってよー！」と叫んでいる。
- 本編終了後のショートアニメは、ドラえもんがてへぺろをしながらポケットを探り、そこから逆向きにてへぺろをしたもう一人の自分を取り出すというものだった。
2020年版
- ママが減らしたのはパパの酒代で、これに対してここの土地が自分の土地なら家賃を払わずにすむのにと言っている。このためこの後家賃について悩んだ時にパパは徳利とお猪口で酒を飲んでいる。
- ドラえもんとのび太が「暑い」や「海に行きたい」と会話する場面はカットされている。また、ドラえもんはマグマによってできた火山島の例として西ノ島を挙げていて、この説明を理解しきれず、のび太の顔が真っ赤になって噴火しかけていた。
- 海上に到着するとドラえもんはのび太を連れて真っ先に飛び込んだが、のび太が溺れかけたのでゴムボート及び道具を出した。ちなみに真水ストローは出していない。そして海中に入った際は海中にはたくさんの資源があることや、海底都市を建設する計画も実際に進行していること、地球の表面にはいくつかのプレートがあり、それが重なって海溝になることなどを説明している。
- ドラえもんが東京から島まで地下鉄を繋ごうと発案する描写や、のび太が今度家を建てら両親の部屋も作ろうと発言する下りはカットされ、両親は最初、のび太言葉の意味が分からなかったが、ドラえもんから「本当だよ！楽しみにしててね！」と言われ楽しみに待つことにした。
- 今回ジャイアンとスネ夫はのび太をいじめておらず、鉄道の模型を帰って組み立てようとしていたところでのび太に声をかけられ、自分の言うことを何でもきくなら君たちも入れてあげようと言われ、あっさりペコペコし出した。そしてこの後のび太は思いっきりバイオリンを弾ける場所のことを言ってしずかのみを仲間にいれた。
- 嶋ができたのは四丈半島の隣で、島の平らな部分に作ろうと言っていたのはサッカーグラウンドになっていて、公園や遊園地は言っていなかった。また、島で最初に言い争っていたのは遊園地を建設予定だと言う男性とホテルを建てると言い張る金髪の外国人になっている。
- 待ちきれなくてやって来た時、スネ夫は皆で遊ぶおもちゃを、しずかはおやつを焼いて持ってきている。
